表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/25

地上へ ③

 私がダンジョンの遺跡から出て、初めて目にした光景は何かに破壊されボロボロになった街並みだった……


 最初は勇者を召喚したことによってモンスターなどと戦争でも起きたのかな?と思ったけど、破壊のされかたが台風で吹き飛ばされたかのような感じだったので、違和感を感じながらも破壊された街を歩くことにした。


 そして、街中を歩いていて疑問に思ったのが、人が全くいないことだった。


 確かに街は破壊されていたけど、修復不能なレベルの破壊ではなく、無理すれば人は住めそうなのに人の気配が無かった。


 建物や草木の状況から街が破壊されてから数週間は経過しているのではないかなと思える状況で、私は更に街を歩いて調べていった。


 結局、街は私が想像していた以上に広くて、全体を見て回る前に日が落ちてしまったので、今日の探索はやめる事ににした。


 私は破壊具合が軽微な建物を少し借りて一晩を過ごすことにした。


 奈落ダンジョン内では常に野宿みたいな感じで寝ていたので、久しぶりに建物内で寝れるなと密かに楽しみにしていたのだけど、まさかボロボロの建物内で寝ることになるとは思わなかった。


 私は光の魔術を使い建物内に灯りをつけて、ボロボロになっていたベッドに横たわる。


 うーん、今後どうしようかな。


 私の計画では街でひっそり暮らしながら召喚された学生達の情報を集めて、どうするかを決めようど、まさか街が破壊されているとは思っていなかったので、計画が最初から考え直しになってしまった。


 明日になったらまた街中を探索してみるかな……ん?


 何か外から気配がする?


 何だろう……この感じは奈落ダンジョンで感じた気配をものすごく薄めた感じの……


 奈落ダンジョン内ならば、無視していたかもしれないレベルの害意だけど、私は地上で多少なりとも奈落ダンジョンみたいな異質な場所の気配を感じる事か気になったので見に行くことにした。


 私は警戒しなから建物の外に出てみると、至るところにユラユラとした人形みたいな影が歩いていた……


 えっ、何これ?


 人形の影は私には気にする様子もなく、ただ意味もなく徘徊しているような感じを受けた。


 影が襲ってきたら光属性魔術で撃退しようとしたけど、しばらく観察していても私を襲ってくる気配はないので、無駄に攻撃するのはやめる事にした。


 建物の外にお化けみたいなものが徘徊しているのは嫌だけど、もし攻撃したことによって全ての影が襲ってきたら更に嫌だなと思った。


 でも、もしかしたらこの世界は夜になると影が徘徊するのは普通という可能性もあるのかな?


 師匠はその辺の常識は教えてくれなかったからな……


 影を更に観察してみると、サイズもバラバラで見方によっては……いや、変な事を考えるのは止めよう。


 私はそれから建物周辺を少し見て回ったあとは、気にしないことにして寝ることにした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ