① 一般家計状況の深刻さ
※23年11月上旬現在の内容のために細かい金額については変更がある可能性があります。
しかし、大枠の感覚としては間違いないと思うので是非ともご覧ください。
筆者:
本日はご覧いただきありがとうございます。
今回は11月の閣議決定で決まった経済政策についてみていこうと思います。
ちなみに、前回の給付金10万円は経済学的には使ったほうが良いと分かっていながらも、
まだ先ですが老後のために全て貯金しました(笑)。
質問者:
(アンタ余裕がありそうなんだから使えよ……。だから日本経済ダメになるなんだよ……)
私の感覚で言ったらやっぱり経済政策による補助は必要なんですけど……。
実際のところの経済状況はどうなんでしょうか?
筆者:
クレディ・アグリコル証券チーフエコノミストの会田卓司氏によりますと、
『GDPがコロナ前まで戻ったことから政府は“有事”と思っていないのではないか?
投資の民間の需要はマイナス1.8%であることから、景気は回復していないと考えることが妥当だ』
ということのようです。
どうやら、GDPが数字上戻ったのはインバウンド需要による影響みたいなんですよね。
コロナなど異常な出来事が日本列島を襲えばたちまちなくなってしまうようなものに頼ることは危険だと考えます。
質問者:
確かに外国人の方増えましたよねぇ……。
筆者:
ここで強く指摘しておきたいことは、物価高にも拘らず消費額が低下しているという点です。
『調査会社インテージ(東京)が23年10月25日まとめた全国の店頭での比較調査でこんな実態が明らかになった。キャノーラ油(菜種油)は9月、2021年同月に比べ41%落ち込み、小麦粉も30%減少、鯖缶27%減少、マーガリン23%減、カップ麺20%減、チーズ19%減、ケチャップ16減。シャンプー、洗剤11%増トイレットペーパーは5%増えた。消費者は生活に欠かせない日用品ではなく、食費を切り詰め、長期化する物価高から家計を防衛しているようだ。』
※代わりに割安なサラダ油は97%増
と、値上げ幅が大きくなると販売数量が減少する傾向があると分析しているようです。
これは、物価高に消費が追いついておらず、欲しいものを買うというより、最近は安いものを買う傾向が強いことがうかがえます。
23年11月7日には今年9月の家計調査が発表され、2人以上の世帯が消費に使った金額は去年9月より2.8%減少しました。7か月連続の減少となったようです。
物価高にも拘らず消費が減少しているというのは“我慢している”と言って間違いないと思います。
質問者:
確かにより安い製品を買うようになりましたね……。
筆者:
一方で節約をしているにもかかわらず「エンゲル係数」が、26%を超えて40年ぶりの高水準というデータも出ています。
上場企業や大企業は気前よく給料を上げることができています。ユニクロなんてポストによっては10%も上がっているようです。
しかし、中小企業に関しては給料を上げることができず、ほとんどの方に関しては
「物価だけが上がって給料は据え置き又は下がっている」
ということを意味していると思うんです。
質問者:
確かに平均値を見ていると給与が上がっていても多くの方がどうなのか? といった場合はよくわかりにくいですからね……。
筆者:
岸田総理は「デフレの完全脱却のための賃上げ」を目指されているようです。
経済学的には確かにデフレ脱却をしていませんが、
庶民の感覚から行くと、
「どう見ても物価上がっているだろうが!」
という思いの方がほとんどだと思います。
更にいうのならば、会社が給料を多少上げたところで可処分所得はほとんど増えません。それは累進性の社会保険料が重荷になっています。
質問者:
確かに保険料は尋常じゃないぐらい取られていますからね……。
筆者:
では、これまでのことを踏まえて、
今回の17兆円前後の総合経済対策の中身を見ていき、分析したいと思います
まず、内閣府の『デフレ完全脱却のための総合経済対策~日本経済の新たなステージに向けて~』の「概要』から抜粋した数字ベースで見ていきますと、
1 物価高対策(減税失笑) 5.0兆円
2 持続的な賃上げ(噴飯) 3.0兆円
3 成長力の強化(海外へのバラマキ) 4.7兆円
4 人口減少対策、変化を力に(管理社会へ)1.6兆円
5 国土強靭化(花粉症対策が入っている) 6.1兆円
後半3つは調べてもまだ枠組みしか見えてこないので、内容が分かり次第まとめていこうと思います。
質問者:
なんか鍵カッコの中からしてかなり悲惨な感じがするんですが……。
筆者:
これは僕の勝手な一言解説です(笑)。
一般に働いている低所得の方であればあるほど深刻な状況ですが、
肝心の消費税やガソリン税のトリガー条項、社会保障費の減額などやって欲しいことは全く含まれていません。
この減税(失笑)をはじめとする秋の総合経済対策(嘲笑)はどう見ても
「非常に的外れ」
と言わざるを得ないんですね。
全く意味が無いとは言わないんですけど、同じ金額をかけるならもっとやりようがあるだろう! と思わざるを得ないわけなんです。
質問者:
あまり効果のないところにお金をかけても仕方ないですよね?
筆者:
第二次世界大戦でも日本軍はちょこちょこと逐次に戦力を入れていったために大きな損害になってしまいました。
戦力という政策は集中させてこそ最大限の効果を発揮します。
国民の可処分所得を増やすための政策に全振りをしなくては更なる「1億総貧困化」は避けられないでしょう。
ノロマな「所得税減税」というニックネームの給付金をはじめとして
「中抜き大乱舞選手権」
を生むだけでほとんど効果がなく終了してしまうでしょう。
これで“減税して効果が無かった”と主張しだすのでしょうから本当に呆れるばかりです。
質問者:
なるほど、結局のところは減税は意味なしで増税に行きつこうというわけですか……。
筆者:
「財政再建こそが日本のためになる」という「ザイム真理教」、「財源論」の政治家や御用経済学者ばかりですからね。
日本国債は5割が日本銀行、3割が日本の銀行や保険会社が引き受けています。
15%の外国投資家、5%の日本人投資家ぐらいしか返済必要性は無いわけです。
この事実をより多くの方が知るようになり、「ザイム真理教」マインドから日本人が解き放たれない限り日本は良くならないでしょう。
質問者:
大抵増税とか書いてある記事の横には「財政破綻」とか書いてありますからね……。
筆者:
あとは基本的には日本の政治家は「国籍が日本」というだけで日本人のためには働いてくれません。
アメリカの隷属状態であり、中国のスパイ政治家も多数います。
日本にプラスになる政策をやってくれるとは思わないことです。
国民としてはこの事実を受け止めて少しでも日本のためにならない政治家を駆逐していく必要があるのです。
ということで、次の項目から具体的にどんな風にこの秋の経済対策がどれぐらい空気読めていないかについて見ていこうと思います。