作った物に下手に自爆装置つけない方がいいらしい
「農機具にンな危険な機能をつけるなあぁぁぁぁ!!」
ソードは叫んで既に走り出しているルシアとシオに続く。
十分に距離をとってソードが振り向くと、グレイは同じ場所から動いていない。
「何してんだグレイっ!!」
ソードが叫ぶ。
「こ、腰が抜けちまってるべや・・・」
半泣きでグレイが答える。
「ったく、世話の焼ける・・・」
ソードはグレイに手をかざし翠玉に集中しようとするが、それに光がともることはなかった。
それどころか翠玉は本来の輝きを失っていた。
「あ、まだ“ロスト”が・・・」
ドゴオオオオオオオオォォォォォォォォォォン
ソードの言葉を遮って轟音が響き渡り、夕映えを背に黒い土煙と赤が立ち上った。
炎が一筋の煙となるまでソード達は無言でその様を眺めていた。
「・・・終わったね、やっと・・・」
ルシアがつぶやく。
「ギュパァ、苦しい戦いでした」
なぜか疲れた声音で応じるシオ。
「お前らは何もしてねぇだろうが・・・」
ソードは心底疲れた声音を吐く。
「・・・補足になるが魔石は一度魔術を発動すると少しの間その力を失う・・・これを“喪失状態“と呼んでる・・・強力な魔術を使うほどこの状態が続く時間が長くなるから、気をつけとけ」
ソードは気を取り直して言い、また立ち上る煙に目を向ける。
「にしても、グレイ・・・思えば哀れなやつだった・・・」
そのとき、少し離れた場所にある茂みが揺れグレイが姿を現す。
「人のことを・・・ゲホッ・・・勝手に過去形で語るでねぇべや・・・」
体中煤だらけで、ボサボサ野上はさらにひどいことになっている。
その姿は最早悲壮感すら漂わせていた。
よたよたとグレイは茂みから抜け出しソードたちの前に進みでる。
「何だ、生きてたのか、グレイ」
「オメェ、もう少し嬉しそうにしてくれてもいいんでねぇべか?」
ソードの態度にグレイは不満を漏らす。
「嫌な顔しなかっただけ感謝しろ」
ソードの言葉にグレイは少し肩を落とし
「・・・今回はオラの負けだべ・・・しかし次回こそオメェにほえ面かかせてやるべや」
グレイはそういい残し沈む夕日に向かって歩き始める。
そして、少しいったところでコケる。
一陣の乾いた風が吹き抜ける。
「・・・さて、帰るか」
「そうですね、おなか空きましたし」
シオが同意する。
「ソード、ホットドッグ買って!」
ルシアが元気よく声を上げる
「てめぇはさっき菓子たらふく食ってただろうが!」
「甘いものは別腹!」
「使い方間違ってねぇか、それ・・・」
「はっはっはっ、細かいこと気にしてると大物になれませんよ、ソードさん」
「だからンなモンになりたかねぇっつってるだろ!!」
遠ざかっていくにぎやかな語らいの声にグレイはコケた体勢のまま顔を上げる。
「少しくらい心配してくれてもいいんでねぇべか・・・?」
グレイは呟く。
滲んだ夕日がやけに綺麗な日だった。
荒削りだし直す気もない小説だけど少しでも笑ってもらえたなら幸いです_(:3 」∠)_




