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崩壊HAND  作者: ナタデ 小町【・△・】
序章:【崩壊世界と僕の夢】
12/33

12話「おお べんりやミコトよ! わすれてしまうとはなにごとだ!」

バァァァァァァンッッッ!!!!!


「おっとぉ……思ったよりも、凄い爆発。みんな、避難させておいて、正解だった……かな?」


「ぉぉぉおおおお!?……うぉぉぉおおおおおお!!!何だ!?何だ!?何だ!?何だ!?守都(モリミヤ)(じょう)!?これは一体……!?」


「お〜!(やっこ)さん、ついにご登場かぁ〜!久しぶりにバチバチできそう!楽しめそうじゃん!アタシ……ワクワクしちゃうなぁ……ほら、堅剛(ケンゴ)!ちゃっちゃと起きなっ!」


「言われずとも」


守都(モリミヤ)、俺は何処にいけば良い?」


「おっ!クラゲは倒し終わったの?我路(ガロ)君?」


 チェンソーを肩に乗せながら現れた黒ずくめの男、灯代 我路(トモシロ・ガロ)は乱雑に守都 四方画(モリミヤ・ヨモエ)に質問した。


 ヴィーン!ヴィーン!


 管理室から緊急連絡。管理室から緊急連絡。

 摩天城(キャッスルタワー)屋上、正面玄関が爆発。繰り返します。摩天城(キャッスルタワー)屋上、正面玄関が爆発。

 摩天城(キャッスルタワー)内の作業員は直ちに避難して下さい。


 ガチャ……!


「こちらぁ、研究チームリーダーぁ。守都(モリミヤ)さんに報告ぅ。襲撃者の人数は恐らく4名。正面玄関に2名。屋上に1名を確認。そしてもう1名がぁ……」


「後ろだ……」


「……と言う事らしいですぅ」


 バンッ!


 ザァーーーー。


「なるほど、研究エリア……。となると、地下3階か。それじゃあ、そこにはワタシと言観(コトミ)君で行こう。屋上には我路(ガロ)君。正面玄関には香呑葉(コノハ)君と堅剛ケンゴ君が向かって。はい、解散」


 守都 四方画(モリミヤ・ヨモエ)がパンッ!を手を叩く事を合図に、風の如く部屋を出ていく特務隊。残る言観 霊架(コトミ・レイカ)をジッと見つめ、「行こうか……言観(コトミ)君」と言葉を投げた。


           ◆ ◇ ◆


(ミコト)っ!後ろだっ!!!」


 ……分かってるよ、紅鈴(クレイ)


 速い。


 物凄く。


 けど、それだけだ。

 そう、それだけ。私が一撃、天子(テンコ)を殴る方が速い。まずは……1人……!確実に……!


「[破壊的な一撃(インパクト・ヒット)]ッッッ!」


 バァンッ……!


 響く衝突音。

 当たった。確かに当たった。

 私の一撃は確かに当たった。


 黒い塊(ゴリラ)に。


「っ……!まじ……か……」


 どうして……?どうしてだろう?

 見立てに狂いは無かった。

 確かに、打って変わって、爆発的にゴリラのスピードは速くなっていた。けれど、あのスピードじゃあ、届かない。確実に、私が拳を当てる方が速い。


 ……はずだった。


 腕が無い。頭が無い。

 そんな欠損の多い黒い塊は、飛び込んだ様な姿勢で割って入った。だが、その姿勢は意図せずに後ろから強く押された様な姿勢で……だ。


 天子(テンコ)をその黒い粘性の体で包み込み、吹き飛んでいくゴリラ。コンクリートの壁にその黒い体がぶつかった。ただでさえ欠損の多い体に、まあ1つ大きく欠損を作る。天子(テンコ)を守る様にクッションとなっていたその腕がコンクリートに当たった衝撃で弾け飛ぶ。そして、それを境に、どんどんと体を形作っていた黒い粘液はその粘性を失って、体を崩壊させていった。


「……誰だ?」


 パンッ!パンパンパンパンパン……。


 静まり返った冷たい戦場。

 鳴ったのは賞賛を告げる拍手。


「お……お兄……さん……たす……け……て……」


 そんな賞賛を告げる動作と真逆。

 出てきたその子の顔は酷く歪んでいる。

 焦りを汗が、苦しさを涙が、異常さを涎が、伝えてくる。


「少年っ!!!」


 紅鈴(クレイ)……。


 そうだ、確かにそこに現れたのは少し前、「名前持ち(コード)のアカシャの()が出た!」と叫んでいたあの少年。そう、あの少年だった。


 だが、それだけじゃない。


 その、少年の中で、黒いナニカが、(うごめ)いている。おどろおどろしいナニカが、その存在をアピールしている。


「誰だっ!!!」


 だから私は問う。

 少年に問う。少年の中にいるナニカに問う。

 お前は誰だ……と。


 少年は答える。

 ぐしゃぐしゃの顔を引き攣らせて。

 無理矢理に笑顔を作らされて。


 ナニカは答える。


「おぉ!愛しの(ミコト)よ。ボクの事を忘れてしまうとは情けない。さすれば、君にもう一度、機会を与えよう。」

「さぁ、よく思い出すんだ。君の中にある最悪な出来事(トラウマ)を、君が必死に抑え込んでいる大嫌いな自分(ホンネ)を、君がこの世で最も憎くて、怒りを覚えて、大嫌いなボク(ヴィラン)を!もう……分かるよね?さぁ、ボクの名前を呼んでみてくれ……!」


「アカシャァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ッッッ!!!!!」


「ご機嫌よう……!魅神 命(ミカミ・ミコト)天子(テンコ)狒々丸(ヒヒマル)の打破……おめで「嫌だよ……!死にたくない……!た……うぐ……ひぐ……たす……け……てぇ……!!!」……はぁ。邪魔するなよ。クソガキが……」


 少年の体が動く。

 自身の顔を両手で握る。

 次第にゆっくりと……首が回る。


「なっ……。やめろ!やめろォォォォォ!!!!!」

 

 ゴキッ!


 そして、少年の首が地面に落ちた。

ちょこっとお知らせ崩壊HANDのコーナー♪

このコーナーでは、知っておくと面白いかもよ?という本編に深くは関わらなかったり、そのキャラクターについて深掘りできたりするアレコレをお伝えするミニコーナーです!


よろしくお願いします♪


さて、今回はアカシャについてで御座います。

アカシャ……という名前。

基本漢字表記の崩壊HANDキャラクターですがぁ……この人。……人?って……言って良いのかな。……このお方!このお方の名前、アカシャ。実はサンスクリット語です。サンスクリット語で……空間、天空……そして、虚空を指す言葉で御座います!


名は体を表すとも言いますし……。

私の創るキャラクターは基本、名前に意味を込めています。さて、アカシャにとってアカシャという名前は何を意味しているのでしょうか?

答えは、物語でご確認下さい♪

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