第四話 オーディション
顔合わせの日
自己紹介した後にアー写の撮影があったから楽屋に集合になった。俺は基本5分前行動って言って8分前くらいに着いちゃうから一番乗りかなって思ってたら、部屋の真ん中にブランド品をまとった人がいたから大物の楽屋と間違えたかと思って焦ったよ。後で知るけど、栄虎は実家がお金持ち出し、自分でも結構稼いでるからこれでも少ない方だった。俺は軽く挨拶して端っこに座った。
そして、俺が来て1分後くらいに舟音が大きい声で挨拶して入ってきた。
「こんにちはー!2人共早いね。俺は末永舟音、これからよろしく!」
栄光と2人だとあんまり会話が弾まなかったから、舟音が来たときは助かった。
その後に東狐が来て、俺の推しの朔仁が来たんだよねー!朔仁が入ってきた瞬間、キラキラオーラがでてたよ。しかも横の席に座ってきたんだよー。この時は推される側になるのに完全にオタク気分になっちゃったから、そこは反省。
集合1分前にマネさんが来て、時間ギリギリに羅潔が消毒しながら入ってきた。
「全員揃ったみたいなので、それぞれ自己紹介をお願いします。じゃあ、舟音から時計回りに」
今思うと、マネさんは一番明るい舟音からお手本になってもらおうとしたんだろうな。舟音なら安心だし。
「はじめまして。俺は末永舟音、23歳だよ。どんな人とも仲良くなれるのが良いところ!ダンスが得意だからアイドルに活かしたいと思って応募したよー。次は君の番だよ」
舟音の自己紹介が終わって、みんなの視線が動く。
「っ僕は!あ、すいません⋯。僕は双海羅潔、20歳です。潔癖症です。あ、皆さんのことを消毒したいわけじゃなくて、皆さんに僕の菌が移るのが嫌なだけなので誤解しないでもらいたいです。えっと、姉が勝手に応募していました。い、以上です」
声が裏返ってるよ。緊張しているのがすごく伝わってくる話し方だ。
気弱そう、そして潔癖なのに他の人は良いんだと思った。気弱そうでも顔が良いから受かったのかな?
「僕の番?僕は百黃栄虎、20歳。インターネットが得意でホワイトハッカーとしてバイトしてます。歌もダンスも人並み以上にできるから、才能を持て余しちゃあいけない!と思って応募したよ。以上でーす」
20歳だけど大人びてたんだよな。孤高って感じ。
んで、次が俺の番。
「俺は若竹瑛華17歳です。男装してるんで瑛太って名前で活動しようと思います。男らしいっていうことを活かそうと思って、応募しました。以上です」
俺が男装してるって言った時、目を見開いた。事実なんだから早めに言っといたほうが良いでしょ。
「⋯次、俺。田中朔仁。モデル活動してる。⋯⋯以上」
みんなが驚いて変な空気が流れているのを、変えてくれたのは俺の推し。さらっとなところがかっこいい!
「僕は東狐何歳に見えるかなー?応募した理由は⋯なんとなくかなぁ。ちなみに東北大学の卒業生だよ。これからよろしく」
冗談を言いつつ笑っていたが、詳しい情報を教えないあたり何かを上手く誤魔化してると思った。なんで情報を教えてくれないなかはわからないけど、素で仲良くなれそうになかった。頭が良いっぽいし、性格も堅いのかなって偏見をもってた。
「自己紹介が終わったね。30分後にスタジオ入り⋯思ったより早かったからフリーで過ごしていいよ」
俺達は最初は固まってたけど各々話したり、スマホをいじりはじめた。
そしてスタジオ入り⋯。




