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憧れの元ヤンギャルママ(30)が可愛すぎる  作者: ナカジマ
第2章 親友と大人の関係
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第46話 自分からは言い出し難い

 高嶺(たかみね)部長から合鍵を貰って、もう3日が経った。あれから俺はまだ一度も、高嶺部長の家に行っていない。

 関係を持って色々と学ぶ、リサ姉の心を揺さぶる。そう決めたは良いものの、いざ自分から上司の家へ行くのはちょっと……。

 本当に良いのかと、思ってしまう自分が居る。中途半端な事をしている自覚はある。どっちつかずな事をしている。

 2人と関係を持つと決めたのなら、潔く両方とセフレをやれば良い。変に躊躇う必要なんてない。


(分かってはいるんだよ。高嶺部長にも失礼だって)


 一度肉体関係を持ちながら、合鍵まで貰っておいて何もしない。これじゃあただのヘタレ野郎じゃないか。

 女性にただ恥じをかかせている。一度ぐらいは行くべきだったんじゃないか? 部長を傷付けていないよな?

 会社で会っても何も言われないけど、どう思っているのだろうか。今日も仕事が終わったけど、どうしようか。


間島(まじま)君、ちょっと良いかしら?」


「は、はい」


 高嶺部長に呼ばれたから、俺は帰る前に高嶺部長の席まで行く。どうせ挨拶もするつもりだったから丁度良い。


「帰る準備が終わっても、少しだけ待っていてくれる?」


「え、ええ……大丈夫ですけど」


 何だろう? もしかして怒られる? 一度も来なかったから。それとも仕事絡みの何か? いまいち理由が分からない。

 俺はロッカーで着替えだけ済ませて、高嶺部長を廊下で待つ。社内の自販機で買った缶コーヒーを飲みながら。

 暫く待っていると、高嶺部長がやって来た。着替えて来るからもう少し待つように言われ、俺は今の内に空き缶を捨てて来る。

 ロッカーまで戻ると、女性用のロッカールームから、高嶺部長が出て来るところだった。高嶺部長はスーツから、ワンピースに着替えている。

 濃いグリーンのフォーマルなデザインで、クールな高嶺部長に良く似合っている。大人の女性らしさがより強調されていた。


「さあ、行きましょうか」


「? はい……」


 どういう事だ? 今からどこへ行くというのか。もう仕事は終わっているし、お互い通勤時の格好だ。

 取引先に行くわけもないし、本当になんだろう。もしかして、高嶺部長の家まで行く感じ? 誘われているのか?

 合鍵を貰っておいて、一度も行っていないから。だとしたら申し訳ない。男の俺から誘いもしなかったのだから。

 本来ならこういうのは、俺が動くべき事だろう。情けない事をしてしまった。こういうところに、経験の浅さが出てしまう。


「あ、あの……高嶺部長?」


 高嶺部長が連れて来た場所は、駅から近い場所にあるラブホテルだった。まさか、ここへ連れて来たかった?

 

「家まで帰る時間が勿体ないから。さ、行きましょう」


 今更ここで拒否する程、俺もバカではない。女性にここまでさせてしまったのだ。腹を括るしかないだろう。

 初めて入ったラブホテルだったが、高嶺部長はサクサクと部屋を決めてエレベーターへ向かう。

 高嶺部長はここを利用した事があるのか? 部屋の選び方に躊躇いが一切無かった。気になったので、俺は高嶺部長に尋ねる。


「あの……高嶺部長は、ここに来た事が?」


「一度も家に来なかったのに、過去の詮索はするのね?」


 エレベーターの中で、高嶺部長は挑発的な表情でこっちを見ている。俺は何も言い返せなかった。だって事実だったから。

 セフレとして自分からは行動しないのに、過去の男性経験だけは気にする。嫉妬する権利なんて、俺には全く無いのに。

 一度セックスをしただけの俺が、高嶺部長の何を分かっているというのか。知る権利があるというのか。


「ふふ……少し意地悪だったかしら」


「い、いえ。その通りだったので」


 俺が図星を突かれて恥ずかしがっていると、高嶺部長は腕を絡めて来た。とても良い匂いが漂って来て、あの日を思い出させる。

 リサ姉の香りが柑橘系の甘い香りなら、高嶺部長は蜜がたっぷり貯まった花のような甘い香りだ。

 まだ嗅ぎ慣れていない刺激的な匂いが、俺の性欲を強く刺激する。男の理性を絡め捕る、魅惑のフェロモン。

 気付けばエレベーターは到着しており、俺達はラブホテルの一室に入る。帰りが遅くなると、リサ姉に連絡しておかないと。


理沙(りさ)は放っておきなさい。存分に嫉妬させれば良いわ」


 高嶺部長はスマートフォンで、連絡を取ろうとする俺の手を止める。大人の魅力にやられてしまっている俺は、高嶺部長に逆らえない。


「でも、高嶺部長……」


「こういう時は、名前で呼びなさいと教えたでしょう?」


 まだ部屋の玄関だというのに、高嶺部長は熱烈なキスをして来た。リサ姉とはまた違った柔らかさの唇が、容赦なく俺を貪っていく。

 美人でクールな上司の、艶やかな姿が俺を狂わせていく。狩人として男性を喰らって来た、高嶺部長のテクニックは凄まじい。

 本当にこの人は、セックスが好きなのだと実感する。簡単に言えばエロい。より正確に言うなら妖艶。

 リサ姉以上の積極さをもって、俺はあっという間に高嶺部長の魅力に囚われてしまう。怪しく笑う表情が、脳に焼き付けられていく。

 俺は高嶺部長に導かれるまま、ベッドに向かいそのまま行為を始める。高嶺部長の体は、どこを触っても柔らかい。


「私を待たせたのだから、その分頑張って貰うわよ」


「う……が、頑張ります」


 そこから俺達は互いに奉仕をし、容赦なく性欲をぶつけ続ける。セフレという関係になった以上、高嶺部長から学びたいとは思う。

 でも良い事なのかどうか悩んでしまい、結局日和ってしまった。だがこうして導かれたら、もうタガが外れてしまう。

 この人が喜ぶ姿を見たい。セックスをするからには、可能な限り満足させたい。高嶺部長の妖艶な姿を見ていたい。


(しずく)さん……」


一輝(かずき)の好きにして良いのよ」


 リサ姉とはまた違った包容力が、高嶺部長にはある。身を委ねたらどこまでも連れて行ってくれそうな、そういう感じの包容力だ。

 母親のように包み込んでくれるリサ姉とは別物だ。俺はただ導かれるままに、高嶺部長と肌を重ね続ける。

 小麦色の肌をしたリサ姉と違って、高嶺部長は血管が見える程に透き通った白い肌をしている。これはこれで新鮮だ。


 返って来る反応も、好きな体位も全部リサ姉とは違う。同じセックスという行為なのに、やっている事は全然違う。

 2時間という休憩時間をギリギリまで使って、俺は高嶺部長を抱き続けた。純粋に性欲で来る高嶺部長との行為は、結構な体力が必要だった。

 リサ姉との行為は、お互いを癒し合う行為。だけど高嶺部長とは、とにかくセックスという行為を楽しむもの。性質がかなり違っている。


「ふう、まあ良いでしょう。今日はこれで許してあげる」


「ど、どうも……」


 ラブホテルを出た俺達は、帰る為に駅へ向かう。高嶺部長は外で腕を組んで来る事は無かった。あくまでも行為をする時だけらしい。

 そもそも同じ会社の人に、そんな光景を見られたら困るしな。これぐらいの距離感で構わない。

 やっぱり、そういうところはリサ姉とは違う。とてもあっさりした関係だ。


「貴方は奥手みたいだから、もう言っておくわね。定期的に家へ来なさい」


「え、えっと、週に何回ぐらい……」


 3回は来て欲しいと言われたので、月水金か火木土で考える事にした。毎回平日は流石に疲れるから、火木土が良いだろうか。

 というか今更だけど、これリサ姉に絶対バレてるよな? 帰ったら何て言おうか。それとも何も言わない方が良い?

 だがそれ以上に悩ましい発言が、高嶺部長の口から語られる。まさかそんな話になっているとは、全く予想していなかった。


「それと今度海へ遊びに行く話だけど、私も一緒に行くから」


「…………え?」


 えっと、それはつまり……リサ姉と高嶺部長の2人を連れて、俺は海へ行くという事だよな? 大丈夫だろうか。

 祝日を利用して2泊3日で予定しているけど、それってまさか……そういう事じゃないよね? もしそうだったら、俺の体力は持つのか?

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