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 チラシ作成をまいた分、正午から二十分ほど早くに飛翔はコンピューター室に居た。時計を睨んで腕を組み、じりじりとして、進まない時計の針を睨み付ける。

「……来ねえ」

 十二時の鐘が鳴った時点で、楓は既に座って荷物を開いていた。ならば、その五分前にはコンピューター室に居たと考えて、鍵を借りたのはもっと早い筈だ。だが二十分前の時点では鍵は借りられておらず、こうして待っていても、足音すら聞こえない。

「……大体、何だよあの先輩は……ゆっるいコンピューター部に籍だけ置いて何がしたいんだ……タイムリープ装置とかなら工業系に行けばよかろうがよそれを会ったばっかりの俺に押し付けて実験したとかよぉ……」

 気晴らしにトイレでも行って来よう、と飛翔は立ち上がってコンピューター室を出た。数多パソコンがあるコンピューター室は冷房が完備されているが、それ以外の廊下は蒸し暑い。一応教室に冷房は入っているが、生徒のいない夏休みに稼働しているはずも無かった。

 廊下から、向かいの校舎を見上げる。白い校舎は夏の日差しに照らされ、真夏の蜃気楼の起きそうな蒸し暑さの中で揺らめいていた。

 暑いな、と呟く声が何処か乾いている。飛翔は廊下の角を曲がってトイレに入り、冷たい水で顔を洗った。

 鏡に映る自分の、見慣れた顔が不意に恐ろしく見える。それを自覚して、ようやく今朝からの胸騒ぎを飛翔は理解した。

 見慣れた日常。記憶をそのままなぞる、まるで作り物のような半日―――挨拶をして、食事をして、電車に乗って、笑ったり喋ったりして―――そんな中に溶け込んでいる自分までもが、作り物のように感じられたのだ。

 顔をハンカチで拭いて、ゆっくりと廊下に戻る。コンピューター室までの直線十数メートルが、やけに長く感じた。

 コンピューター室の戸を開く。

「……えっ?」

 いつの間に来たのか、楓は奥の席に座っていた。入り口に立っている飛翔を見付けると、きょとんとして首を捻る。

「赤井せんぱっ……先輩! いつ来たんすか、待ってたんっすけど!」

 ばたばたと上靴を脱いで駆け寄る。楓は開きかけていた鞄を掴み、驚いたように身を退いた。

「あの……誰?」

「えっ……あ、ああ! 俺、コンピューター部の一年の蒼雲です。先輩、ウチの三年っすよね、幽霊部員の!」

「そうだけど……会ったこと、あったかしら? ごめんね、一度も部活に来ていないものだから」

「あ……えっと、信じてもらえるか分かんないっすけど……俺……未来から来たんす」

「………………」

 きょろきょろと楓は辺りを見回し、それから立ち上がって突然カーテンを閉じた。

「えっ?」

 机の下を覗き込み、掃除用具のロッカーを開く。反対側の暗幕を捲り、最後に飛翔の鞄の口を大きく開く――――

「……カメラは無いみたいね」

「いや……」

「それで? 未来から来たなんて、そんな漫画みたいな話を信じろって言うの?」

「……先輩、タイムリープ装置作ってますよね」

「…………、」

「銀色の、ブレスレットの」

 飛翔が左手首に指を回して見せると、楓は飛翔を見上げたまま、ふぅ、と息を吐く。

「そう。あなたを実験体にしたのね、私は」

「やっぱり本物だったんすか……」

「あなたが言ったのは、これでしょう」

 楓は鞄から、銀色のブレスレットを取り出す。

「あっ、はい。それっす」

「どうやって使ったの?」

「えっと……家の階段から落っこちて」

 飛翔が頬を掻きながら言うと、楓は目を瞬かせ、それから小さく吹き出した。

「そう。平和なタイムリープね」

「はは……って、それより、先輩、マジのタイムリープ装置が出来たってことっすよね! それってノーベル賞モノなんじゃ……」

「うーん……」

 楓は微苦笑を漏らす。

「そういうのに興味はないのよね。まだ欠点もあるし」

 楓がブレスレットを撫でる。

 教会の鐘が鳴り始めた。楓は「そうだ」と顔を上げ、ブレスレットを飛翔に差し出す。

「はい」

「はえっ?」

「実験体になってくれたお礼。もう一回貸してみるわ。上手く行ったなら、次だって大丈夫な筈。だって、使っていない状態に戻った訳だもの」

「いや……それは、そうっすけど」

「三日後。八月六日のこの鐘が終わるときに、返しに来てね」

 楓が笑い、飛翔は唇を曲げてブレスレットを受け取った。

「……別に、タイムリープしたいって思うことはないっすけど。これ、三日戻るんすよね?」

「ええ。凄い、よく分かったわね。今はそれが限界なの」

「別に……これからの三日をやり直したって、チラシが作る度にちょっとずつ研鑽されて行くだけっすけど」

「そうかしら?」

 楓が首を傾げる。その形の良い唇に指が当てられ、からかうような笑みが深まった。

「もしかしたら、時間をさかのぼってでも取り戻したいものができちゃうかも」

「……別に、そんなの思いつかないっすけどね。六日でいいんすよね?」

「ええ。使いたくなったら、何処か高い所から飛び降りてみてね」

 楓はひらひらと手を振る。その背後で、教会が十二度目の鐘を鳴らした。



 折角だから理論を知りたい、というと、楓は快く講師を引き受けた。

 八月五日。外では相変わらず、蝉が五月蝿く鳴いている。橙色のノートを開き、飛翔は楓を見上げて指先でペンを回した。

「そういえば、昨日は何をしていたの?」

「ああ、深雪とデートっす。夏休みずっと忙しくて、遊べてなかったし」

「青春ね」

 楓が笑うと、飛翔は僅かに唇を曲げて頬を赤くする。

 楓は、コンピューター室のホワイトボード前に陣取る。飛翔は一番前の席に座り、キャスター付きの椅子の背もたれに顎を乗せた。

「それより、結構あっさり教えてくれるんすね」

「正直、大したものじゃないし。大切なのは技術の方よ。それに、あなたに教えて全部理解して同じリープ装置を作れたら尊敬するわ」

「遠まわしに馬鹿にしてません?」

「突然のタイムリープにそこまで動揺しない胆力と分析力は称賛するわ」

 きゅぽっ、と楓はペンのキャップを外した。そして、ホワイトボードに巨大な十字を書く。横軸に「X」、縦軸には「Y」、交差点には「O」と書き加えた。

「……座標っすか? 俺数学苦手っす」

「はいはい。相対性理論は知っている?」

「アインシュタインの?」

「そ。速度と時間の関係については?」

「へっ……相対性理論って光の速さ云々の話じゃ……」

「『光の速度に近い存在は、時間が遅く流れる』。これが端的に、相対性理論の結論の一つを表したものよ」

 例えば、と楓は唇に指を当てて視線を彷徨わせた。

「そうね……百メートル走を思い浮かべて」

「へっ」

「百メートルを走るのに、あなたはどれくらいかかる?」

「えっと……五十メートルが七秒くらいなんで、十五、六ってとこすかね」

「じゃあ想像して。あなたは今百メートルトラックの前にいる」

「はあ」

 飛翔も顎に手を当てて目を閉じた。

「そしてあなたの隣には、ウサイン・ボルトがいる」

「何すかその状況」

「二人で同時に百メートルを走ったら、どうなるかしら」

「そりゃ、ボルトのほうが速いですよ」

「そうね。それじゃあ、ちょっと頭を柔らかくして考えてね」

 飛翔は目を開き、楓は座標軸の隣に一本の横線を引く。その下に、「ひ」と「ボ」と頭に書かれた棒人間が書かれていた。

「二人共、『百メートル移動する』ということは同じ。例えば普通に人が歩いて百メートル移動しても、蒼雲君が走っても、ボルトが走っても『百メートルの移動』ということには何も変わらないの。でも、かかる時間は、どうかしら?」

「……えっと」

「たまに勘違いしてしまう人がいるのだけれど、普通のこの状態。私達が普通に息を吸って生きている、移動速度なんかゼロのこの状態でも、お構いなしに時間は流れているわ。それを歩いている人に例えているの。普通の状態が歩いている人。そこから、蒼雲君が走ればそこに速度が発生する。そうすると、普通の状態より早く百メートルの地点に着くわよね」

「はあ」

「更に速度を上げて、ボルトならばもっとずっと早く百メートルの地点に着く。つまり、百メートル移動する、その事実にかかる時間が短くなるのよ。ここの時間は個別単位で考えるの。世界丸ごとの時間は考えないわ」

 楓はそこで百メートルの軸を消した。

「視点を変えて、例えば六十秒で区切ったとしましょう。今度は全員に同じ時間が与えられる。だけど、やっぱり速度の速い人の方が遠くまで走ることができるでしょう?」

「……何となーく、分かりましたけど。ピンとはこないっす」

「ちなみにこの速度っていうのはエネルギーって言葉に言い換えられるわ」

「へっ」

「精神の話になるけど」

 楓は時計をちらりと見上げる。その視線を追って時計を見上げ、その長針が思ったよりも進んでいて飛翔は驚いた。

「例えば、好きなことをしている時。楽しいことをしている時。人はとてもエネルギーに溢れているわ。そういうときは、時間がとても短く感じられるでしょう? 実際、肉体は体感時間しか老化していない。つまり、周りの個体が一時間分進む間、その人は三十分と感じていたら三十分しか個体の時間が進んでいないってことなのよ」

「……成程」

「ここでグラフが出てくるの。まず光の速度をこの点Oにあると考えるわ。X軸が速度、エネルギー。Y軸が時間ね。当然、普通の状態はXはマイナスになる。例えば普段、何もしていない普通の状態がマイナス十としましょう。光の速度、三十万キロメートル毎秒がゼロよ。Xがマイナスの時にYがプラスになるのは、どういうグラフかしら。ちなみに一次関数よ」

「えー……y=-ax?」

「正解」

 楓は、点Oを斜めに、左上から右下へと貫く直線を書いた。

「本当はもうちょっと複雑なのだけれど、ま、いいでしょう。注目して欲しいのは、この象限」

 ごんっ、と楓は拳を、座標平面の右下の枠に当てる。

「速度が光の速さ以上。その時、時間はマイナスになる。これが単純なタイムトラベル理論の結論よ」

「光よりって……」

「不可能じゃないわ。光はそもそも光速で進んでいるんだし。それを加速すればいいの」

「単純に言いますけど、光に人間は乗れないっすよね」

「まあね。それに、これは理論上の話。実際過去に人間を送り込むことは不可能に近いの」

 楓は肩を竦めて椅子に座った。

「えーと……そりゃ、人間をそんな速度で動かすのは不可能かもしれないっすけど」

「動かすことは不可能じゃないわ。前に進めたら空気抵抗とかがあるけれど、球体のタイムマシンに放り込んでその場で高速回転させればいいの。それも速度で、運動エネルギーを含む動きだもの」

「あ……そうなんすか」

「不可能って言うのは因果の話。バタフライエフェクト理論だけど、何か一つの小さなことから因果が動き出して、未来に重大な影響を与える可能性がある。だから過去改変はやってはいけないの」

「えーと……俺明日から戻ってきてるんですが」

 飛翔は苦笑いを浮かべて頬を掻く。楓は飛翔を見上げ、唇を曲げた。

「リープならそれが可能なのよ。だって、トラベルしてきた人間は体がある。所謂未来人になる。だけど、リープしてきたあなたはその体以外に体は無いでしょう。あなたは未来人でも何でもない、今現在そこにいる人間なの。ちょっと局地的で詳しい予知能力を持っているってだけよ」

 肩を竦めて楓は言った。

「……ま、あくまで仮説でしかないけれどね。私に作れたのはリープ装置が精いっぱいだったってだけよ」

 高校生だしね。そう苦笑する楓に、安堵したように飛翔は乾いた笑いを返す。

「あっ、じゃあその……光の速度を超えるとか、意識だけを送るとかはちょっと分からないんで聞かないことにします。その……飛び降りろって、何でっすか?」

「ああ、それは単純に、その方が飛ばしやすいからよ」

「へっ」

「その大きさのリープ装置だと、あなたの意識を無理矢理引き剥がして過去に送るまでのエネルギーは蓄えておけないの。例えば―――」

 がたりと楓は立ち上がり、両手を広げて見せた。

「こうして立っている私は、今床に属していることになる。広く言えばコンピューター室ね。要するに、存在が今この場所に固定されているの。そこで一定以上の速度で走ることで、世界との『接地面』を減らして、意図的に自分を時空の狭間へ行きやすくする。飛び降りるって言うのはつまりは、『何処にも所属しない存在』になれってことよ。あとは加速すればそれが運動エネルギーになるし。高い所からなら位置エネルギーも追加されるわね。それで、リープ装置を起動するだけのエネルギーを補填しているのよ」

「……つまり、タイムリープしたければ走って飛べってことっすか」

「まあ、それだけ理解してもらえれば十分ね」

 楓は苦笑してまた椅子に座った。

「それで……これは、単純に気になったことなんすけど」

「何?」

「先輩は、何で俺を選んだんっすか?」

「……さあ」

 楓は頬杖をつく。

「敢えて言うなら、あなたなら悪用しなそうって思ったの。ただの勘だけれどね」

 時計の針が重なり、教会の鐘が鳴り始めた。視線を外へと向け、楓は息を吐く。

「明日のこの鐘が終わったら、返して貰うけれど」

「……そっすか」

 それはそれでつまらないな、と飛翔はブレスレットを撫でた。



 家の階段の上に立ち、飛翔はごくりと唾を飲む。

 飛び降りれば、時間が戻る。実際面倒事はあるが、それも含めて、同じ時間をやり直せるのはきっと楽しいことだろう。

 惜しむべくは、戻れるのが意識だけという事か。宿題も部活の仕事も、全てが三日前の状態に戻ってしまう。

「……それは嫌だな」

 それに、もしリープに失敗したら、自分は物凄く積極的に階段から転げ落ちることになる。

 どうしようか、と考えているうちに携帯が鳴った。ああ、そういえばこの時間だったと飛翔は舌打ちして部屋に戻る。

 明日六日は、先輩からの呼び出しがあった日だ。



 階段でうっかり転ばない様にと気を付けながら学校に向かい、何事も無く先輩の用事が終わる。

 もうすぐ正午だ。楓に、このリープ装置を返さなければいけない。

「………………」

 廊下を歩きながら、飛翔は唇を僅かに曲げる。

 結局使わなかったが、それでいいとも思う。漫画でも映画でも、タイムリープというのは乱用するとろくなことが無いのがオチだ。

 深雪は今日も図書室で勉強している。先ほどまでは飛翔も勉強していたが、空腹に耐えかねて、一人購買に行った帰りだった。深雪にもう帰ると声をかけて、それからコンピューター室に向かえば、丁度鐘の音が終わる頃だろう。

 図書室の引き戸を開くと、中には誰もいなかった。飛翔は首を傾げて中に踏み込む。

「みゆ―――」

 名前を呼び掛けた時、何か重いものが足に当たった。

「……?」

 棚ではない。蹴った時に僅かに揺れた。飛翔は視線を足元へと落とし――――

「ひっ!?」

 そこに転がっていた、深雪を見つけた。

「み……ゆき……?」

 貧血だろうか。それとも―――。大丈夫、と自分に言い聞かせながら、飛翔は深雪の首元に触れる――――

「深雪……深雪っ!?」

 俯せに倒れていた深雪の肩を掴んで持ち上げると、床はべったりと濡れていた。赤黒いそれが何かくらいはすぐに思い至る。

 膝から力が抜けて、ざあっ、と音を立てて血の気が引いて行く。色を失った唇は震えていて、深雪の肩を掴む手からも力が抜けた。

「な……ん……」

 視線は動かない深雪に釘付けになり、頭に浮かぶのは思い出ばかりだ。

 三十秒はそうして固まっていただろうか。

 遠くで、教会の鐘が鳴った。それではっとして飛翔は顔を上げ、左手首のブレスレットを見る。今日返すのだから、今日、楓は来ている筈だ。

「……ごめん深雪」

 飛翔は深雪の体をそっと床に戻し、鞄もそのままに図書館を飛び出した。一番近い渡り廊下を駆け抜ければ、コンピューター室はすぐそこだ。

「先輩っ!」

 四つ目の鐘が鳴った時、飛翔はコンピューター室の戸を開いた。中では楓が、相変わらず奥の席でパソコンを弄っている。

「あら、蒼雲君。遅かったわね」

「先輩、深雪が、深雪がっ……!」

「……彼女さん? どうしたの」

 楓は、端が紅く汚れた飛翔のシャツを見て立ち上がる。

「……俺、動けなくて、先輩、先生に連絡して」

「蒼雲君」

 ぐっ、と楓は飛翔の肩を掴んだ。

「落ち着いて」

「でも!」

「飛びなさい」

 楓は真っ直ぐに飛翔を見つめた。

「……え?」

「何があったか想像はつくわ。思いっきり走って、飛びなさい。三日前からなら間に合う」

 楓が重ねて言い、飛翔はブレスレットを掴む。

「……力、借ります!」

 飛翔は踵を返して、廊下を走って行った。

 その背を見送る楓の背後で、十二回目の鐘が鳴った。



 直線の長い廊下を、端から端まで。両端には階段がある。そこから飛び降りれば十分だろう。何せ家の階段でも大丈夫だったのだから。

「深雪……絶対助けるから」

 床を蹴る。階段が近付いてくる。心なしか左手首のブレスレットが熱くなってきた。

「おおおおあああああああああああああああああっ!」

 気合いの叫びと同時に、思い切り床を蹴る。階段から踊り場の壁へ、一気に飛び降りるように。速度のついた跳躍で、飛翔の体は宙に浮く―――――


「……はっ?」

 気付くと、廊下に立っていた。振り返れば、今し方コンピューター室から出て来たばかりのようだ。すぐに携帯を確認すると、八月三日。左手首には、既にブレスレットが付けられている状態だ。

 ―――戻ってきた。そう認識し、飛翔はほっと息を吐く。そしてすぐさま、今出てきたばかりのコンピューター室の戸を開いた。

「先輩っ!」

「……何? 蒼雲君。急に元気になって」

「あっ……えっと、……LINE教えてもらっていいっすか?」

 生憎今日は深雪を待たせている。後でゆっくり説明しよう、と自分のIDを教え、足早に飛翔は階段を降りて行った。

「……戻ってきたのかしらね」

 メモを受け取り、楓は呟いて息を吐いた。

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