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おっさんは、異世界で貴族に転生した。属性はマザコン?(仮)  作者: 多田野風太
1章 転生と新しい家族
2/87

2 おっさん食事でドギマギ

1転生と2家族をくっつけて項目追加しました。

読みやすくなったらいいのですが…

 


 中世ヨーロッパを思わせる一室で、ベッドに横たわる俺とブロンド碧眼の美しい女性。


 閉じた瞼には長いまつ毛が自然にカールして存在感を示している。マッチ棒を乗せると何本まで耐えるのか試してみたくなる。


 鼻筋は通っていて高すぎず、小鼻もぷっくり愛らしい、当然黒い毛穴汚れなんてありはしない。


 唇はピンク色で上唇がちょっと尖って拗ねたような印象になるときもあるが下唇とのバランスが絶妙で扇情的だ。


 顔は小顔で卵型、額も富士額で広過ぎず狭すぎず、顎はすっきり整っている。


 首筋は細くバランスの良い長さで、浴衣を着て髪をあげると項がたまらないことだろう。


 手足は華奢だがスラッと長く、胸は美乳のGカップ。


 腰はくびれていて、お腹はよく見るとシックスパックに割れている。


 ただ、薄っすらと脂肪に包まれていて枕にするには最高の感触である。


 尻はきゅっと引き締まっていてツンと上がっている。


 まさに、おっさんの理想の女性。どストライク。女神である。


「レロ、レロ、レロ」嘗め回す。「かじ、かじ、かじ」甘噛みをしてつんと尖ったところで、「ちゅう、ちゅう、ちゅう」と吸い付く。「あん♡」となまめかしい声が漏れる。


 寝室にしては広い作りの部屋の中にセミダブルサイズのベッドが2台ならんでいる。


 セミダブルと言っても日本の物より縦方向に長くなっており、身長二メートルの大男も楽に寝られそうである。


 前世は身長百八十センチメートルを超えていた俺にはありがたい大きさだ。


 外壁は石造で内装は木を使っている。タペストリーで飾られているが華美ではなく品の良さが感じられる。


 ソファーとテーブルも置かれ、お茶が飲めるようにティーセットが用意されている。


 窓は木製の両開きで白い布のカーテンがかかっている。昼は日差しが、夜は燭台のローソクが部屋の中を優しくてらす。


 クローゼットとかも全体的に華美な装飾はないが丁寧に作られたていて、それなりに裕福なことを示している。


◇◇◇


 不意に、すざまじい殺気が俺を襲う。背筋に冷たい汗が流れる。


 しかし無視して「ちゅう、ちゅう、ちゅう」


 いつの間にか男が室内に入っていたようだ。


 殺気を放ってきた男は身長百八十センチメートルを超えたがっしりした体格。


 茶髪、茶眼で彫の深いのナイスガイだ。


 ちなみに父カールハインツ・フォン・ミュラー通称カール(二十六歳)である。


 残念なところもあるが、元王国近衛騎士団百人長のエリート騎士でだ。


 王都の道場で免許皆伝の認可状をもらっていて、実家は法衣男爵、代々騎士の家系だそうだ。


 十年前の帝国との大戦で武勲をたて、結婚してミュラー家の二つ名である『百人斬』を継承することになったそうだ。思わず背中にでっかい鉄板みたいな剣を背負っていないか二度見してしまった。


 なんのことはない一緒に寝ていた女性は母ローゼマリー・フォン・ミュラー・シュタート男爵通称マリー(二十四歳)である。


◇◇◇


 ただ今俺は食事中。ここには哺乳瓶はないみたいで母乳による授乳が基本だ。


 十年ぐらいご無沙汰だった四十代のおっさんは、初めての食事はかなり戸惑った。。


 ゆるふわブロンドでサラサラの髪。


 年齢二十四歳の透き通るほどの色白で肌理の細かい吸い付くような肌。


 キラキラと煌めく碧い大きな瞳でちょっと垂れ目の美しい女性が、極上のGカップはあろうかという美乳をポロンである。


 おっさんの心情としては、母と呼べるのは、前世日本で、認知症の末、腎臓癌で苦しみながら亡くなった御袋だけである。


 目の前の美しい女性が母親と言われてもすぐには割り切れず、ドギマギするのだが、いかんせん食欲の方がつよかった。


◇◇◇


 慣れは怖い物で、一週間もするころには「眼福!眼福!」と嬉々として受け入れ、いたずら半分に胸をせめては声を漏らさせている。


 そんな俺の食事に、父は何かを感じるのだろう。殺気を含んだ眼差しで俺を睨んでくる。


「息子とゆえども、この所業は許せん!」魔力を使うと心の叫びが聞こえてくる。


「あらあら、子供相手に妬きもちですの?うふふ」殺気に気が付いたママンが冷たく睨みかえす。


 仕方なく視線を逸らし、しょんぼりとうな垂れた哀れな父は、所在なさげにうろうろするのだった。


 勝ち誇った笑みをうかべ「ちゅうちゅう」する俺は変態なのかとも思うが、楽しいので許してもらうことにする。


 だって、お腹が膨れると出るものはでる!おしめ交換という羞恥プレイが待っているのだ!

 これくらいの楽しみは許して欲しい!


 父と母はかなり仲が良く四六時中締りなくラブラブオーラを振りまいる。メイドや使用人が呆れないかと思ったが、これが平常運転なのか平然と受け流されていた。


 父が俺の食事を目にした夜は、赤ん坊用ベッドに移されて、熱いプレイを観戦しないといけないのでちょっとうんざりだ。


 何はともあれ今日も平和である。


 後で知らされることだが、若いメイドたちは俺の奇行に恐れ戦き頬を赤く染めながら、白い目で見ていたらしい。俺に触ると妊娠すると噂が流れたほどだった。


 銀河の歴史にまた1ページ……真黒なページだったorz


『ああ、やっぱり人生はままならない』


読んでくださってありがとうございます。




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