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幽霊が

作者: 雪猫
掲載日:2026/09/16


幽霊が首を絞めてきたので


首を絞め返した



あちらも苦しそうな顔をしている


ざまあみろ


この時を待っていたんだ



長い時間、俺はこの幽霊に付きまとわれ、困らされてきた


こいつのせいで何人の彼女が、怖がって出て行ったことか


こいつのこの世への恨みより、俺の恨みの方がでかい


俺は復讐を決めた



一番の問題は「幽霊は触れない」、ということだ


だが、俺の灰色の脳細胞が突破口を見つけ出した



こいつが俺の身体に触れて来た時ならば、


俺もこいつに触れられるはずだ


幽霊が襲いかかり、物理的被害を与えるなんて良くある話だが、


一方的接触しか出来ないなんて、


俺が許しても、この世の物理法則が許さない


一方が相手に物理的に干渉出来るならば、


相手からも干渉出来る


この世は、そうやって出来ている



こいつが霊体エネルギーか何かを溜めて、


俺を物理的に殺しに来る時が来たら、逆に物理的に反撃してやる


俺はその時を待った


そして遂に、


こいつは物理的に俺の首を絞めに来た



さあ、今こそ、復讐の時だ



この時のために、


密かにベッドの下のダンベルで鍛えていた、この腕力


そのひ弱な腕で、対抗できるか



幽霊は青い顔を更に青く、俺は赤くなった顔を更に赤くして、


我慢比べは続いた



やはり、幽霊だろうが何だろうが、


最後に物を言うのは、筋肉だ



筋肉と、


万物に平等な物理法則の力!


存分に味わえ、幽霊!



死闘の末、幽霊は、泡を吹き、目を剥き、小さな声で


「死ぬ…死ぬ…」と言いながら、俺の腕をタップした



決まった



俺は敗者を開放してやった


幽霊は咳をしながら、消え去った





もう現れることは無いだろう



俺は勝利の美酒に酔った








しかし


その時の俺は知る由もなかった





1年後、


筋骨隆々の幽霊が


再戦に来ることなんて



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