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『和田くんと田中さん♡』  作者: しろかえで
5/5

初めてのお泊り♪

さて、あれから2年が経ち、二人は卒業を迎えます。


今回の語り部は田中さんです。(*^。^*)

 今回は“田中さん”視点です。



「早咲きの桜を見に行きたい」


 今年のホワイトデーはお互いの進路の事もあり、サプライズじゃなくリクエストを聞いてきた和田くんに私はこう、リクエストした。


 これが無理難題だとは、その時私は知らなかった。


 調べてみたら3月14日頃には“サクラチル”で……満開に合わせて旅行の日程を前倒しにするしかなかった。


「これはもう背水の陣だな」と和田くんが挑んだ大学の合格発表が6日

 しかも卒業式の当日。


 早咲き桜を見るための……初めてのお泊り旅行の出発日をその日と決めた。



 --------------------------------------------------------------------


 さて、卒業式が終わって先生から朗報を聞いた和田くんは、いかんなく人徳を発揮して、高校最後のイベントをきれいに“額”に納めた。


 その一番最後の締めくくりは、私の手をす~っと取って

 皆の拍手に送られて「お先に」と校門を出たのだ。


 お母さんが車を回して来てくれて


 助手席には和田くんのお母さん。

 後部座席に私と和田くん


 って乗り込んだ。


 で、向かうのは和田くんのお家


 旅行カバンや着替えを置いてもらっていた。


 私はそこでケーブルデザインのニットとスキニーパンツに着替え、ちょっとオトナめな春物トレンチを羽織ってフリンジストールを巻く。


 そして左の薬指にはこの間、和田くんと買ったペアリング……


 思い返せば約2年前、


 あのホワイトデーの夜


 ウチのお母さんに


「和田くんに告られた」


 とつぶやいたら


 スマホをもぎ取られ、ソッコーで電話を掛けられた。


 そこから母同士も大の仲良しになった。


 その“二人の母”に取り囲まれ

 なにやら“箱”を渡された和田くんは

 真っ赤になった。


 そんな和田くんを二人は思いっきりいじり倒して


 ようやく私に返してくれた。



 --------------------------------------------------------------------


 川沿いの桜並木のトンネルを二人で歩く。


 人とすれ違うたびに腕に摑まっている私をガードしてくれる和田くん…

 気負いがなくってとても素敵。


 こんな“喪女、腐女子”な私には本当に過ぎた人だ。


 お母さん曰く『(かね)の草鞋で尋ねる』レベルだそうだ。


 その話を和田くんにすると、カレ、すごくマジメな顔で


「オレも同じ事、ウチの母に言われた。『あんなコはお前には二度と現れない』って」


 なんて……カレは言ってくれたけど……


 いいのかなあ……

 私なんかで……


 私は……

『オトコの子の胸ボッチ問題』が今夜こそ完全解決できると目論んでいる


 腐女子ですゾ


 他にも色々と……

 興味深々で

 ネタ探しをしようと思っている。



 でもね、


「いい加減、『和田くん』はないよね… 

 二人きりの部屋で……カレの事、なんて呼ぼう…

『アナタ』は……まずないけど……

『ヨシマサくん』? 

 それとも『芳政』??


 うわっ!! 恥ず!!」


 なんて顔を赤らめているのも事実だから……



 許してね


 ヨシマサ!♡






 。。。。。。。。。


 イラストです。


 千景さん


 春色に彩色してみました(#^.^#)




挿絵(By みてみん)







このふたりのお話しは書いていて本当に楽しいので、思いついたらまた書き足したいと思います。( *´艸`)




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― 新着の感想 ―
[良い点] 和田くん&田中さん、おめでとうっ! 卒業式が終わって和田くんのお家に速攻INする田中さんの、パンチがある行動力に平伏するしかありませんでした。 [一言] 楽しく、生き生きと。読み手を退屈に…
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