第52話 1日目の夜
リサ姉と雫さんと一緒に過ごす1日目が、終わろうとしている。ホテルのビュッフェでディナーを済まし、大浴場で温泉を楽しんだ。
部屋に戻って来た俺達は、ルームサービスで頼んだワインを飲んでいる。いつもより少し、優雅な夜を過ごしている。
今はまだ普通に、雑談をしているだけだ。俺が会社でどんな感じだったとか、2人のプライベートに関する話とか。
和やかな時間が過ぎて行くが、このまま終わるとは思えない。先程から雫さんの目が、分かっているなと訴えている。
雫さんが何やら、リサ姉に耳打ちをする。普段は見られないような、照れ臭そうな反応を見せている。凄く可愛いけど、ずっと見ていられないらしい。
2人がベットへ移動しながら、着いて来るように言われる。部屋着を着ていた2人が、スルスルと脱いで行く。その姿を見ただけで、どうにかなりそうだ。
タイプの違う2人の美女が、どんどん裸になっていく。小麦色の裸体と、真っ白な裸体が俺の眼前で並んでいる。想像以上にこれは――唆られる。
「さあ一輝、貴方も」
「う、うん……」
あまりの緊張から、服を脱ぐ手が震える。こうなる事は分かっていた。だけど実際に体験すると、信じられない光景だ。
こんな経験をさせて貰って、本当に良いのか? 憧れのお姉さんと、会社の美人上司が俺を待っている。下着だけを着た状態で。
小麦色の裸をしたリサ姉は、紫のレースが透けている下着。真っ白な肌の雫さんは、真っ赤な扇情的な攻めたデザインの下着。
「あ、あんま見比べんといてや! ウチは雫ほど、スタイルよう無いし」
「理沙に言われたくないわよ。相変わらず貴女、綺麗なボディラインよね」
どっちも最高ですとしか。違いなんてあるのか? 俺には魅力の塊でしかない。というか、2人共が本当に大きいよな。
いざ並んでいると、視覚的刺激が尋常ではない。特に2種類の大きな胸がね。ただ大きいというだけでなく、それぞれ微妙に違っている。
触れた時の感触もそうだし、形とかも色々と違う。どちらもそれぞれ、夢中になってしまう程に魅力が詰まっている。
もちろん1番はリサ姉だけど、雫さんも結構な存在感がある。もう何度も触れたけど、忘れる事はもう出来ないだろう。
「ほら一輝、見ているだけじゃ困るわよ?」
「ご、ごめん」
あまりにも素晴らしい光景に、俺は見惚れていたらしい。そんな事すら気付けない程に、俺は固まっていたようだ。
慌てて俺はベットに近付き、2人とスキンシップを取り始める。キスをして、体に触れて、抱きしめ合う。女性2人と同時にとは、中々に難しいものだ。
ただ1つ言えるのは、これ程の贅沢は他にないだろう。左右のどちらにも、蠱惑的な肉体がある。2人が同時に、俺を求めて来る。
競い合うように、2人は俺を攻めて来る。魅力と性的な刺激が、普段の2倍となって襲って来る。むしろ2倍では効かないかも知れない。
2人それぞれの柔らかな感触と、吸い付くような肌の感触。セックスに積極的な雫さんの影響か、リサ姉がいつもやらないような行動に出る。
元々消極的では無かったけど、どこか恥じらいはあった。しかし今は普段とは違う。2匹の雌豹に喰われるような、そんな感覚がある。
「どう一輝? 理沙はこんな事、してくれないんじゃない?」
「む……べ、別にウチだって、出来るし」
合間でちょくちょく、雫さんがリサ姉を煽るような行動に出る。すると対抗するみたいに、リサ姉がリアクションを返す。仲が良いのは、夜も変わらないらしい。
ただ2人のコンビネーションが合うだけに、こっちは堪らないわけで。情けない結果にならないように、必死で頑張り続けるしかない。
というか普段から、性欲が強い雫さんだけでも相手をするのは大変だ。そこにリサ姉も合わさるのだから、普段以上の忍耐が必要だ。
2人に負けないように、俺も必死で頑張り続ける。常に両手が忙しい。3Pなんて、自分がやるとは思わなかった。こんなにも大変なのか。
女優さんが2人出て来るタイプのAVを、観た事が何度かある。観ていた時は幸せそうに見えたけど、そんな単純な話ではない。
2人の女性を同時に満足させるのは、あまりにも難易度が高い。どちらかだけに偏るわけにも行かず、なるべく平等を心掛けた……つもりなんだけどなぁ。
「こら一輝、すぐ理沙に行かないの」
雫さんに耳を引っ張られてしまった。どうも御不満らしい。そんなにリサ姉ばっかり相手にしてないと思うけど。
「ご、ごめんなさい」
「全く、私の相手もしてくれないと」
雫さんは雫さんで、とても魅力的なのは間違いない。それに色々と教えてもくれる。仕事だけじゃなくて、女性との接し方についても。
どういう触り方が良くないとか、女性にとって適切なスキンシップの仕方とか。満足感の高いセックスとは何かについて。
関係としてはセフレだけど、実質的には先生みたいだ。学校では教えてくれない、より踏み込んだ性知識を教えてくれる。
お陰で少しずつ、上手くなっているように感じている。成長をしたら、雫さんはストレートに褒めてくれるから。
それだけじゃなくて、リサ姉の反応からも分かる。以前よりも、気持ちの良いセックスが出来ているのは確実だ。
「雫がこうやって、一輝君に仕込んでるんやな」
「理沙だって、今の方が良いでしょ?」
「…………うん」
可愛いなぁと思っていたら、雫さんから怒られてしまった。今抱いている相手に集中しろと。難しい事を言わないで欲しい。
俺は少し前まで、童貞だった男なのだから。こんな風に2人の美女を相手に、セックスをして来た経験なんて無いのだから。
だからこそ、こうして学びを得る道を選んだ。少しぐらいは、容赦して欲しいところだ。リサ姉が可愛かったのだから仕方ないじゃない。
どうにか雫さんとの行為を終わらせて、少し休憩を挟む。正直結構、いやかなりハードだった。鍛えていなければ、途中でダウンしていたかも。
「やっぱり年下は良いわね。献身的なセックスをしてくれるもの」
「……それはちょっと分かるなぁ。雫の気持ちが分かるようになったわ」
どうやらお眼鏡に適うセックスが出来たらしい。男冥利に尽きるというか、頑張った甲斐があると言うか。その分大変だったけどさ。
こうして雫さんから教えを受けるようになってから、セックスに関する認識は変わった。より解像度が上がった、とでも言う方が正しいかな?
如何にして相手を楽しませるか、どれだけ満足させられるか。今まで以上に、そこへ集中出来るようになって来た。
ただの傷の舐め合いから、もう一歩先へ行けた感覚がある。誰かに教えられる程、成長したとは思っていないけれども。
「さあ一輝、十分休んだわね?」
「……えっ? もしかして……」
当たり前でしょうと、雫さんが言い切る。まだ頑張れと仰いますか? 少し恥ずかしそうに、リサ姉も期待する眼差しを向けて来る。
だったらもうひと頑張り……するしかないよな。そんな目で見られたら、俺だって期待に応えたくなる。滅茶苦茶大変だけどね。
また俺達は、3人で肌を重ね合う。美しくて妖艶なお姉さん達を相手に、どうにか頑張って満足させていく。
俺の方は、もう満足感しかない。これ以上の幸運なんて、もう訪れないだろう。だからこそ、2人にちゃんと返す。
ありがとうございますと、感謝を込めてのセックスを行う。ただ2人が、喜んでくれるように。決して自分だけが、満足するのではなく。
リサ姉と雫さんが、艶やかな姿を晒している。2人が満足してくれるまで、俺はひたすら頑張り続けた。




