握手会騒動
遠い昔──────
「あ、あの。僕も一緒に遊びたい。」
「はぁ?嫌だよ。羅潔菌がうつるじゃねーかwww」
僕は小学生の頃、気弱で人見知りだった。友達ができず、クラスの中で孤立していた。
ただ孤立しているだけではない。当時、皮膚炎を患わっていたのを隠していた。だが、体育の日見られてしまったのだ。
クラスメイトに「汚い」と言われた。そこからありもしない噂がたち、僕に触ると汚くなると言われるようになった。そんな日々が嫌になり徹底的に除菌などをし、治療を進めていった。今は治療が成功し、治り、少ないが友達もできた。だが、あれ以降汚いと言われるのが怖く、除菌を徹底する潔癖症になった。
今日だってファンの子に汚いと言われるのが怖かったし、僕の菌が移るのが怖かった。だから1人1人握手するごとに次の人のために除菌していた。
そんなことは気弱な僕は言えず、ただ泣くことしかできなかった。
「あ、瑛太く〜ん!説明してくれよ〜。」
えっとぉ、状況をたぶん理解できたけど俺から説明で良いのかな?
「えっと、羅潔はすごい潔癖症で・・・。」
「それってやっぱり私が汚いってことですよね?!」
泣きながら怒鳴るファン。怒っているというよりかはすごいショックで叫んでる感じだな。
「そうゆうことじゃなくて、え〜とっ。」
俺は羅潔が自分の菌をうつしたくないから徹底除菌していると、グループ結成時言っていたから知っている。詳しく探るつもりはない。だが、それをファンの子に言っていいのか分からない。だけどファンの子を不安にさせたくない。
言って良いのか確認するために羅潔に目線を送るも、気づかずにスルー。そりゃあ、結成したてだもんね。チームワークをつくっていかないとなと思いつつ、言い訳を考える。
「そ、そう!ここの机が汚いかもしれないから、それを除菌してるんだよ!潔癖だから。」
羅潔がポカンとした顔で見てくる。これしか思いつかなかったんだから勘弁しろと、目線を送る。
はたして、ファンの子の反応は・・・。
「な、なんだあ。私が汚いわけじゃないんだ〜。実はこの日のためにハンドケアサロンに行って、ケアしてきたのですごいショックで・・・。誤解してしまってごめんなさい!これからも応援してます!!!」
「あ、ありがとう。これからも頑張るね。」
ファンの子は腫れた目で可愛い笑顔になり、手を振って帰った。
「じゃあ、俺は自分のレーンに戻るわ。隣のレーンなんだし頼るのは良いけど、羅潔も自分で話せるようになれよ!」
「ありがとう・・・!」
俺は自分の場所に戻りファンの子を安心させた。スタッフさんには「対応はこっちがするから!」と怒られた。色々と危険だからなどの理由を言われたが、今回はファインプレーだったと思う。
これ以降大きな騒動はなく握手会は終了した。
その日の夜
「打ち上げだああああ!!!」




