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街中探索

 私は朝に起きて建物周辺を見てみると、夜にいっぱいいた人型の影はいなくなっていた。


 夜に影がいるってのも変な話だけど、影としか表現のしようがない見た目なんだよね。


 もしくはお化けとか幽霊が近いのかな?


 とりあえず、影は無害みたいなのでこれからも放置で良いかな。


 それにしても地上に上がってから、何故か身体がダルい気がするのは何でだろう?


 もしかして地上に上がったら食事などをしないといけないのかな?


 奈落ダンジョンにいたときは高密度な魔力が周囲に満ちていたので、私は魔力を吸収するだけで食べたり寝たりしなくても活動出来る様になっていたから、てっきり師匠みたいに人間をやめてしまったのかと思っていたけど、もしかしたら奈落ダンジョン内が特殊だっただけかもしれないなと思った。


 しかし、仮に食事をしなくてはいけないとして、この廃墟と化した街中ではたして食事を取れるのだろうか?


 ガキンッ! ガキンッ!


 ん?


 どこか遠くの方から金属音が聞こえて来たぞ……


 もしかして音のする方に人がいるのかな?


 私は金属音のする方に向かってみると、全身鎧を着た騎士と明らかに中身が人ではないだろう異形の鎧が戦っていた。


 私が聞いた金属音は金属の武器が打ち合う音だった。


 騎士の方は私達を召喚した騎士と同じタイプの鎧を着ているので、この国の騎士だというのが分かったけど、異形の鎧は上半身が異常に大きくて、腕が人間に比べたら2倍近い長さだったので、明らかに人間ではないので、モンスターが鎧を着ているのかなと思った。


 ガキンッ! ガキンッ!


 モンスターと騎士の戦いはモンスターの方が優勢で、このままいけば騎士が負けてしまうだろうけど、騎士がどんな魔術を使えるかで勝敗はまだ分からないという微妙なところだった。


 モンスターと戦っているのが私達を召喚した騎士でなければすぐにでも助けに入りたいところだけど、この国の騎士を助けるのは気が進まず、しばらく見守る事にした。


「グガガゥ!!」

「グッ、こんな場所に魔幻鎧が出るなんて……!? こんな事なら複数で調査に……」


 あの強そうには見えないモンスターに苦戦している騎士は下っ端の調査役なのかな?


 全身鎧なので顔は見えないけど、声の感じだと若いな……


 ガキンッ! ガキンッ!


 よく考えたら、この国の騎士や王女のやった事は許せないけど、全ての騎士が悪い訳ではないんだよなぁと思い始めていた。


 このままだとあの騎士はモンスターに殺られちゃうので、ちょっと助けて上げよう。


 私は氷属性の魔術を騎士には分からないだろうレベルまで威力を抑えながら、モンスターの関節部分を凍らせて動きを鈍らせようと考えた。


「……ん? 急に魔幻鎧の動きが鈍った?」


 氷魔術は良い感じでモンスターの動きを鈍らせる事に成功して、騎士は苦戦しながらもモンスターを倒すことに成功していた。


「はぁ、はぁ……何とか魔幻鎧を倒せたけど、何で急に動きが遅くなったんだ? ん? 魔幻鎧の関節が凍っている?」


 あっ、関節を凍らせたのが速攻バレた……!?


 騎士が周りをキョロキョロとしたので、私は見つかる前にその場から逃げるように離れていった。

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