101-105
101名作劇場
ライ麦畑でつかまえすぎて
アルジャーノンに花束で一枚一枚好き嫌いの花予想
車輪の下敷き殺人事件
にんじんピーマンあとシイタケ
吾輩は猫であったかもしれないしなかったかもしれない
人間失格二浪して合格
ジョニーは戦場へ行った 無事帰ってきたよん
銀河鉄の夜が更けて早朝のラジオ体操
赤毛のアンころ餅
そして誰もいなくなったが最初から誰もいなかった
レ・ミゼラブル ロ・サンゼルスドジャース
ガリヴァー旅行記一泊二日コース
進化論でごみの分別論
こころとからだで大満足
雪国の南国コンセプトカフェに行く
ロミオとジュリエットとメイドの泥沼三角関係
美女と野獣は動物園で見物人と檻の中
オズの魔法使いはハイ・ファンタジーかロー・ファンタジーかなろうで論争中
あしながおじさんの足は臭い 好き
焦茶色のパステル
102おせんべい
ショパンとシャンパンはよく似ている
ベートーベンとベン・トーもよく似ている
モーツァルトとモールス信号はやや似ているか
バッハと葉っぱ隊は似ても似つかない
メンデルスゾーンは何に似ているだろう
もしくは似ていないだろう
おせんべいをかじる
103ペンギン
カラスが青いと
青い鳥になり
雀にトサカがあると
鶏になり
逆に名古屋コーチンが飛べると
ペンギンになる
何故かわかるだろうか
それは
ペンギンの見た
夢の中の話だから
ペンギンは空を飛ぶ
名古屋コーチンとなって
空を自由に舞う
名古屋コーチンとなって
美味しいと
評判の名古屋コーチンとなって
ぼくの食卓を潤わす
ペンギンは
空を飛べない
空を飛べないペンギンは
ヨチヨチしながら
自由に氷の大地を歩き回る
名古屋コーチンがそんな夢を見る
そして
ぼくの食卓を潤わす
104パセリ
造園屋でパセリを買って
植木鉢と受け皿と培養土も買って
育つのを楽しみにしている午後
午後はやっぱり午後の紅茶ではなく
淹れたてのコーヒー
図書館への最短距離を見つけて
満足しているこの頃
東野圭吾が評判良かったので
また読まずに借りる
がんばって虚像の道化師を47Pまで読んだ
そして返却した
刑事物は好きではない
じゃあなぜ東野圭吾を借りたのかというと
そもそもミステリーとは知らなかったからだ
芥川賞作家か何かかと思っていた
今は東野圭吾よりパセリだ
パセリしか勝たない
105闘技場
見た目も美しい
白牛が暴れている
口を開き
よだれを垂らし
激しく興奮している
闘技場
観客もいまかいまかと
興奮している
闘牛士は
女を口説いている
忙しそうだ
白牛は美しい
そして
女はそれほど
美しくない
それでも
闘牛士の心は
女のことで
一杯だ
女は乱暴で
そして
美しくないが
男が寄ってくるので
それでいいと
勘違いしている
そして
白牛は美しい