プロローグ
初投稿かつ超遅筆なので長い目で読んでください
頭を柔らかくして書くので
お手柔らかにお願いします
魔王と人間の戦いの歴史は長い。
魔王は数百年周期で誕生し、魔物達を従えて人々を脅かす。まさに生きる厄災だ。
しかし、どの魔王も誕生から30年も経たずして討伐されている。勇者によって。
聖剣に認められ、膨大な魔力を身に宿し、常軌を逸した力を持って生まれる勇者。
魔王の誕生と同じくして世界に生まれ落ちる存在は、その誕生を聖女に告げる。
そして聖女より誕生を知った各代の王達は、勇者を探し出し、魔王討伐に駆り立ててきた、らしい。
そう。らしいである。
どうしてか、今代の勇者は誕生しなかった。
魔王の誕生から数年はまだ良かった。
誕生の遅れという、希望ないし余裕があったから。
しかし10年、20年と経ち、人々は気付く。
今代の勇者は誕生しなかった、と。
その時の悲観や絶望を記した詩や歌はあまりにも多い。
そして魔王誕生から30年。ついに各国の王は人々を集った。
厄災の化身たる魔王に挑む「勇気ある者」として、文字通りの勇者となる者を。
募集当初は、富や名誉を求めて多くの勇者パーティが魔王討伐の旅に出た。
結果は全滅。
30年と力を蓄えた魔王軍に殆どが殺され、生き残った者も心身共に深い傷を受け、戦いから身を引いた。
それからも、勇者を集っては送り出すことを続けるも失敗に終わり、徐々に人の生存圏は縮小していった。
いがみあっていた各国の王達は、手を取り合い力を合わせるも、精々が侵攻を食い止める程度にしかならない。
一進一退を繰り返す戦線を傍目に、時は無情にも過ぎて行った。
そして魔王誕生から150年。
勇者は沈黙を貫き、魔王は未だ死なず。
人々は、勇者たる「英雄」の誕生を待ち望んでいた。
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そんな中、ここに1つの勇者パーティが誕生した。
勇者ルミエル
強靭な肉体を持つ戦士フェル
エルフの魔法使いネージュ
そして俺、僧侶ロロ
これまでの魔王討伐の失敗から、数十年前より勇者となるには国からの認可が必要となった。
無闇な犠牲を増やさないためだ。
では勇者にならければ魔王討伐に向かえないのか、と言われればそうでもない。
自己責任にはなるが、魔王軍と戦うことは可能だ。
ただ勇者になることで、勇者という名声、王国からの支援、関所の自由通過といった数多くのメリットが得られる。
これは誰でも勇者となれた時代にはなかったものだな。
ともかく。
試験に合格し、晴れて勇者パーティと認められた俺達は、国王陛下より旅の資金を賜った後、王都の人達からの歓声を受けながら王都の門を潜った。
季節は春季、雲一つ無い青空は広く澄み渡り、暖かな日差しが俺達4人を迎える。
ここから魔王討伐へ向けた、俺達の長い旅が始まる。
この先、数えきれないほどの出会いや別れを経験するのだろう。
いつか記憶から失われてしまう些細な出来事も沢山あるのだろう。
それでも、今胸に抱いている思いと、この旅立ちの景色は生涯忘れることはないと思う。