韓国には行くな。最悪死ぬぞ!
このエッセイは韓国の空港を利用された方が目撃した、彼らのお粗末な仕事ぶりに関する私の意見です。
事のあらましですが、日本で鉄工所を経営されている方が韓国の空港を利用された際、手すり?の溶接が余りにお粗末だった事に衝撃を受け、X(旧ツイッター)にて画像を投稿、それを見た私(町工場の溶接工)も啞然とし、韓国の空港を利用予定の方は注意していないと最悪死ぬぞと、注意喚起の思いで書いた次第です。
なお、このエッセイは件の画像を見ない事には始まりませんので、「韓国 空港 最先端溶接」でご検索下さい。
付け加えますと、本エッセイはXに画像を投稿された方には何の了解も取っていませんので、事実と異なる部分があるかもしれません。
本題に入る前に投稿された画像を分析してみます。
件の手すりは奥にエスカレーターが見える事から、2階に設置された物と思われます。
従って、その手すりがなければ下の階にそのまま落ちてしまう危険性が高いです。
また、階段の踊り場といった狭い場所ではなく、ある程度広い空間に置かれた物であると想像されます。
その場合、手すりに手を置くだけでなく、体重を預ける人も出てくるでしょう。
広い空間に置かれた手すりであれば、何かの折(空港に有名人がやって来る等)に寄りかかる人の数が増え、荷重の総量が想定外となる可能性も発生します。
以上を踏まえて手すりの溶接部分を見てみますと、お粗末では済みません。
正直あり得ないレベルです。
そもそも溶接は金属と金属(画像はステンレスとステンレス)を繋ぎ合わせる技術ですが、外れては困る箇所に使われます。
一方でメンテナンス等、外せるようにしたい場合はネジやボルトを用います。
普通、溶接において一番あってはならない不具合は溶接が離れる事です。
ビード(溶接した痕)が不安定で外観が宜しくない、スパッタ(溶接時に出る金属の粒)が付着しているなどは、気にならない人には問題のない、外観上の不具合に過ぎません。
溶接における最重要事項は、溶接箇所がしっかりと溶接されている事に尽きます。
しかしながら件の溶接は、その最重要事項が守られていないように見えます。
もしもあの手すりで溶接が全て離れてしまえばどうなるでしょうか?
容易に想像出来る事ですが、手すりにもたれかかった利用者が手すりごと階下に落下してしまうでしょう。
良くて軽症、普通なら骨折等の重症、下手をしたら死亡するやもしれない重大な事故となり得ます。
普通、不具合は100本のうちの1本とかそこらでしょうから事故には至りませんが……
溶接が離れる原因としては色々あります。
溶接量が少ない、指定された長さを溶接していない、ブローホールや溶け込み不良など、溶接の質が悪い等です。
では件の手すりはどうなのか?
唖然とする事にそれら全てです。
不具合を指摘する前に、この手すりの溶接部は3つに分けられます。
①手すり本体とその台座を繋いでいる部分、②台座を蓋のように加工している部分、③蓋と支柱を繋いでいる部分です。
①の不具合。
まず溶接の肉が少ないです。
ブロー(気泡)が入っているようにも見えます。
割れ(ヒビ)が入っている箇所がある?
溶け込みも良くないです。
②について。
これは論外。
仮留めしかしていないのは誰の目にも明らかです。
③について。
これは見えないので判断が難しいですが、ステンレスを溶接すると焼けが入り、茶色くなるのでやった箇所は分かります。
手前の一辺、その両端を溶接しているようです。
溶接具合は分かりません。
しかし、左側面には焼けが見えない。
想像でしかありませんが、手前と奥の2辺しか溶接していないのではないでしょうか。
手すりと支柱を固定する場所で、この2辺しか溶接しないのは不味いと思います。
荷重は手すりに対して直角、画像で言うと左から右方向、つまりエスカレーターの方に掛かるからです。
つまり溶接すべきは左と右の側面となります。
と言うか全周すべき?
とまあ、どうしてここまで不具合を重ねられるんだと感心すらしてしまいますね。
長々と溶接の腕が悪いと書いてきましたが、実はそれは問題の本質ではありません。
溶接が下手でもいいのです。
経験を重ねるうちに綺麗に出来るようになりますし、多少は修正も効くからです。
問題の本質は作業員の未熟さではなく、これを出荷した会社の体制です。
どんな検査をしているのかは分かりませんが、検査体制がなっていないと断言せざるを得ない。
そもそも検査をしていないのかと疑うレベルです。
作業員が不具合を出すのは当たり前なのですから、それを検査で見つける体制作りをしないと、欠陥のある製品を流出させたとして会社が市場の信頼を失ってしまいかねません。
サムスンのメモリー等、既に失っているだろとのツッコミはなしでお願いします。
まあ、欠陥があるのがこの手すりだけならまだ良い(良くはない)のです。
周りの手すりの中、一本だけがこれなら多分、大丈夫でしょう。
至急補強は必要ですが、重大な事故にまでは至らない筈です。
しかしそうではないだろう事も容易に想像出来ます。
相次ぐ電気自動車の発火、工場の爆発、地震もないのに崩れ落ちるデパートなどなど、韓国で起きた信じ難い事故の数々を思えば、この欠陥手すりも例外ではなく、この空港の手すりは全部ヤバイと判断すべきです。
結論として、たとえトランジットでも韓国の空港を利用すると最悪死ぬぞと、ささやかながらもご忠告させて頂きます。