木漏れ日堂の店主
ある日の夕暮れ
古びた木製のドアを開け、店内へ入った
ベルが心地よい音色を響かせ、来客を告げる
窓はステンドグラスになっていて、光が差し込む店内を赤や黄色に色を変えている
商品は、魔物の狩をする者にとって必需品のポーションや魔道具
それがまた光を反射し、美しく輝いてた
気まぐれに入ったこの店は、外から見れば今にも潰れそうな店に見えるが
案外良い商品を扱っているようで、そこそこ繁盛しているのかもしれない
良い店を見つけたと今日一番の収穫だ
しばらく商品を見て回り、ポーションを手に取って
会計を済ますため、カウンターへ近づく
店の者は裏で何かやっているのかまだ顔を出さない
「すみません。」
声をかけると、裏から
「はい、ただいま参ります。」
と可愛らしい声の返事が返ってきた
てっきり、歳のいった頑固なオヤジか爺さんかと思っていた
大体どこの店もそうゆう者が多いからだ
足音がして14、15歳ぐらいの少女が顔を出し、こちらを見た
雲ひとつない青い空を、そのまま閉じ込んだような瞳に
透きとおる白い肌
腰までつくほどの茶色の長い髪をりぼんで縛っている
口元は柔らかな微笑を浮かべいた
「大変お待たせいたしました、木漏れ日堂へようこそ
ご用件を伺ってもよろしですか?」
まるで妖精のような美しい少女だった