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悪役令嬢の『告白は、難しいよね?』

作者: 秋葉竹



その昔、

どこぞのいいとこのお嬢さまだなんて、

思われてたって、それはそれ。


私の力でないのですから。


とっても正しい私の気持ちは

そんな風に

欺瞞に、満ちてた、

まぁ、今から思えば、

だけれどね。


そのころは、

ただ正しい、道を歩いてゆきたいと

思ってまえ向き歩いてた、


はずですよ?



ハハ。



ハハ、ハ。



昨夜は堕ちちゃって、

だめだめになったちゃいました。

メロメロになっちゃいました。


騙されたのが、悲しいです。

(どーも、基本が生真面目なもんで)


でも、


どうして、私みたいな奴を

騙すのでしょうか?


生きて行くことを

否定せずに

前だけみようとして、

でも、後ろもみてしまって

なあなあでは、ありますが、

でも、あんな目にあうほどの

なにか罪を犯しましたか?


水色の空からは

幽かになにか罪が降っているようですが、

私のものでは、ないでしょう?


いや、私のものかもしれないな、

なんてったって、人倫に背く

鬼畜を心に飼ってますから。


それだけでも健全でノーマルな人からは

忌み嫌われる理由になるでしょう。


それはね、私だって、

清純派が良かったですよ。


なにもしらされていないから、

けっこうなんでも好きでいられる


だれの悪意にも気づかないから、

ほとんど皆んなを好きでいられる


夢のような人もいるとか?


伝聞ですから、事実は、知らない。


そんな人は、騙されないのかなぁ?

そんな人こそ、騙しやすそうなのにね。

私ばっか、こんな目に合うの。


あ、でも、あれか、

あの子たち、騙されるもなにも

ほんとうに、好かれているものね。

私みたいに、好きって嘘つかれる

シチュエーションが、ありえないのか。


いいよなぁ。


羨ましいよ、ほんと。


私はといえば、

昨夜も堕ちちゃって、

前から好きだった人にからんで、

泣きつくように愛をせまって、

あー、よし、よし、あたしもよ、って

いってもらえて、

嬉しくて、嬉しくて、

顔ぐちゃぐちゃにして泣き続けた。


あー、恥ずかし。


でも、とうぜん、そんな訳ないので、

私はまたもや騙されたんだ。


「どうして、私みたいな奴を

騙すのよ」


どこから、声になっていたのか、

どこから、声が聴こえるのか?


『そんなことないよ。

あたし、騙してなんか、ないよ』


水色の空からは、

ありえない声も降って来るのか?


二日酔いで、ぐだぐだの頭の中に

こんどははっきりと


なんか、声が聞こえた。

空からではなく、

背後のドアを閉める音のあと

聴こえたんだ。


ええ、はっきりと、

あの人のハスキーな声で。


『あたし、好きになっても、いいの?』


昔なにかの本で読んだとき、

ピンとこなかった表現があった。


────滂沱あふるる涙────


私はバカみたいに、それを実体験していた。


………実験体じゃないというのに。(バカ)


だから私は清純派じゃないと、


思われる?


ハハ。


悪役だなんて、みんなから、うしろゆび

刺されて、死にそう、


だなんて、


────バカじゃんッ!────




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