フィーチャリング条一郎2
更新記録が途切れました。仕事が忙しすぎる...まさかの条一郎回ふたたびです。暖かい目で見てやってください。
やあ、俺はしおさい高校美術部一年の高城条一郎だ。
俺は宿泊施設「ひまわり」の近くで絵を描くという他の一年部員と別れひとり海岸沿いの赤レンガ倉庫と呼ばれる観光名所を描いていた。
ときおり観光客らしき人に写真を撮ってもらえないかと尋ねられる以外は誰も俺のことを気にせず俺の近くを通り過ぎていった。
山の方からぼーん、と0時を告げる鐘がなったので近くでボートの絵を描いていたノマ部長に一緒に飯を食わないか、と誘われたが、
サイト達に見つかって冷やかされるのが嫌だったから断った。ちょっと後悔している。
俺がなれない手つきで筆を動かしていると近くで女の笑い声が聞こえた。声の主は舞先輩で、どうやら地元の学生らしき3人組に声を
かけられたらしい。いわゆるナンパってヤツか。
俺は筆を置き、舞先輩が3人組に対してどういう態度をとるのか観察することにした。もし、「はぁ?あんた達の分際であたしに声を
かけるんじゃないわよ!ションベン臭い面下げて漫画喫茶にでもいってきなさいよね!」なんて言ったら面白くなりそうだ。
いや、もしそれで3人組みがキレて舞先輩に掴みかかりでもしたら俺が助けに行かなきゃならないのか?それは少し怖いな。
あれ?舞先輩がポケットからペンを取り出してメモ帳の切れ端になにやら文字を書くとそれをひとりに手渡したぞ。そいつはうい、と
紙を握った手を上に挙げるとにやにやしながらその場を立ち去っていった。???もしかして連絡先を書いたメモを渡したのか?
あの先輩、合宿にまで来て男を引っ掛けようってのか。とんでもないビ○チ女だな。俺は気分が少し悪くなったがこないだの発表会の
事もあるし、再び真剣に絵を描くため目の前の赤レンガ倉庫と向き合った。




