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憧れの元ヤンギャルママ(30)が可愛すぎる  作者: ナカジマ
第2章 親友と大人の関係
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第54話 2日目の夜

 3人が泊まるホテルの一室で、間島一輝(まじまかずき)が眠っている。2日続けての激しい夜に、疲れて意識が完全に落ちてしまったのだろう。

 そんな彼を見守っているのは、東雲理沙(しののめりさ)高嶺雫(たかみねしずく)の2人だ。それぞれタイプの違う美女であり、誰もが振り返る魅力を持っている。

 しかし2人とも、たった1人の男性に抱かれる道を選んだ。他ならぬ今ここで眠っている男性、一輝という優しい青年に。

 彼は自分に自信を持てていないが、2人の美女から求められるだけの魅力を持っている。優しいというのは、大前提に過ぎない。


 ガタイが良く頼りになり、体力も多く真面目だ。家事も理沙に仕込まれており、育児の経験すら持っている。

 女心が分からないからと、自己評価は低いが周囲の目は違っている。確かに鈍い所はあるが、全く女性への気遣いが出来ない男性ではない。

 最初に出来た彼女が、DV気質で我儘だっただけだ。事実として理沙から見た一輝は、理想の塊と言える存在だ。

 雫から見た場合も、セフレとして殆ど満点をつけられる相手だ。まだ少し性的なテクニックが足りていないという、僅かな減点ポイントはあるが。


「全くもう……可愛い顔で寝るんやから」


「後はもう少し上手くなってくれたら、完璧なのだけれど」


 バスローブを身に纏いながら、雫は眠る一輝を見ている。そんな事を言いながらも、一輝を見る目は優しい。

 部下として、セフレとして、彼を気に入っている雫。経験不足な事以外、全てが彼女から見ても理想的なのだ。理沙と同じように。

 元々目をつけていただけあり、予想通り相性が良かった。体の相性は試すまで分からないが、人間性はある程度接すれば分かる事。


 そして実際にセックスをしてみたら、体の相性も非常に良かった。雫の勘が良かったというのもある。一輝は彼女の期待通りだった。

 年下が必死に頑張ってくれる姿が、雫はとても気に入っている。一輝も当然ながら、そのタイプである。

 理沙へと初恋をしていた頃から、年上の女性に尽くす接し方が染みついている。もちろんセックスであっても、そこは変わらない。


「にしても雫、めっちゃ仕込んだやろ。急に一輝君が上手くなるんやもん」


 少し恥ずかしそうにしながら、理沙は雫へと思っていた事を伝えた。どうせ雫だろうと思っていたが、昨日の夜と今回も教え込まれていた。

 良いセックスの仕方、相手の喜ばせ方について。理沙もある程度教えてはいたが、雫程の経験が理沙には無い。

 セックスを教える先生としては、雫の方が圧倒的だった。これまでに経験して来た人数が、全然違うのだから当然だ。


「当たり前じゃない。上手くなって貰わないと困るもの」


 眠る一輝の頭を撫でながら、雫はこれまでの教えた事を理沙に伝える。こう見えて初心な面もある理沙は、雫の話を聞いて紅くなっている。

 親友同士だから赤裸々に夜の話が出来るが、理沙は雫ほどセックスを好んでいたのではない。好きではあっても、大好きとまではいかない。

 だが雫は、行為そのものがかなり好きだ。結婚をしてしまうと、色んな相手とセックスが出来ない。それは望むところではなかった。

 結婚願望が薄かったのもあり、この選択を選ぶのは早かった。中学時代に初体験を済ませ、高校から既にその片鱗が出ていたのだ。


 大学生になる頃には、かなり奔放に遊んでいた。その辺りから彼女は、年下への興味が勝ち始めた。同世代よりも、高校生の方が楽しめた。

 社会人になっても、大学生を中心に関係を持った。本音を言うともう少し下の年齢も行きたかったが、法に触れてしまうので諦めざるを得ない。

 アラサーになってからは、5歳以上年下を選び始める。そして現在、8歳年下の一輝を相手にしている。想像以上に、一輝は可愛かった。

 やはり年下を選んで良かったと、雫は実感している。献身的な一輝のセックスは、とても満足度が高い。


「ねぇ理沙、少し飲まない?」


「エエよ。付き合うで」


 雫と理沙はルームサービスで頼んでおいた、ちょっと良いワインを飲み始める。バスローブ姿の2人は、とても妖艶な雰囲気が漂う。

 アルコールで上気した肌が、女性としての魅力を引き立てる。最も今その魅力を見せるべき相手は、ダウンしてしまっているが。

 30歳という大人の魅力と、人生経験を積んだ故の余裕。若過ぎないから出せる魅力は、10代や20代では決して纏えない色気。

 小麦色の肌の理沙と、真っ白な肌の雫は対照的だ。しかし彼女達が抱かれたいのは、ただ1人の同じ男。2人でシェアしているセフレ。

 全く違う立場でありながら、気に入ったのは一輝だった。親友同士だから、好みが似たのだろうか。それともこうなる運命だったのか。


「にしてもホンマ、雫は肌が綺麗よな。やっぱり育児でサボってた時期があるウチには、もうその艶は出んわ」


「何を言うのよ。理沙だって、1人産んだとは思えないスタイルじゃない。羨ましいわよ」


 2人はお互いを褒め合う。自分に無いモノを、相手は持っているからと。ただそれは、美しい者同士だからこそ思う事。

 普通の女性からすれば、どちらも羨む程に美しい。女性にしては高めの身長、整った顔立ち、ほっそりとした腰。

 凄まじいプロポーションを誇りながら、余計な脂肪はついていない。どちらも一輝が、簡単に理性を失う程の魅力がある。

 本当にこんな関係で良いのかと、悩む一輝の葛藤を一瞬で消し去る魅惑のフェロモン。有り余る包容力が、溢れ返っている。

 

 こんな2人を相手に、どちらも満たしている一輝もまた、男性として讃えるべきだろう。そう簡単に出来る事ではない。

 ただセックスをするだけなら、難しい事ではない。だが女性を満足させるセックスは、誰でも出来る事ではないのだから。

 経験人数が多いからと言って、セックスが上手くなるわけではない。経験が少なくても、良いセックスが出来ている人は上手い。

 相手に恵まれたかどうかも、上達に大きく影響する。その点において、一輝はかなり恵まれたと言える。理沙と雫は、良い教師となった。


「で、理沙はどうしたいの?」


「ど、どうって? 何の話や?」


 雫はただ、一輝を共有したいだけではない。楽しませて貰いはするが、それは対価として考えている。経験が少ない一輝への指導料。

 そして素直になろうとしない、頑固な親友の背中を押す目的もある。雫から見て、間違いなく理沙は一輝が好きだ。

 どう見ても、ちょっと仲が良いセフレなんて領域ではない。明らかに心から、一輝の事を愛してすらいるように見える。

 淡い恋心なんてものではなく、ガッツリとハマり込んでいる。だけど理沙は、一輝と交際する道を選ぼうとしない。


「私を相手にとぼける気? 貴女、一輝が好きなのでしょう?」


「……だって……ウチは、バツイチやねんで?」


 理沙は確かに一輝が好きだ、しかしどうしても怖がってしまう。30歳の自分では、若い女性に負けてしまうのではないかと。

 なまじ元旦那が、自分より若い女性を選んだから。自分を裏切って、女子大生と関係を持っていた。その上、バツイチという負い目。

 一輝は気にしないとしても、周囲の目はどうだろうか。一輝の父親は、許してくれるかも知れない。だが他の親族はどうだろうか?

 バツイチのおばさんを選んだと、奇異の目を向けられないだろうか。どうしてもそう言った悩みが、理沙を前へ進ませようとしない。


「貴女本当に、私が一輝を持って行って良いの?」


 これ見よがしに、雫は寝ている一輝の下へ向かう。見せ付けるように、一輝の頭を抱き寄せる。それは、雫からのメッセージだ。

 本当にこの男を、理沙は諦められるのか。親友が相手だからって、納得が出来るのか。それが本当に、理沙の望みなのかと。


「…………ウチは……」


 理沙は答えられない。一輝の優しさと献身に、もう心を奪われてしまっている。でも諦めないといけない。そんな相反する思考が、理沙を苦しめていた。

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