なんとなく短編書きたくなったから書いてみた。(バトル編後編)
投稿するの忘れててすまぬ…( ≡¬≡)
「"指閃"♪」
手始めに人差し指からレーザーを放つ。
「………」
だが、レーザーは"P"の立っている所の8m前で徐々に減速しながら落ちていき、5m前で地に沈んでいった。
「じゃあ♪次は♪"指閃・跳"♪」
今度は跳ねるレーザーを放つ。
「………」
だが、またしても"P"の8m前で徐々に減速していき、5m前で地に落ちていった。
跳ねるレーザーが跳ねること無く、地に落ちていった。
「だったら♪"指閃・貫"♪」
指閃が全てを貫くように改良された魔法である。
消えろと念じるまで延々と飛び続ける。
陽子は、それを後方に放った。
「………」
だが、"P"は首を傾げたりは決してしなかった。
……寝ているだけではないのだろうか?
「……!」
何かに気付いたのか、"P"が若干右に動いた。
――……キュン!
その直後、全てを貫くレーザーが"P"の頬を掠めた。
……避けていなければ、肩を貫通されていただろう。
「余所見なんざしてる暇はねぇぜ? "雷閃"!!」
「っ!?」
"P"がレーザーを避けた刹那、今度は何故か豹変している陽子から金色の斬撃が放たれた。
だが、"P"はサイドステップで右へ避け、大きく後ろへジャンプして体勢を調えた。
「ヒャハッ! ソイツぁ囮だ!! "轟鼓雷鳴斬"!!」
ただ"雷閃"の威力を100倍にしただけの必殺技である。
「!!」
前方にいた陽子が電気となって消えた事に驚き、いつの間にか背後にいた本物から放たれた本命の攻撃をまともに喰らってしまった"P"は、大きく客席に吹っ飛んで行った。
「………」
だが、"P"は放っていた重圧をさらに強め、それによって気絶した観客達をクッションにして復帰した。
「………」
その際、クッションにした観客達にナニカを言っていたが、声が小さすぎて誰にも聞こえなかった。
ちなみに、"P"が復帰するまでの間、豹変した陽子が自己紹介をしていた。
「俺は明日陽子の2つ目の人格"昨日月子"だ!! 背中のバカでかい剣、"SB"が抜刀されたら出るぜ!! 得意なのは肉弾戦!! よろしくな!! ……さっきの三天王戦では一瞬出たけどよ、つまらなすぎて引っ込んじまったぜ。 ヒャハハハハハ!!」
……ふむ。
どうやら、別の人格だったようだ。
「………」
コツ…コツ…コツ…コツ…コツ…コツ…
月子の自己紹介が終わった所で、"P"が復帰して此方に歩いて来た。
「チッ まだやれるってのか… 流石は現王者、そう簡単には倒せねぇか…」
「………」
「お、やっと本気になったみてぇだな… 眼光がさらに鋭くなってやがる」
「………」
「……いい加減何か喋れよ。 独り言言ってるみてぇで何か恥ずかしいぜ…」
「………」
「喋れよ!!」
痺れを切らした月子が"P"に殴り掛かった。
「………」
それを左手で受け止めた"P"は月子に殴り返した。
――ズドン!!
「か…は…っ…」
膨大な重圧を纏った右拳は月子の鳩尾にクリーンヒットし、少しだが吐血させた。
……それでも吹っ飛ぶ事も、その場に蹲る事もせずに立っているとは…流石チートキャラだな。
「……今のは効いたぜ…」
「………」
「アレに技名を付けるとしたら…"重圧拳"ってとこか?」
「………」
それに対し、"P"はまんまじゃん!!と突っ込むように重圧を強めて返した。
「お、今のツッコミ、ビリビリ来たぜぇ?」
「………」
「んじゃ、おふざけはここまでにして…もうちょい本気出すか…」
そう言うと、月子の雰囲気がガラリと変わり、雷と化して一瞬で掻き消える。
「………!」
"何か来る"と感じ取った"P"は反射的に左へ避ける。
「ヒャッハハ!! 残念、正解は右だぁ!!」
「………!?」
次の瞬間、月子の雷迅掌が"P"の鳩尾を捉え、"P"が"く"の字になって吹っ飛んで行く。
「まだまだぁ!! "雷蹴"!!」
「……っ」
"P"が吹っ飛んだ先に雷となって先回りした月子は、今度は雷を纏った蹴りを後頭部左に放ち、斜め右上にブッ飛ばした。
「コイツでどうだぁ!? "轟鼓雷鳴斬"!!」
「……っ!!」
再び雷となって先回りした月子は、"P"が昇りきって墜ちるか墜ちないかギリギリの所で雷を纏った剣をほぼ全力で振り降ろした。
「………」
それにより、"P"は大ダメージを負いながらフィールドに急降下していく。
「……なんてな。 こっちが本命だぁ!! "轟雷牙"!!」
「……!?」
またしても雷となって地上に先回りした月子が、トドメと云わんばかりに雷で創られた巨大な牙を纏った剣で墜ちてきた"P"を貫いた。
「……ぅぁ…」
これには流石の"P"も呻き声を上げたようだ。
……というか、何だこの可愛らしいアニメ声は…?
「……ようやく声が聞けたと思ったら、何だこの可愛らしいアニメ声はよぉ!?」
剣を"P"から引き抜き、倒れこんだ"P"を剣で指す。
「……ぁ…ぅ…」
……これは動揺を隠しきれない声なのか、大ダメージを負った事による呻き声なのか…わからんな。
「あー… 何だ、お前…もしかして女か?」
月子は戦意が喪失したのか、剣を肩に掛けながら"P"に問う。
「……ぼ…」
「ぼ?」
と、そこで"P"が大きく息を吸い、真っ赤な顔で言い放った。
「ぼきゅはおときょでしゅっ!!」
「……は?」
月子、観客含め全員の声がハモった。
……というか、噛み過ぎだろう…
「だきゃらっ! ぼきゅはおときょでしゅって!!><」
「………」
……これには会場が凍りついた。
「……あー… うん、ごめん陽子、完全に戦意喪失したわ。 後はよろしく」
完全に戦意を喪失した月子が背中に剣を納刀する。
「はぁい♪ 後は任せて♪」
再び人格が変わり、陽子に戻った。
「……ぅぅ…」
目付きの鋭いニヤリ顔の月子からいきなりにこにこ笑顔の陽子に変わったからか、"P"が動揺する。
「それじゃあ♪ここからは一切合切容赦しないからね♪ 覚悟はいい?」
「……ぇ?」
……今度は"P"と観客含め陽子以外の全員が固まった。
「……紅♪蒼♪黄♪金♪紫♪黒♪白♪七つの雷集いし時♪七つの雷共鳴し♪全てを破壊し♪全てを破滅へと導く虹色に光り輝く巨大な雷の柱へと変貌す♪」
……その独唱は!?
観客含め全員逃げろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
「――"七色の雷柱"《神鳴》♪」
――カッッ
ドッズゴガオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ…ン……!!!!!!
……ここら一帯ごと会場が吹き飛び、綺麗さっぱり何もかもが無くなった…
「………」
「ふふふ♪」
「……けほ… しょ、勝者…"挑戦者"明日陽子…」
天河さんは、そう言うと共に意識を失い…倒れた。
……黒焦げになりながらも職務を全うする天河さんに脱帽である。
「いえい♪いえい♪」
……笑顔でピースピースするのは構わないが…誰も見ていないぞ?
「あらあら♪みんな一体どうしちゃったのかしら♪」
……突っ込む気にもなれん…
「ふふふ♪まだまだね♪」
………。
何はともあれ、此れにて一件落着…なのか?
「ふふふ♪そこは気ニシナーイよ♪」
……誰か助けてくれ…
「ふふふ♪」
……"次回、遂にあの人が新・王者と闘う!? 次回もお楽しみに!!"←次回予告用カンペ
「お楽しみに♪」
……先ずはここら一帯の復元からだな…
はぁ…