第1話 初めてのバトモン
「どうも。この物語の解説役で、この世界を創造した『創造神ちゃん』です」
「同じく解説役で、破壊を司る神をしてる『破壊神』です」
創造神「私と破壊神ちゃんの2人が天の声として、解説や補足など入れていきます!」
破壊神「それでは、ゆっくりしていってください」
………。
……。
…。
「テンカ、朝ごはんできたよー」
アイリス母さんの声が声が聞こえ、私はベッドから起き上がる
テンカ「今日は転入初日、早めに家をでないとね」
洗面所で顔を洗ってからリビングに行くと、アイリス母さんが出迎えてくれる
アイリス「お、来たね。コトリがテンカに用があるみたいだから、早く行ってごらん」
テーブル前ではコトリ母さんが待っていた
コトリ「ん…テンカ、おはよう」
テンカ「おはよう、コトリ母さん」
コトリ母さんに私は朝の挨拶をする。
私には、2人の母がいる
エクエス王国というのが私が育った国で、そこには教会騎士団という組織があり…
そこの孤児院から引き取られ、私は2人の養子になったのだ…。
……。
創造神「このコトリとアイリスの2人は、なろうで連載中のR1●自作小説『騎士学生と教官の百合物語』の主人公とヒロインです」
破壊神「世界観としてはそこと共有しているけど、別にそちらを見ていなくても大丈夫になってるよ」
創造神「何せ完結してないのに、ハッピーエンド後の世界がこのお話ですからね。私も名前だけで、まだ本編に登場してませんし」
破壊神「息抜きとリハビリを兼ねて、この物語を書いていますからね…本編は去年からストック頼りになってますからね」
創造神「まあ時間がありましたら、そちらも見ていただけると嬉しいです」
破壊神「あ、R1●ですので子供は絶対に見てはいけないですよ。こっちは大丈夫なので、そちらは大人になってからまたどうぞ」
……。
コトリ「これ、テンカ専用にカスタマイズした『バトルデヴァイス』…そして『バトルカード』と『バトモン』も渡しておく。この国ではほぼ必須だし、テンカもバトモン欲しがってたから」
小型の端末(iPhoneみたいなの)をコトリ母さんから受け取る
テンカ「コトリ母さん、ありがとう…けど最新化学の結晶であるバトルデヴァイス、けっこうしたんじゃない?」
コトリ「ん、私も稼いでるから大丈夫…それにパートナーであるアイリス教官はともかく、創造神さまの依頼から始まったとはいえ私の都合でテンカまで引っ越しさせちゃったからこれくらいはさせて」
アイリス「コトリってさ、いつまでも私を教官呼びだよねー。フィリア騎士学園を卒業して結婚までして夫婦になったのにさー」
コトリ「もう学生と教官じゃないとはいえ、私にとってはいつまでもアイリス教官は教官だからね。ま、まあ…2人っきりの時は呼び捨てにしてもいいけど…」
アイリス「ふふ…学生時代からそうやって私を昂らせるところ変わらないね…♪」
2人は…お揃いのネックレス、指輪、鈴付き首輪…など色々と持っている。
そんなやりとりを見ていると、コトリ母さんがいつも肌身離さず持っている『刃がない剣』から声が聞こえてくる
「はいはい、朝からお熱いですね。だけどそれくらいにしときなさい、テンカがいつまで経ってもごはん食べれないでしょ」
コトリ「とと…ウンディーネの言う通りか、それじゃあごはん食べようか」
あの剣に宿るのは、水の精霊ウンディーネ。
この世界には『魔法』などが当たり前にあって、少し前までは世界大戦の危機で人類が滅亡寸前までなっていて…お母さんたち2人は仲間と共にそれを防ぎ、英雄騎士として全世界中にその名が轟いている。
少し前まではコトリ母さんも魔法の影響で成長が止まりロリと呼べるほど小さかったが、最近は自分の意思で大人の姿にもなれるようになったとか。
3人「それじゃ、いただきます」
そういえば、バトモンってなにかって?バトルモンスター、略してバトモンは森や池などあらゆる所に住む人間以外の生き物のこと…
他の国などでは魔獣だったり魔物や魔族だったりと名称はさまざまだけど、この国『エクストラ』ではバトモンと呼ばれている…
世界中でどのくらいの種類がいるかは誰にもわからず、他の国…私やお母さまたちの母国であるエクエス王国の教会騎士団では、創造神とか信仰の対象にもなっているバトモンもいる…バトモン(魔族)たちだけが住む国もあるし…高位次元と呼ばれる別世界もあるとか。
何度も戦ってバトモンのデータを解析するか、バトモンと絆を認め合うことでバトルデヴァイスを通して契約を結び使役することができる…
バトルデヴァイスにバトモンを格納したり、電話したりと色々な機能がデヴァイスにはある…そしてバトルカードを読み込むことで、バトモンバトルの時にトレーナーである私たちがオペレーションすることができる。
バトモン同士を戦わせる『グレートバトモンカップ』という大会もあり、この国の一大エンターテイメントとなっている…その大会に出場するためには各地の『ステラトレーナー』と呼ばれる8人に認められる必要があり、その8人は基本的に『バトステーション』と呼ばれる施設にいる。
アイリス「そういえばテンカもトレーナーになったってことは、8人のステラトレーナーに認めてもらって…グレートバトモンカップに出場して、この国エクストラのチャンピオンを目指す感じかな?」
テンカ「そうだね、やるからには頂点を目指すよ。王国の英雄である騎士2人の娘に恥じないようにね」
アイリス「お、いいじゃん…♪その勢いで、この騎士教官で『チャンピオン』をコテンパンにしてやりなさい…♪」
コトリ「ん、その時がくるのをすごく楽しみにしてる」
ちなみにこの国のバトモンチャンピオンはコトリ母さんで、エクストラの頂点である。
そして2人とも正真正銘の肉体派で、魔法も剣もエキスパートで達人の現役騎士なのだ…戦争でも無敵すぎて『剣鬼』アイリスと『黒翼の剣聖』コトリと呼ばれ、生身でバトモンを遥かに上回る最強の自慢の母たちなのだ。
3人「ごちそうさまでした」
歯磨きするために洗面所へ向かう前に、私はバトルデヴァイスの画面に映し出された『相棒』に挨拶をする
テンカ「これからよろしくね、ペガシス」
「ええ、よろしくねテンカ」
ちびっこい女性人型のバトモン、彼女も私に挨拶を返してくれた…それぞれ感情を持っていて、会話可能で意思疎通できるバトモンが多い。
その後、私は支度し終えて玄関へ向かい
コトリとアイリス「いってらっしゃい」
テンカ「うん、行ってくるよ」
2人に見送られ、私はミッドサンライト学園に向かうのだった……。