表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/25

魔術王による魔術訓練 ①

 私は奈落ダンジョンを突破する為に、ガイコツさんから魔術の基礎を学んでいた。


『魔術とは体内にある魔力を別の効果に変換する技術の事を言うのじゃが、魔術は使う者によって効果はバラバラだったりするから、わしがおぬしに教えるのは、魔術基礎、魔術応用、そしてわし独自の固有魔術になるのじゃ』

『ガイコツさん、私は人の使った魔術を覚えるんですけど、この覚えた魔術も元の魔術とは効果が違うんですか?』

『……おぬしの様に他人の魔術を覚えてしまうのは例外じゃな。普通は魔術の基礎訓練や戦いの中などで魔術を突然習得したり、閃いたりするもので、適性のある欲しい魔術を耐えれば習得してしまうのは、普通の人からしたら反則技みたいなものじゃよ』

『反則技ですか……』

『とはいえ、おぬしは複数の属性に様々な魔術を覚えられたとしても、基礎が出来ていないから勿体ない限りじゃな』


 確かにガイコツさんの言う通りで、何事も基礎が出来ていないと応用などが利かない様になってしまうかもしれないなと思った。


『それで基礎ってなにをするんですか?』

『おぬしは体内に流れる魔力を感知出来るかの?』

『えっ、体内の魔力? ああ、超級の氷魔術を使った時に身体から何かが抜けた感覚になったですかね?』


 何度か騎士に向かって魔術を使った時に身体から何かが徐々に抜けていく感覚があったんだよね。


『ふむ、それが魔力じゃな……しかし、超級の氷魔術を複数回も使用して、気持ち悪くなったり、しなかったかの? 他には頭がくらくらしたり、吐き気が起きたりなどじゃ』

『いえ、特には大丈夫でしたよ。徐々に身体から抜けていく感覚になっただけです』

『……なるほどのう』


 ガイコツさんはまたしても考え出してしまった。


 なんか、私は一般人と比べたら変わっているところが多すぎるらしくて、びっくりする以上にどう教えれば良いかと悩んでしまうみたいだが、今回はどうしたのだろう?


『どうしたのですか?』

『ふむ、わしが独自に提唱していた魔力量の基礎消費の数値化というのがあるのじゃが』

『えっ、魔力量の基礎消費の数値化ですか?』

『そうじゃ、今の現代ではどうなっとるかは分からんが、わしが生きていた時には魔力の消費量を数値化するという考えはなくての、中級魔術のライトボールを使った時に魔力を消費する量は使用者の感覚のみで、他人には伝えづらかったのじゃ。そこでわしは初級魔術の魔力消費を1として考えた時、中級魔術は20、上級魔術は250、超級魔術は1800としたのじゃ』

『でも、さっきは魔術は使う者によって効果はバラバラになるって言ってましたよね? そしたら消費量もバラバラになるんじゃないですか?』

『だからこその基礎消費なのじゃよ。人により消費量は増加したりするのじゃが、基礎消費量を基準にして、魔術の範囲を拡大したり縮小、密度を上げたりと様々な手間をかけると魔力消費が増えるのがわかったのじゃ。そして、わしが生きていた時には平均的な保持魔力量は120位だったのじゃ』

『えっ、上級魔術が最低でも250消費するのに平均が120って少なくないですか?』

『そうでもないのじゃ。わしが所属していた冒険者ギルドでは中級魔術が使えれば1人前の仲間入り出来るレベルじゃったぞ。上級魔術を使える冒険者などほとんどおらんかったわい』

『上級の魔術ってそんなに凄かったんだ……』


 これは魔術に対しての考え方を変えなくて駄目かもしれないなと思った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ