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恨みに焦がれる弱き者  作者: 領家銑十郎
異世界と言う現実
10/131

10話 恵まれた人 ―英雄人―

本日もよろしくお願いします。

さらっと流し読みしてもらえれば良いかなと思っています。

 俺の名前は英雄人、友達も多く先生からも信頼されている。

 なんて言うと自意識過剰だと思うけど平穏な生活の中では恵まれている方だと思う。

 勉強は真面目に取り組んでいたし、運動も人並み以上には出来ていた。

 洋成のようにバスケに費やす天才には同じ土俵では適わないがそれでも食らいついていたと思う。

 友人関係は今のクラスになって洋成が話しかけてきたのが始まりで、享は洋成と席が近いことも有り話すようになった。

 未梨亜、みのり、智里は未梨亜から話しかけたことが切っ掛けだった。

 気づけば俺達は六人でよく話すようになったし、グループを作る時も集まることがあった。

 クラス委員とか纏め役とかよく推薦されてやるが、そういうのは嫌じゃないから毎年引き受けていた。

 それに出来る限りクラスが一丸になっていた方が楽しいと思い、諍いが起きないように話し合うのは苦労したな。

 そんな充実した日常を過ごしていたある日、俺達は異世界へ召喚された。

 最初は暗い場所にいて何が起きたか分からなかった。

 目が覚めた時は数人が近くにいた人達を起こしにかかっていた。

 俺も周囲を見れば仲の良い友人達が居たので全員に声を掛けた。

 最初に未梨愛へ声を掛けて目を覚ましてくれたので俺は洋成や亨、未梨亜はみのりや智里へ声を掛けてくれた。

 それぞれが目を覚ました時にはほとんどのクラスメイト達が目を覚ましていて正直ホッとした。

 それと見たところクラスメイト全員が同じ場所で寝ていたようだし、クラス外の人達がいないのは運が良かったのか悪かったのか。

 俺達が全員目を覚ました時に周辺から人の気配を感じて、女性の声が響き渡った。


 「皆様は今困惑しているかと思いますが、どうか私の話を最後までお聞きください。」


 その女性はアニー・ノースランドと紹介した後、俺達を別の場所へ誘導した。


 「雄人、ホントにどこなの?」


 未梨亜もそうだがほとんどの女子が不安を抱いていた。


 「分からない。少なくとも俺達に危害を加えないとは思う。」


 「どうして?」


 「何かするなら俺達は既に拘束されていると思うから。」


 俺は未梨亜の手を握ると彼女も握り返した。

 普段は勝ち気な面もあるがこういった場面になると不安になるのは普通の女の子だと思う。


 「そっか。雄人が言うなら安心する。」


 彼女の不安を少しは和らげることが出来て俺もホッとした。

 俺達が向かった先はサンデル王国の王城内の謁見の間だった。

 そこでアニーさんや大臣が中心となって話を進めていたが、初めて聞く国の名前や俺達が日本で見ることがない西洋の貴族をイメージした人達に唖然とした。

 最初に異世界と言われていたが内心、実はドッキリの可能性もあると思っていた。

 話の流れで大きな水晶玉に触れた途端、輝きだして驚いたが呪文を唱えると中空に電子板が浮かぶ光景にも驚いた。

 俺が横を振り向くと覗き込んだアニーさんも驚愕していた。


 「何か悪いことが?」


 俺が不安になるとアニーさんは目を輝かせていた。


 「寧ろ良いことよ!早速Sランクが現れるなんて!それに能力も凄いわ!」


 「あの、それって?」


 「また後で説明するわね。」


 ここで俺は列を外れて空いた場所で待機することに。

 未梨亜や洋成達も水晶に触れて電子版を見せると俺と同じようにアニーが反応していた。


 「未梨亜、体に異常は?」


 「ううん、ないわ。それにしても水晶が光ったり映画みたいに画面が浮き出たり。」


 「アニーさんが言っていた通り、ここは本当に異世界なのかも。」


 「何かオタク達が騒いでいたけど。本当だったのね・・・。」


 複雑な表情をする未梨亜に俺は自分の情けない姿を見せてはいけないと思った。


 「大丈夫、とは言えない状況だけど未梨亜達のことは俺達が守ってみせるから。」


 「そこは俺がお前を守る、じゃないのね?」


 「俺と未梨亜だけならそう言ったかもしれないけどクラスメイトがたくさんいるから。」


 「まぁ、良しにしてあげる。」


 未梨亜の表情が少しだけ柔らかくなった。


 「おう、二人とも。なんか結果が良いらしいけど二人もそうなんだよな?」


 洋成が声を掛けてきた。


 「あぁ、なんかSランクとか言われたな。」


 「やっぱりそうか!俺もそうだよ。未梨亜はどうなんだ?」


 「私も同じ。」


 「俺達同じで良かったな!」


 「他の人が違うからって俺は差別したくないな。」


 「俺もそういう意味で言ったわけじゃないからな。」


 「分かってる。」


 冗談めかしな所はいつもの洋成だと改めて思えた。

 洋成は人一倍のスポーツマンで多くの人達と気軽に話す男だ。

 俺がこうして皆と一緒に居られるのは洋成のお陰だ。

 一方で考えるのは苦手と言って赤点ギリギリなのは頂けないが彼の好きなバスケに関しては結構考えてプレイしていると俺は感じていた。


 「みのり!どうだったの?」


 「未梨亜ちゃん!雄人君!洋成君!大丈夫だよ、何ともないよ。」


 「そうじゃなくて、何か画面出したときにアニーって人から言われなかった?」


 「あぁ、それね。Sランクとヒーラーって言われたかな。」


 普段のみのりはどこか抜けていると言われるがこういう時は肝が座っているんじゃないかと俺は思えた。

 まぁ、未梨亜からはみのりはフワフワして危なっかしいから登下校は一緒に来ていたらしい。

 それに天然と言われればそう思えるような言動も今までにあったから未梨亜の心配も尤もだろう。

 そんな彼女も俺達と一緒でSランクと言われた。

 それとヒーラーは恐らく電子版に表示された三行目のことだろう。

 ヒーラーと言えばRPGに登場する職業と言われるものの一つだったか。

 あまりそう言うのは分からないが恐らく味方の傷を回復する職業か何かだろう。


 「おぉ、みのりもSランクか!」


 洋成は更に嬉しそうだった。


 「何か(はしゃ)いでいるけど、どうしたの?」


 亨も終わったみたいだ。


 「亨は何か言われたのか?」


 俺は気になって聞いてみた。


 「Sランクって言われたかな。」


 「マジかよ!俺達皆Sランクかよ!」


 洋成が更に驚いていた。


 「俺達が最初の方だけどSランクが多く感じるな。」


 「まぁ、こんだけ人数いたらおかしくはないんじゃないか?」


 Sランクで良いことだと言われたから恐らくSランクは上位を示していると思うが四十人の内、五人が既にSランクだと全体の比率はどうなのだろうか?


 「雄人が思うように希少性はわからないけど洋成の言うことも尤もだと思う。」


 亨は洋成と違って静かなタイプだが決して喋らないわけではないし自己主張をするときはしっかりとする、特に芸術に関してはかなり熱を持っている方だ。

 謁見の間へ来た時も絨毯、壁、天井、柱など真剣に見回していたくらいだ。


 「皆、どうだった?」


 俺達に声を掛けてきたのは智里だった。


 「智里はどうだったの?」


 未梨亜が聞き返すと智里はふっふっふと笑みを零していた。


 「何か嬉しそうだね?」


 みのりがそんなことを言ったのに対して俺達はつい笑いを零してしまった。


 「えっ?えっ?」


 「何でみんなの方が笑うのさー!?」


 「だって、なぁ?」


 「あぁ。」


 智里に対して洋成や亨が腹を抱えていた。


 「まぁ、私はSランクって言われたけど皆はどうだったのさ?」


 再び聞き返す智里に俺達全員が示し合わせて答えた。


 「「「「「Sランク!」」」」」


 「うそっ!?皆もSランクだったの!」


 「マジのマジ!智里と一緒!」


 未梨亜が驚く智里に抱き着いてホントだと言い聞かせた。


 「良かったぁ。私だけSランクは嫌だったけど一人でも違うと気まずかったよぉ。」


 智里は安心して膝から崩れてしまった。


 「おいおい、まだこれからだぜ。」


 「そうなんだけど。」


 洋成が言うように俺達は判定を受けただけ。

 この後どうなるかがわからなかった。

 智里は陸上部で未梨亜やみのりよりも活発な少女だ。

 二人よりも小柄だが運動部で体を動かしているだけに走るのは女子の中でも得意だ。

 彼女は普段の生活において何が在っても気にしないようにしているが、流石にこういう状況だと不安に感じるのは当たり前だよな。

 それに友達の前ではしっかりと弱音を吐けるし、気持ちを切り替えられる。

 俺達が話し込んでいると周囲に人だかりが増えてきた。

 一部驚きの声が上がった時に全員で振り向くと船戸君、小久保君、それに中園さんだった。

 もしかしたら三人は俺達と同じようにSランクと言われたのかもしれない。

 気づけば全員が終わったようで次にアニーさんから呼ばれて俺達は国王の前に並んだ。

 呼ばれた人達は全員Sランクと言われた人達でさっきの三人も同じだった。

 謁見の間での話が終わった後に別の部屋へ行きアニーさんから説明を受けることになった。


 「それでは皆様には改めて説明を。」


 そう切り出した内容は電子版改め情報盤と言われる俺達の言葉で出現させたり消去できたりする画面の表示についてだった。

 四つの項目、と言っていたが名前、性別、肩書、能力名だった。

 肩書は称号という解釈も出来そうだが一先ず肩書で良いのだろう。

 その肩書の括弧で表示されたアルファベットがランクを表していると言われ、改めて見ると確かに括弧の中はSと表示されている。




 ユゥト・ハナブサ ♂

 異界の勇者(S)

 シャイニングオーラ




 名前のウが小さいウになっているのはよくわからないがシャイニングオーラと言うのが能力になるのか。

 ただ、どんな能力かよくわからなかった。

 大まかな説明の次はランク毎にアニーさんの元へ集まり能力の概要を説明された。


 「ユゥトさん、あなたの能力【シャイニングオーラ】は光のオーラを纏って戦う能力です。纏うだ

けで身体能力や魔力の量が大幅に多くなります。それと、幾つかのスキルや魔法を使えるようになりますね。」


 「スキルって何ですか?それに魔法は直ぐに使えるものなんですか?」


 「スキルはスキル、としか言えませんが一先ず別の表現をするなら能力によって扱うことが出来る技や現象になるかと思います。過去に【シャイニングオーラ】で確認されたスキルに『シャイニングスラッシュ』と言うのがあります。これは光のオーラを剣に纏わせて敵を切り裂く攻撃です。」


 洋成達が小刻みに震えているが、それは気にしないことにした。


 「スキルによっては魔力を消費する場合としない場合はありますが【シャイニングオーラ】のスキルは魔力を消費するみたいです。それと、能力による魔法は直ぐに使えますが厳密に言えば精度が低い状態と言えますね。」


 「精度が低い・・・。」


 「なので私達が知っている魔法に関してはお教えすることができます。一方で初めて見る能力の魔法ですと手探り状態になりますが出来るだけ協力します。」


 「つまり、能力に関わる魔法は既に習得されているけれどそれをちゃんと扱えるかは本人次第。そちらで把握している能力で扱えるスキルや魔法以外にも存在している可能性はありますよね?」


 「えぇ、それはあり得るかもしれません。特に高ランクになれば扱うスキルや魔法が増えたり異なったりすることもあるので。」


 「そうですか。あと、個人で能力の確認をさせてもらっても構いませんよね?」


 「そうですね。兵士の方や魔法士の方達に伝えて頂ければ私が対応します。」


 「わかりました。」


 「では、次はミリアさん―――。」


 全員に、しかも一人一人説明するのは時間が掛かると思う。

 それなら他の魔法士さん達にも手伝ってもらえればと思ったが、手元にある資料があれしかないと説明するのは大変そうだということに落ち着いた。

 それにしても未梨亜の【マジック・ボマー】は炎属性の魔法を扱えるが真骨頂は爆発を起こす魔法らしい。

 本人は魔法使いなら良いかと言って特に文句は言わなかった。

 自分に合わない物はきっぱり言うタイプだがこの能力は許容範囲だったのだろう。

 洋成は【パワードライバー】、亨は【カラーヴァリエーション】。

 この二つは初めて見る能力だそうでアニーさんからはこれからどんな能力か解明するために協力して欲しいと頼まれたところ二つ返事で答えていた。

 どの道分からないと宝の持ち腐れと言うのもありそうだが、洋成としても分からないよりは分かる方が良いと思ったのだろう。

 智里の【ゲイルナイト】も初めて見る能力だが、過去に【アースナイト】が存在したことから風の騎士ではないかと推測され、洋成達と解明することになった。

 みのりの【ヒーラー】はやはり読んで字の如く、誰かの傷を癒す能力だった。

 魔法を使って瞬時に怪我を直せるのだから凄いの一言に尽きた。

 誰にでも優しいみのりらしい能力だと思えた。

 残りの三人、船戸君の【イビルバスター】と中園さんの【クリアテイカー】は既に存在を確認されている能力で【イビルバスター】は大型の敵に対して強くなる能力、【クリアテイカー】は見えないものが視えるようになる能力だと説明されていた。

 小久保君の【ウェポンズコントローラー】は洋成達と同じく初確認された能力で彼も検証に付き合うことになった。

 アニーさん達はSランク九人の内四人が初めて確認された能力で驚いた。

 俺達Sランクが終わり、順次グループ毎に説明されたが最後のグループは今回ただ一人のFランクだと言う平本君だった。

 周囲からは色々な声が出ていたが俺は誰かが一番下のランクであれ、差別するつもりはなかった。

 彼が説明された内容を聞いてショックを受けていたが彼の友人達が慰めていたから大丈夫だと思った。

 こうして、最初の説明が終わり俺達は各自宛がわれた部屋へ案内された。




 案内された部屋は石で積まれた部屋だがベッドや机と調度品は精巧な造りで思ったよりは生活できるのかと思えた。

 案内してくれたメイドさんに声を掛けて未梨亜達と再び合流することにした。

 夕食まで時間はあるらしいし一人になる時間は必要かもしれないが、今は誰かと話し込んでいたい。

 そう思って通路を歩けば洋成や亨にあった。


 「おう、雄人!どこ行くんだ?」


 「皆と話をしようかと。」


 「奇遇だな、俺と亨も同じこと考えてた。」


 「本当に奇遇だ。」


 「それなら未梨亜達の所へ行こうか。」


 俺達は他のクラスメイト達と言葉を交わしながら未梨亜達と合流した。

 みのりの部屋で今後の事や不安に思うことを話し合っていたら夕食に呼び出された。

 俺達Sランクは他の皆と違って別の場所で夕食を取ることになっていた。

 俺達が案内された場所は人が何十人も入れる広間に長いテーブルと等間隔に置かれた椅子、上にはシャンデリアがあり部屋全体を明るく照らしていた。

 シャンデリアと言っても蠟燭の火だが何十本もの蝋燭を立てては火を灯す作業は大変だろうなと思えてしまった。

 俺達が席に着くと直ぐに残りの三人も席に着いた。

 全員が揃って少し待てば大臣を先頭に王様達も一緒にこの部屋へ来た。


 「異界の勇者達よ、国王から挨拶がある。謹んで聞くように。」


 大臣の後に国王が俺達を見渡せる位置で話始めようとしたので俺が慌てて立ち上がると他の皆も急いで立ち上がった。

 礼儀作法は知らないが相手が立っている以上はこちらも立ち上がった方が良いと思った。


 「うむ。異界の勇者達よ、我が呼びかけに応じたことに嬉しく思うぞ。ここに呼び出した九人は君達がSランクの勇者に他ならないからだ。他の勇者達よりも特別であり、今後の活躍で重要な存在であることを知っておいて欲しい。そして、そんな君達へささやかながら食事の席を設けさせた。是非とも堪能してもらう。」


 大臣に促されて国王が座った後に俺達も席に着いた。

 メイドさん達が運んできた料理は日本の食卓では見ることがない料理の数々だった。

 イメージとしてはフレンチ料理に近そうで材料が分からないこと以外は新鮮に感じた。

 それにそれらの料理が同時にテーブルの上に並べられた事にも驚きつつ、事前に聞いていた作法を思い出しながら食べ始めた。

 とは言え付け焼刃な知識なだけに全員がぎこちなく食べていたが、感想を聞かれれば「美味しい。」と答えて食事や会話を進めていった。

 改めて国王に一人一人自己紹介をして元の世界の事やこの世界の話を交えたが二つの世界の違いが少しわかった。

 分かったと言っても単純に魔法やモンスターの存在、文明の違いくらいだった。

 逆に国王達は俺達の世界の事を話しても言うほど驚かれるようなことはなかった。

 俺達高校生は専門的な知識や技術を持っていないのでそう言った話題で聞かれても困るばかりだった。

 国王との食事会が終わると別れの挨拶をされて先に退出した。

 その後、大臣から今後の大まかなスケジュールを言い渡されて解散となった。




 俺達は再び一つの部屋へ集まるとドッと疲れが押し寄せてきた。


 「緊張したなぁ。」


 「ホント国王と食事なんて。」


 洋成と智里が溜息を吐くが俺も他の人も似たように思っただろう。


 「結局私達はどうなるんだろう?」


 みのりが不安な顔で訊ねた。


 「少なくとも何処かと戦わされるんだろう。」


 亨の言葉に誰も反応が出来なかった。

 いや、戦う力を評価されたのだから当然で明確な目的を言われていない以上はみのりの不安や戦うことは当然だろう。


 「それでも俺達は出来ることをするしかないよ。訓練とかはどんな内容かわからないけど俺達を殺すことはないはずだ。それに何かあった時は俺達が守るよ。」


 「流石雄人ね!かっこいいし頼りになるぅ!」


 未梨亜に言われて悪い気はしないが現状では皆で力を合わせて乗り越えるしかない。


 「そうだな、俺達が力を合わせればどうにかなるだろう!」


 「僕もそう思うよ。」


 「なんか安心できたかも。」


 洋成、亨の言葉にみのりが前向きになって良かった。


 「何かあれば皆で相談しよう。抱え込むより話した方が楽になるから。」


 この日は解散して明日を迎えることになった。




 二日目からは座学や特訓の日々が続いた。

 座学は歴史の授業を受けたが前日に聞いた話と合致していたので復習している感じだった。

 その後の訓練はひたすら走るだけで俺や洋成みたいな部活で走る人達はなんとか走れたが文化部や帰宅部の面々は早々に離脱しそうになり兵士達に捲し立てられていた。

 智里は自分のペースで走る一方、未梨亜とみのりは運動が不得意で兵士から何か言われそうになったので俺が急いで追いつき兵士と話してその場を収めた。

 その後は他のクラスメイト達に何かすることはなかったが全員が疲れきるまで走らされるとは思ってもいなかった。


 「まさか走るだけとは思っていなかったがここまで走らされるとは思ってなかったぜ・・・。」


 息を整え始めた洋成は動けない亨を背負っていた。


 「こんなに汗をかくとシャワーを浴びたいな。」


 「そうだな。でもシャワーなんてないよな?」


 汗を掻いた俺達はどうしようかと悩んでいたら未梨亜を中心に女子達が兵士達に向かって何やら抗議していた。

 後から聞けばシャワーも風呂もないなら水浴びをさせて欲しいという内容だった。

 最初は渋っていた兵士も未梨亜がSランクと知って上に掛け合って水浴びをさせてもらえるようになった。

 俺達男子もその恩恵を貰えたから未梨亜達には感謝しかなかった。


 「女子だけ浴びるのもなんかね。雄人達が汗まみれなのは可哀そうだし。」


 未梨亜達の配慮に俺達は改めてお礼を言って汗を流した。

 未梨亜の優しい一面が見られた一幕で普段から気が強い女子ととして見ていた一部の男子達はこれを機に未梨亜と仲良くして欲しいと素直に思えた。

 訓練の内容は単純な筋トレだけでなく武器や防具の扱い方、魔法の事、クラスメイト同士での模擬戦と少しずつ増えていった。

 そんな中、一人のクラスメイトが兵士達に囲まれていた。

 確か平本慎吾君だったかな。

 同じクラスになったがあまり話したことがない人達の一人だ。

 少し前まで彼の友人達も一緒に居たと思うが今は彼と離れて訓練を受けていた。

 平本君の訓練が異様に感じてどうしようか迷っていると中園利香さんが兵士達に話しかけていた。

 距離があるため何を話しているかは分からなかったが兵士達が彼から離れると中園さんが彼に話しかけていた。

 もしかしたら中園さんは彼に対する過度な訓練を諫めたのかもしれない。

 そんな彼らを見たことで安心して俺は訓練に打ち込んだ。

 その翌日、訓練はランク別に行うことを言われた。

 なんでもランク毎に分けて指導した方が良いと判断したからだそうだ。

 俺としてはランク別よりは能力別に分けた方が教えやすいとも思ったが指導する人数は確保できているそうなのでランク別に分かれた後は更に近距離で戦う人と遠距離で戦う人に分かれた。

 俺は中距離魔法も使えるが基本は近づいて戦うスタイルだと言われて、智里は近遠両用の能力で武器を使って戦う訓練と魔法で戦う訓練の両方を受けることになった。

 洋成は検証の結果、近づいて戦う能力らしいから近接戦闘の訓練を受けることになった。




 こうして俺達が訓練を受けること凡そ三か月。

 三か月という日数は厳密には違うらしいけど元の世界で言うとそれくらいは感覚的に経っていたはずだ。

 この日、俺達はダンジョンと呼ばれるモンスターの巣窟へ行くことになった。

 前日に訓練指導を担当しているガンボーさんから実戦を兼ねて出発することを言われ、クラスメイトの男子の大半は喜んでいたが女子の殆どは不安を隠せないでいた。

 それでも俺達に選択肢はない以上、挑むしかないと思うがせめて安全性を確保して欲しいと思った。


 「ガンボーさん。実戦経験は勿論のことモンスターと言う俺達にとって未知の存在は脅威でしかありません。何か対策をしていただけないでしょうか?」


 「ユゥト様。まず、パーティー毎に我々の兵団から兵士達が随伴します。彼らは全員ダンジョンについて知っているので道に迷わず適正なモンスターとだけ戦わせますので命の危険は少なくしています。それともう一つ、特殊なアクセサリーを準備していますのでどうか安心していただきたい。」


 危険はゼロにならないのは仕方がないのか。

 それとアクセサリーについては分からないままだったが身を護る類だと思い、引き下がった。


 「皆、この国は俺達の命を蔑ろにはしない。何故なら俺達を必要としているからだ!なればこそ、俺達はこの国を信じる他ないと思う!先ずは男子が女子を出来るだけ守れるように立ち回って欲しい。そうすれば全員で生還できる!」


 俺の言葉に大半のクラスメイト達は拍手を送ってくれた。

 俺達はこんなところで死にたくはない、全員で生き残る。

 そう心に誓った、はずだった。

 そんな前日を思い出しながらいつもの広場に集まりガンボーさんの挨拶のあと、見慣れないアクセサリーを兵士達が俺達に配ったのを見て昨日の話はこれの事かと思って身に付けた。

 なんだか気持ちが落ち着いた気がした。

 周囲を見れば他のクラスメイト達も先程まで感じていた不安が和らいでいた。

 そんな中、中園さんと船戸君がガンボーさんに対して抗議していた。

 少し距離があって声は聞こえ辛かったが何かしらの不満があったかもしれない。

 後でそれとなく聞けると良いんだけど。

 中園さんは不安な顔で俺の方を見ている気がしたが心当たりがないから分からず仕舞いだった。

 それから俺達は整備された森林地帯を行進したけど思ったほど辛くはなかった。

 個人差はあれ、日頃の訓練の賜物だと思えた。

 ただ、それ以上に兵士さん達も俺達よりも重そうな鎧や荷物を持っているにも関わらず俺達と同じペースで進み続けていることにも驚いた。

 日が昇る前に目的地に着き、パーティー毎に違う出入り口から入ることになった。

 俺が一緒になったのは橘川明之君、幸田悠人君、谷川麻紀さん、そして平本慎吾君だった。

 噂話では平本君と大官寺君の間に何かあったらしいが今回のパーティーに彼はいないのでそこは安心できたと思う。

 ただ、今回の道中で谷川さんに関しては平本君と何かを話していたり平本君の呻き声のようなものが聞こえたからそこに関しては不安が残った。

 暫く進むと通路の奥から緑の体表をした五、六歳の子供の背丈の人型が三体現れた。

 確かゴブリンと言われるモンスターだ。

 ダンジョンに出てくるモンスターは座学で教えられていたのでそこまで慌てることがなかったが初めてのモンスター相手に実戦で少し緊張しているのかもしれない。


 「橘川と幸田は初級魔法の単発で牽制を!俺達はその後に斬り込む!」


 俺は努めて冷静に事前に打ち合わせを思い出しながら叫んだ。


 「わ、わかった!」


 「ふぅー。」


 橘川は声を上げて返事をし、幸田は呼吸を整えるために深呼吸をしていた。

 そして、彼らが攻撃魔法を放つと俺も追随して三匹のゴブリンへ突撃した。

 この時の自分が何をどうしたかは鮮明に覚えてはいなかったが気づけば三体とも倒れていた。

 俺の剣にはゴブリンの血液が付いていて、後で兵士さんに拭いてもらった。

 初めての戦闘で無我夢中になっていたらしいがその間に恐怖はあまり感じなかった。

 それに体の奥底から少しだけ力が湧いた気がした。

 初めての戦闘だったけど誰も怪我することなく良かったと思うし、最初に攻撃を仕掛けた二人にも感謝して次に進んだ。

 基本的な戦術は橘川君と幸田君の攻撃魔法の後に俺と谷川さんと平本君が前に出て戦うようにした。

 場合によっては平本君が橘川君達を守れる位置で待機して貰いながら戦ったりもした。

 谷川さんは最初のときに怖いと言って中々戦いには参加しなかったけど女子で戦うことに興味がなければ仕方がないし、場合によっては守りながら戦おうと思っていたところで途中から谷川さんのテンションが上がったのかかなり好戦的になっていた。

 後から聞けば能力の影響だとわかったが、それでも俺は人を変えてしまうような能力が怖いと思ってしまった。

 それでも谷川さんに悪気はないから気にしないように言うと彼女がかなり近づいてきた。

 同じパーティーになってから良く話すけど、今まで話す機会があまりなかっただけにこういう機会も悪くないとも思った。

 それと平本君は最低のFランクと城の人達に言われており、ゴブリン一匹倒すにも時間が掛かっていたがそれでも彼なりに頑張っているのは一目瞭然だった。

 昼食を挟んでダンジョンを進むと中層フロアと呼ばれている区画に入った。

 そこは幾つもの小さな通り穴と一つの大きな通り穴が存在しており、幾つもの透明な魔鉱石がフロア全体を照らしていた。

 俺たち以外のパーティーが既に到着しており、全員が合流出来たところで大量のモンスターと巨大なイビルモルと言うモンスターの出現に俺達は一丸となって対処した。

 雪崩れ込むモンスターの一匹一匹は強くなかったがそれでも気は抜けず半分以上は力を合わせて倒せていたと思う。

 しかし、イビルモルと呼ばれる巨大モグラは残りのモンスターの群れを考えてもチームを分けるしかないと思った。

 俺が見ている限りモンスターの群れはCランク以下のクラスメイト達でも十分に対処できる量になっていたからBランク以上の人達でイビルモルを対処しようと思った。

 場合によってはどちらか先に終わればもう片方を助けられるから直ぐにでも動いてもらおうと思った。

 しかし、ある兵士さんが近づいてきて傍で一つの提案をされた。


 「Fランクを我々に預けて貰います。あのイビルモルを倒すのに彼の力が欲しいのです。」


 そう言われて俺は承諾して皆に号令を掛けた。

 Fランクとは平本君の事だろう。

 今まで良い思いをしなかった彼がここに来て活躍すれば城の人達やクラスメイトの皆が認めてくれるはずだ。

 俺は彼の活躍を信じて目の前の敵に集中することにした。

 そうして初めて戦う巨大な敵に対して臆することなく皆で倒せた。

 俺は競うことは好きでも命を奪うことに最初は抵抗を覚えていたが、気づけば皆で勝利を分かち合っていた。

 困難を乗り越えて何かを掴むことは悪いことじゃないしそうやって積み重ねていくことの重要性を俺達は知っている。

 浮かれた気分になりつつも全員で気を抜くことがないようにダンジョンの外を目指した。

 帰りは同じようなモンスター相手でも緊張することなく、一撃で倒せたことに驚きを隠せないでいたがもしかしたらゲームで言うところのレベルアップやステータスが上昇したのかもしれない。

 他のクラスメイト達も同じように倒せていることから訓練を含めて実践を重ねることで強くなれることが証明された。

 城へ戻って疲れてはいたものの城内で今回のダンジョンでの成果を祝ってクラスメイト全員での晩餐会が開かれた。

 普段の俺達はSランクだけで食べていたので皆で食事できることが素直に嬉しかった。


 「今日は異世界に来たって感じだったよな!」


 「俺達、生きてるのか・・・。」


 「実は強くなってるんじゃね?」


 男子の大半は異世界に来た実感や戦いに興奮しているようだ。


 「なんかいつもより美味しい?」


 「多分。今日は私達のために作ったからとか?」


 「あんな事せずに生活できるならいいのにね。」


 女子の大半はご馳走に舌鼓打つ一方で戦うことへの不安を覚えているようだ。

 全体を見れば期待と高揚感と不安が混ざった場所だと言えるだろう。

 本来であれば全員に言葉を掛けて落ち着かせるべきかとも思えたが中々言葉に出せない。

 それに誰かを負快感を抱かせる可能性もある。


 「雄人、これ今までよりも美味しいんだけど!」


 隣から話しかけてきたのは未梨亜だった。

 肉汁を基に作られたソースが掛かった何かの肉を食べて喜んでいる未梨亜を見ていたらここでどうするかを悩むことが馬鹿らしくなっていた。

 今は生きて帰ってきたことを友人やクラスメイト達と分かち合う、それでいいんじゃないか。

 亨は静かに食べているがやはり美味しいと感じているのだろう、いつもより食が速い。

 洋成は船戸君に声を掛けて騒いでいる様だ。

 みのりや智里も笑っている。

 今は目の前の食事を皆と一緒に楽しもうか。

 口を開いて未梨亜や洋成達と話せば自然と気が緩み、楽しんでいた。

 俺は今日と言う日を忘れないだろう。

 各自が部屋へ帰るまで騒がしい晩餐が続いた。

 


 

 それから一週間は今まで通りの訓練を続けていた中、兵士達との模擬戦は前よりも自分の動きが良くなった気がした。

 戦闘の訓練と言っても武術のような理に適った型を習っているわけではないがそれでも戦いの素人よりはある程度は戦えるようになったはず。

 それは俺だけじゃなく他の皆も同じように思えた。

 数か月しか経っていないがそれでも当初よりはマシだろう。

 後はダンジョンでの戦い以来、大なり小なり度胸もついた。

 戦いを通して成長した、なんて複雑だがそれでも前に勧めていないよりはいい。

 それに未梨亜達女子も以前よりは不安な顔が減った気がした。


 「雄人~。ちょっと見てみて。」


 未梨亜に声を掛けられ、何もないところを見るといきなり小規模の爆発が起きた。

 洋成達も響いた爆音に驚いていたが、俺も正直驚いた。


 「フレアボム?って言う名前だって。凄いでしょ。」


 「あぁ、凄いな。」


 練習の成果を見て貰たことで未梨亜は嬉しがっていた。

 俺も正直驚いたが、未梨亜の能力は想像以上に強力な気がした。

 過去に確認された能力の一つらしく、フレアボムと言う魔法名も当時付けられたものだそうだ。

 スキル名、魔法名は城の専門家達が考えて最初に触ったあの水晶に登録するらしい。

 初めて確認された能力でも名前が付けられているのは過去の情報を基に水晶が自動生成しているとか。

 なんだかゲームというかパソコンのプログラミングみたいな要素があると感心してしまった。

 肩書に付いているランクは能力の性能や俺達自身の素質なんかを水晶が解析して総合的な評価として付けているらしい。

 それと洋成達のような初めて確認された能力は今までの能力を基に判断されているらしく解析された結果、上位ランクに加味される場合もあるそうだ。

 素の運動能力で言えば洋成や船戸君のような運動部で活躍する人達が高い評価を得られるのはわかる。

 一方で普段から運動をしない未梨亜やみのりは先の二人には及ばない。

 そんな俺達召喚された人間に与えられた能力はピンからキリまである中、過去の情報を基に一定の評価が下される。

 俺が言うのも何だが俺自身運動能力はクラスの中でもある方だ。

 それに加えて過去に活躍して高く評価された【シャイニングオーラ】を手にしたこと、更に俺自身は戦闘に関する素質があり成長するだろうという水晶が読み取った俺の情報と過去の情報を照らし合わせてSランクとなったらしい。

 未梨亜にしてもみのりにしても肉弾戦は皆無だろうが与えられた能力と能力に対する素質や将来性でSランクと判断されたのだろう。

 反対に身体能力や勉学が優れていても持たされた能力や素質によってはDやEランクと判断される。

 あまり気分の良い話ではないがそれに対して俺達が文句を言ったところで王国側や水晶の判断が変わるわけではない。

 だからこそ、俺達はそれぞれの出来る範囲で動いて全員で生きて帰るべきだと思った。




 そんな矢先、訓練終わりにガンボーさんが俺達を一か所に集めた。

 そのガンボーさんの横に見慣れない騎士がいた。


 「初めまして異界の勇者達。私はバスコ・ペレスと言う。実は前回のダンジョンのことで話があって来た。」


 ダンジョンの話?

 何かあっただろうか。

 周囲を見回すが誰も知らない・・・いや、船戸君や近野さん、それに中園さんの顔が険しかった。


 「君達の仲間の一人、シンゴ・ヒラモトが戦っている途中で行方不明になった。そこで我々の部隊が調査をしたが残念な結果になった・・・。申し訳ない。」


 沈痛な面持ちのバスコさんにほとんどのクラスメイト達は最初に茫然としていたが徐々に戸惑いや不安を見せていた。

 先の三人に至ってはかなりショックを受けているようだ。

 思い返せば俺は彼と同じパーティーだった。

 それにイビルモルが現れた時に兵士さんから平本君を別行動にさせた記憶もある。

 あのとき彼の力が必要だって言っていたけど、結局彼の活躍は聞いていなかった。

 それに俺が見かけなかっただけで普通に過ごしているとさえ思っていた。


 「彼はイビルモル討伐の時に大事な役目を果たしてくれたがその直後に恐慌状態に陥ってダンジョンの奥へ行ってしまった。そのあと、彼を発見した時は既に見るも無残な姿になっていた・・・。」


 「彼が死んでしまったことに我々も悲しみに暮れている。しかし、彼に続いて君達までそうなってほしくはない!そうならないためにもこれからも訓練や実践を積み重ねて生き残れるようになって欲しい!我々も手を抜かないように君達を鍛えることを約束しよう!彼の死を忘れないためにも!」


 バスコさんの後にガンボーさんが力強く話した。

 彼はあの戦いで一人頑張っていた。

 それなのに知らないところで死んでしまうなんて・・・。

 大半のクラスメイト達は暗い気持ちのまま退散しており俺も例外じゃなかった。


 「よぉ、雄人。」


 「洋成・・・。」


 「まさかクラスメイトから居なくなる奴がいるなんてな。」


 「そうだな、こんなことになるなんて思っていなかったよ。」


 亨も俺のところ来ていた。


 「気にするな・・・、とは言えないけど気持ちを引っ張ったままだと次は自分の番になるぞ。」


 「亨は強いな。」


 「俺も強くはない。ただ、関わりのない奴でもいなくなるのはな。」


 洋成も亨も少し気落ちしていた。


 「平本君、よくは知らないけど・・・。」


 「みのり・・・。」


 「一番頑張ってた人だと思うよ。勿論私達や他の人も頑張ってたけど。」


 みのりが未梨亜や智里達と一緒に来てしんみりしていた。


 「偶々夜に外を出たら平本君、一人で走ったり筋トレしたりしてたんだよ。頑張り屋で優しい人が居なくなるなんて。」


 みのりの目尻から涙が零れてきた。

 そんな彼女を無言で抱きしめる未梨亜と智里。

 初めて知ったが平本君は夜な夜な訓練していたのは初耳だった。

 訓練自体は長時間やればいいとは限らないが彼の状況を考えたら結局それ以外に道はなさそうだ。

 俺達は恵まれていた。

 その中で彼だけが恵まれなかった。

 それでも必死に足掻いていた彼に俺はやるせない気持ちになっていた。


 「これ以上犠牲を出さないためにも強く、なるよ。」


 俺の言葉に全員が頷いてくれた。

 彼の死が皆に与えた影響は分からない。

 少なくとも俺達はこれ以上クラスメイト達を失いたくない、そう心に誓った。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

不定期更新ですが暇つぶしに読んでいただけたら幸いです。


一応、主人公の平本慎吾以外の視点でも書きたくなりましたが、心情的な描写がもっとあっても良いのかなぁと思いました。

この段階ではある種の人物紹介になっていますが、他の話でも触れられるように書いていきたいです。

次回も別の視点になることを了承ください。

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