無双勇者、誕生!?
ラノベ好きがラノベ書いてみた系ですんで、どっかのパクリになりそうで怖いっす。色々混ぜて、パクリと悟られないようにするんでパクリってわかっても遊びだと笑ってみてくれると嬉しいです!
「パァン!!」
森の静寂を崩す甲高い破裂音。この音を生み出したのは、ほかでもない、この俺だ。
「よし、今日の昼飯はお前だ」
この獣のような台詞も俺。何があったのか、思い出しながらのんびり話していこう。
俺は櫻井創太。ごく普通の高校2年生だ。得意なものは機械いじり、苦手なものはファッションなど、顔は中の上ぐらいだと思っている。運動は人並みか少し劣るほど。あとは…
「おーいっ!ソータ!」
「うわっ!なんだよ!」
こいつは今井輝樹。俺の幼馴染だ。もともと家が隣同士なうえに、親の仲もよく、小さい時から一緒だった。それだけじゃない。俺はこいつと、小中学両方、全学年で同クラだ。それに、あえて何も教えあわずに受験した高校も、見事に揃い、まあ御察しの通り同じクラスになった。ここまでくると呪われてんじゃないかと思うけどな…だとしたら高確率であいつだろうがな。こういうのを腐れ縁っていうんだろうか。小説とかじゃこういうのは可愛い女の子となるもんじゃないかな。俺も絶対そっちのほうがよかったな…
こいつはめっちゃうるさ…騒がし…元気で、俺以外だったら一週間一緒だと多分身体に弊害が出る。ここまで元気な高校生は珍しい。俺以外だったらって言ったのは、俺がこんなやつと小さいころから一緒にいたからか、いろいろな雑音を聞こえなくできる。実をいうと輝樹の話は大半スルーだ。でも大事なことはわかる。長い付き合いだ。テンションやらの違いが分かる。
「で?どしたよ」
軽く聞き返す。
「いや、いたから声かけただけだよ。なんでもね」
「ん」
「ああそうだ、次のクラスどうなんだろうね」
「どうせ同じだろ…」
もう期待しない。決まってることだ。ひょっとしたら就職先とかも同じになんのかな…同じ人好きになったらどうしよ…まあいいわ。未来のことだ。
「いやそこじゃなくてさ!そこはわかってるよ!」
確定か…
「誰が一緒がいい?俺はねぇ…」
「別に。誰でもいいよ。そこでうまくやるさ」
「さすが創太!アイスハート!」
「うっせ」
否定はしないが。
学校につき、いつも一緒にいる奴らと合流。いつもの内容のない話と覚えるだけの授業。こんなのもわかってるって。あ、そうそう、俺の頭はそこそこいい。進学校レベルではないが公立なんか楽勝だ。テストはTOP10には入る。まあ、輝樹は…察してくれ。ここに入れたのは幸運だろう。そんなもんだ。まあなんでか追試とかには全くかからない。不思議だ。
まあそんなこんなで、四時間目が始まった。朝飯を食ってない俺は少しキツイ。まあ大丈夫だろう。と思うと、違和感に気付く。俺を輝樹がじっと見ている。なんだ?ってか輝樹、輝いてないか?そう思った瞬間、本能的に自らの手を見る。ぼんやり光っている。それに気付いた瞬間、光は急に強くなった。ほかのやつらは気にしていないように動かない。そうしたら、耳鳴りがしてきた。うっ、気持ちが悪い。
「なんだこれ…」
とつぶやくと、倦怠感が増す。輝樹は…と目を向けると、輝樹がいない。
「輝樹?どこ行った?」
立ち上がった瞬間、意識が途切れた。
「知らない天井だ…」
…つぶやいた瞬間、恥ずかしくなった。…言ってみたいじゃないか。一度くらい。驚いたな。あんなことがあったのに極めて冷静だ。
「あ、気づいたよ!」
何か聞き覚えのある女性の声。顔を上げると、そこにはたくさんの見知った顔が。
「中三の同クラ…?なんで?」
みんな制服だ。個性が出ているな。
「いや、私たちもわからないの。どこなのかも、なんか急に気を失って、気付いたら、ここにいたの。…何か未知の力がはたらいているんじゃ」
おぉ、こじらせ学級委員さんじゃないっすか。お元気そうで。みんな同じ感じか。よし、じゃあ情報収集と行きますか!
えーと、まず、時計を確認したところ、数時間もかかってないので、国内だと思われる。スマホは圏外、もちろんGPSとかは使えない。完全に外界と隔離されてる感じだ。あと、この部屋は石造りのしっかりした感じ。ドアは木製っぽくて、頑丈。鍵はかかっている。窓はなく、ろうそくが壁に二メートル間隔ぐらいに並んでる。なんか魔法陣見たいな模様が彫ってあって、天井にはシャンデリアらしいものが。あ、部屋の間取りは、結構広い。10×20㎡くらいな感じ。天井も高くて、吹き抜けみたいな感じだな。床は絨毯みたいなのがしいてあって、模様はシンプル。質は…二〇リぐらい。悪くはない。家具とかはなんもない。で、俺らは、記憶障害的な物はないと思われる。で、確認したら、中三の同クラは全員いた。しかも、他は全くいなかった。
「こんなもんかな…」
びっちりと書かれたメモ帳から目を離し、もう一度思い返す。
そういえば、俺がずっと冷静でいられるのは、たぶん自分がいた環境のせいだろう。輝樹もそうだが、親や近所には、何かとうるさい人がたくさんいる。親は感情の起伏が激しく、近所にはアマチュアのミュージシャンがいたり、うるさいだけなら、まだしも事件が多かったのもあって、まあ休まる瞬間がないわけで、そんなとこに四六時中いれば聞こえる音が気にならなくなり、何があっても冷静でいられるようにもなる。まあすごい能力だとは思わないけど、役に立つ能力じゃないかな。名づけるとしたら…冷静判断とかかな…
『冷静判断、取得しました』
!?…なんだ?
『私はナビゲーションシステムです。召喚によるストレスの軽減、勇者様方のサポートをする、転生者特有のスキルです』
ちょっと待ってくれ。知らないことしか言ってないぞ。ナビ?召喚?スキル?近代的なのかラノベ的なのかよくわからんぞ。
『…最初から説明したほうがよさそうですね。まずあなた方が今いるここは、あなた方が住んでいた世界ではないどこかです。どこかというのは…説明しにくいのでスルーしてください。そしてなぜあなた方はここにいるのかというと、あなた方は勇者として我が国に召喚されたのです。勇者というのは、魔王を倒してもらうための特別な兵士のことです。このことは後で国のものが説明する気もしますが…私は、ナビゲーションです。急にこの土地にきて不十分な部分を補うことが私の役目です』
話が早い!えーっと、俺らは勇者だと。で、魔王を倒せと。いやだね。せっかく知らないところに来たんだ。楽しませてもらおう。で?スキルっていうのは?ほかになんかあるのか?
『それは実際に確認したほうが。〈ステータス・オープン〉と唱えてください』
「ステータス・オープン」
恥ずかしいな。慣れないと。ってかステータスが表示されるとか。ゲームかよ。
「「ヴォン…」」
おお、なんだこれ。脳に刻まれてるのか?なんか視覚的じゃないな。面白い。えーっとなんだ?
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名前:櫻井 創太
役職:召喚者
スキル:【補助者】【宝箱】
【冷静判断】【創造】
【魔法適性】
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なんていうか…意外とシンプルだな。もっとなんかいろいろあるもんかと思った。HPとか、MPとか。名前と役職とスキルだけって最低限かよ。まあ確かに体力とか数値化されても困るけどさ。
『このようなものを見られるのは、召喚されたあなた方のみです』
そうなのか。お得なのか?
『しばらくはここの者がお教えいたしますが、そこでは伝えられなかった常識などを私がお教えいたします』
そうか。頼むぞ。…っていうか、俺って他から見たらただぼーっとしているだけだな。恥ずかしい。まあいいか。もうみんな起きただろう。起きてない奴は…
「輝樹~起きろ~」
…zzz…
「…」
ゴッ‼
「ぬぁ!どした!?」
「起きたか」
「ソータ?ってかみんないんじゃん!久しぶり!…なんで居んの?」
「何があったか覚えてるか?」
「えーっと、なんか創太が光って、で?」
「そこまでで十分だろ。俺もそこからは記憶にないし、時間もきっとそんなに進んでない」
「そうか。よかったぁ…」
「おぅ」
ガチャ
扉が開いた。なんだ?誰か来るのか?