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あなたに会うまで  作者: 柚希
6幕
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第7話 武闘大会 -当日- 1

 昨夜の収穫はナヒロの予想よりもあまりこれといった収穫がなかった。

 明朝まで駆け回ってとれた情報ものは「ホラルダが城下に集まってる」という情報くらいか。

 偽物を摑まされてしまい、別の情報はないかと、よく知りもしない酒場で周りの世間話に耳を傾けていたときだった。

『知ってるか?』

『なにをだ?』

『明日の武闘大会』

『ああ、あれね。大会がどうした?』

『どうやらよ、ホラルダの誰かが出るらしいんだと』

『にせじゃねぇのか? ホラルダがでれるわけねえだろ? 武闘大会といやぁ、国王主催だ』

『それが面白いんだ。名前を偽って出るんだと』

『お前、それこそ騙されてるんじゃねぇの? 国王主催の大会に偽った名前で出られるわけがないだろ?』

『そりゃそうなんだが』

『騙されたんだよ、お前。よく考えてみろよ。国王が出場者を確認してないわけないだろ。変な名前が載ってみろ? 出場させてもらえるわけないだろ』

 話を聞いてきた相手は嘲笑い、男は激怒。その場で喧嘩が始まってしまい、巻き込まれる前にナヒロは酒場を直ぐに出た。

 男たちが言うように、明日、王家主催の大会がある。国王は国交のため国外に出ているため、主催者として開催の宣言をするのは、第一王子ルディラスとのこと。

 ラズファロウも第二王子として、その場に出席するらしく、二人とも明日は王城にいない。朝から忙しくしていて、ナヒロを気にかけている暇もないだろう。

 国王が主催の大会に怪しい名前の男の出場が許されると思えない。けれど、少しの情報でも、ヒスメド地方奪還に繋がるのなら、動かないわけにいかない。


 翌朝から城下は大会開催に乗じて大変な盛り上がりを見せていた。

 出店が大通り沿いに所狭しと並び、地方の名産品や、食べ物が売りに出される。城下に住む人々は、珍しいものに目を輝かせて飛びつき、建国記念日に似た盛り上がりをみせていた。


 午後、ナヒロは大会に出る男がホラルダの一味か確認するため、会場へ行きたいのにアカリが交代の時間になっても部屋に来ない。

 今日は女官たちは忙しい。城の護衛兵も城下へ出ている。女官たちも城でやる仕事があるのだろう。頼まれたると、アカリは受けてしまう。

 アカリの性格からして、なにか押し付けられているのかもしれないが――。



 ガチャリ。

 扉の開く音に、振り返る。アカリと交代してからのことを考えていたら、叩く音に気がつかなかった。

「ロー、ちゃん?」

 ナヒロの返事がないままドアを開けた人は、室内の様子を伺い、奥にいるナヒロを見つけた。

 明らかにホッとした表情をした。

 ナヒロの思い過ごしであればよかったのだが、やはり、なにかがあったらしい。

「ごめん、アカリ」

 室内に姉がいるとわかるとアカリは一目散に突進してきた。その瞳は気のせいか、虚ろだ。こんなにも表情乏しく、ナヒロに縋り付いてきたのは、あの日以来になる。

 村でブリエッサら同年の子らに、日曜学校で持ち物を池にぶちまけてくれたあの日も、こんな顔で帰ってきた。

 アカリはなにも言いたくないのか口を閉ざしたままで、ナヒロの名を何度も呼ぶ。

 開けられた扉から遠慮しながらも部屋へ入ってきたリンスレットが原因なのか。

 ナヒロがリンスレットを睨むと、アカリは違うと否定した。リンスレットでないなら誰が大切な妹を泣かせたのか。アカリに聞いても口を割らなかった。

(ああ、そういうこと)

 アカリが話したくないことは、決まってナヒロに知られたくないことだった。

 村でブリエッサから受けていた仕打ちを一切話さなかった。後に発覚し、蠟印騒動になり、大変なことになってしまったのだけれど。

 女官として最近入った新人が、地方から出てきたばかりの地位のない市民だと、他の女官へ知れ渡るまで、そう時間はかからなかった。

 アカリが女官として働くようになってから七日。

 行儀見習いの必要がない市民のアカリが、働く理由を知りたがらない女官はいない。なぜ、城へ来たのかも知られた結果、ナヒロが案じていたことが、女官の間で起こってしまった。

 婚約者がいない第一王子の婚約者を狙っていない女官は数少ない。ナヒロがアカリに扮して、女官の仕事をしている時でさえ、陰で王子の話が聞こえてくる。

 ルディラスに限らず、弟のラズファロウも。兄が相手を決めていないのに、同年とはいえ、弟のラズファロウが決めるわけにいかない。

 もしかしたら、既に決めた相手がいるのかもしれないが……。

 不意にあの日のラズファロウの顔が浮かんだ。

(なぜあの男のことを気にしないといけないのよ!)

 ナヒロはアカリを腕の中で慰め、頭を振る。ラズファロウの笑みを振り払った。

 指導者だというリンスレットを睨んだ。彼女の出家は分からなかった。今の状態のアカリへリンスレットの事を書くことは出来ない。

 行儀見習いの女官ではないのかもしれないのだが。

 ナヒロは午後、行くところがあった。

 昨日、ケヴィンを訪ねた後。ホラルダが集まると噂のあった酒場で張っていたが、それらしき男たちは現れなかった。朝方まで待ってみたものの、酔い潰れた男たちが、テーブルを占拠しているだけ。

 ケヴィンが知らなかった事だ。吹聴された偽の情報だったのかもしれないが。なぜか、ナヒロの中で断定ができなかった。

 今日は三年ぶりに開かれる武闘大会が開催される。

 お祭り騒ぎを逃すような連中ではないとしたら。今日、水面下で何かが起こるとしたら。

 午後の講義はなしだとアカリから聞いている。

 アカリには堅固な城にいてくれれば、ナヒロはアカリの身の安全を考えて行動しなくてよかった。

 こんな状態のアカリをこの城へ縛り付けるより、城下で騒いで、心を軽く、すっきりとさせるのがいいだろう。

 通りはお祭り騒ぎで、城勤めの警備兵も街に出ていると聞く。

「アカリ。せっかくだから、城下へ出かけて来たらどう?」

「じょう、か?」

「そう。大会があるから通りはお祭り騒ぎになっていて、きっと楽しいよ?」

 アカリは迷い、姉妹を見守るに徹しているリンスレットを振り仰いだ。

 そういえば最初にアカリは真っ先にナヒロを見つめて、「行こう」と誘ってくれていたのが。

 アカリが、真っ先に視線を投げた相手は、女官の指導者。

(あれ?)

 たった数日でなにが起きた。

 動揺するナヒロを他所に、アカリは一度目を伏せ、遠慮がちに顔を上げた。

 秘技、潤んだ瞳の上目遣い。

「リンスレット、あの、一緒に来て欲しい、です」

 ナヒロなら一発で即答してしまう可愛さは、付き合いの短いリンスレットを動揺させるには十分だった。

「うっ……。いいよ」

 片手で両目を覆ったリンスレットの腰へ、アカリは腕を回した。

「良かった、ありがとう!」

 暗い顔から一転。喜ぶアカリの姿に、ナヒロの中に喪失感が生まれた。一番はアカリで、何事もアカリを中心に回っていた。ヒスメドと同等にナヒロの中で占めていたアカリが。離れていく。

(私がいい加減、アカリ離れしないと)

 突き放さなければ、アカリをナヒロの家の厄介事に巻き込んでしまう危険性がある。

 幼いナヒロを救ってくれた夫婦の大切な子を、なにも知らないアカリを守りたい。

 アカリを守るには突き放すことしか思いつかなかった。

「ローちゃん」

「どうした?」

 アカリはナヒロを下から見上げ小首を傾げた。

 姉贔屓なのだろうけど、あまりの可愛さに思わず腕に力が入ってしまう。

 突き放すと決めたのに、決めた早々にほだされてしまいそうになる。

「な、なんでもない」

「ローちゃんも一緒に行ってくれる?」

 アカリの期待に満ちた目は、当然「行く」と言ってもらえると確信していた。

 その期待を裏切って悪いが、ナヒロは行くところがある。

「ごめん、行けない」

 肩を竦めて、断った。

「どうしても? 行ってくれないの?」

 ぱちぱちと瞬きをして、アカリは下から上目遣いに見上げてくる。

 ナヒロがアカリのこれに弱いとわかっているとしか思えない。

 アカリと別行動で、ホラルダ一家をさがすと決めたのに、アカリの誘い方に揺るぎそうな心を鬼にする。

 ヒスメド地方に住む人々は、先の見えないヒーオメからの過度な税金と重圧に今も耐えている。

 その重圧と税金から解放させることができるのは、姪であるナヒロだけ。

 ヒーオメに反旗を翻すことができないように、屋敷の周囲には、ホラルダ一家が守りを固めている。ヒーオメは屋敷で、日々入ってくる税金で暮らしているのかと考えると、いつまでも王都で燻っている時間はない。

 ナヒロが住んでいた屋敷は、ホラルダの強固な守り阻まれ近づけない。

 たがら、まずは、ホラルダ一家を叩く。守りが弱くなったとことで、ナヒロは屋敷を取り戻す。

 屋敷を守るホラルダの一派の頭が来ていればいいのだけれど、ナヒロがヒスメド地方の屋敷へ行くには準備がまだ足りない。

「やらければいけないことがあるのよ」

 あかりを引き剥がし、彼女の後頭部を撫でる。

「リンスレットと行ってきて。平気よね?」

 男の人が苦手になってしまったけれど、今日の相手は女性だ。平気だろう。

「うん。大丈夫だよ」

 予想通りの返答に、ナヒロは二人に城下へ急いで行くように急かせた。




 アカリが城下へ向かったあと、ナヒロは宿舎にいた。

 ローラとして使っている部屋のベッドの下を覗き、隠していた外套と、服を引っ張り出して着替えた。丈の短いパンツは女官服に比べると遥かに動きやすい。

 これから行く先で何が起きるかわからない。

 武器になるものを探したが、なにもなかった。仕方なく、何も持たずに、慣れた手つきで窓枠を飛び越える。

 大会当日だからといって、裏門の警備は通常通りだった。ここから城勤の人たちが頻繁に出ていくようで、なにも咎められなかったことだけは、いつもと違う。帰城時間だけは守るようにと、きつく言われたぐらいか。

 城下へ降りると武闘大会に出場するがたいのいい男たちが町を闊歩していた。

 城へまっすぐに伸びる通りには、出店が並ぶ。異国のものから、地方のものまで、様々な食べ物や商品が並ぶ光景はこの時期だけに見られる特有のもので、観光で来た客が引き寄せられ、店先を賑わせていた。

 大会に出場する男の中には、見目のいい男もいる。その人の周りに若い女性が群がり、歓喜の声が上がる。

 それらの脇をすり抜け、歩き慣れた裏通りへ向かった。裏通りを抜けた先に、大会の会場がある。予定していた時間を大幅に過ぎてしまっている。

 王家主催なだけに、会場は厳重な警備の上、観覧は誰でもいいようになっていない。会場へ入るのに、警備のチェックを受け、許可が下りれば入られるようになっていた。

 ナヒロはその観覧席の入り口を通り過ぎ、出場者が書かれた紙が張り出されている場へ向かった。

 昨夜、聞いたことが本当であるならば、どこかにホラルダ一味の偽った名があるはずだ。

 こういう大会に出られるのは、ある程度名の知れた者たちだ。張り出された紙を見る限り、ほとんどはナヒロが知る名が並んでいる。

 腕のいいものを選抜して、王城勤めにすることが目的の大会は、最後に勝ち残り、優勝したからといって、王城勤めになれるとも限らない。

 剣の腕と、その場の流れを読む知識と、知恵を兼ね備えた者にだけ、声がかかると言われている。

 実際、ナヒロが城内を歩くようになって気がついた。大会で認められ、城で働いている人はいる。数は少ないけれど、訓練でのみ磨き、実践経験のない貴族とは明らかに違う。

 貴族以外で、王宮へ上がるに、一番早いのは、この大会で王族に剣の腕を認められること。

 王宮勤になれば、給金が倍以上に増える。平民で、なんの地位も持たない者たちが、暮らしをすこじでも豊かにするために、この大会を目指して、腕を磨いている。

「……な、なんで! どうして……なの⁉︎」

 張り出されたリストを一人一人隈なくチェックするのに、時間はそうかからなかった。

 出場者は全部で二十人程度。その代わり剣の腕に自信のある者ばかりが集められているためか、一試合に時間がかかる。

 そのリストの中に、『キィラール・トスルカ・ジェバリア』の名が。

 信じられなくて、リストを凝視する。

 見間違いかもしれないと、並んだ名前をさらうように見流し、同じ場所で止まる。

(見間違いなんかじゃない。どうして、兄さんの名前が!)

 兄はもう、この世に居ない。ナヒロ自信が知っている。

 対戦リストは、勝った人が名前の上に引かれた線を真っ直ぐ上に上がり次の人と当たるようになっている。

 その名前の出場者は、まだ、残っていた。

 あと二試合、勝ち残れば決勝戦。

 手が震えてくる。

 ナヒロは兄の名を騙る人物。もしかして――。

 出場者の選別は確か王族がしているはずだ。

 主催側が出場の許可を出しているとすれば、ルディラスかラズファロウは、ヒスメド地方前領主がナヒロを除いてすでにこの世に居ないことを知っている。既に亡き兄の名があることに疑問を持つはず。

 怪しい名前は出場の許可が出ないと聞いた。

(二人は、何処)

 会場から時折、観戦している人の声が漏れ聞こえてした。双子王子は会場内で観戦中なのかもしれない。

 観戦チケットの売り子は、売り場の窓口を閉めてしまっている。

 どこまで進んだのか気になって、会場外に立つ警備兵を捕まえ問うと「知らない」と素っ気なく返された。

 円形の形をした会場は、天井がなかった。入れないならば、どこかから見下ろせれないだろうか。

 周囲を見渡すと、近くで見下ろせるような展望はなかった。

 料金を払わずに、観戦は無理かと諦めたとき。

(あそこなら!)

 ナヒロは会場とほぼ同じ高さになる建物を見つけた。屋根に登れば、眺められる。ただ、あの家の持ち主が登ることを許可してくれるか――行ってみるしかない。

 ナヒロは夕陽を思わせる屋根の色を目指して走った。途中、賑わいを見せる通りに出て、人波をかき分けながら進む。

 大通りから一歩、小道にそれると、騒めきはさっと遠のき閑散としていた。周辺は大通りに面しているだけあり、建物自体が高い。

 大通りでは見えていた目的地の屋根が、他の家の屋根に被さってしまい見えなくなっていた。

 目印を見失えば、向かうべき場所も見失う。

 出稼ぎでナヒロは何度も城下は歩いているが、慣れた道は全て裏通りと呼ばれる道ばかりで、表表通りは慣れていない。

 どの道を使えば行けるのか、目印がなければいけない。空を見上げたままに、目印を探しながら小道を進んでいくと、話し声がした。

「……か」

「…………だ。簡単に行くか?」

 ナヒロはその声が声の方へ引き寄せられる。

「あの人が考えたこと。捕らえればいいんだろ」

「だけどなぁ、生きてんのか?」

「生きてるから、こえぇんだろ?」

「はん、あのつらで小心者か」

 ケラケラと笑う男の声はこの静寂な住宅街にやけに響いた。

 男たちは話しながら、路地を離れていく。気配がしなくなり、ナヒロは急いで男らがいた場所を探った。

 家の敷居からはみ出す草に隠された一つの木箱が置かれていた。ナヒロの片手の掌より一回り大きい使い古された箱は、上下に蓋が開閉するもので、簡単に中がみられる。開くと、彼らが置いていったのか、紙が数枚入っていた。

 紙の裏に、印がいくつかされている。これは、なんの印なのだろう。

 こんなわかりにくい場所に、箱を置く理由も気になる。その理由はこの紙が教えてくれそうだ。

 ナヒロは裏返された紙を全てとり、表に返して目を通した。

 最初、順番に見ていくと内容がよく理解できなかった。しかし、もう一度読み返し――鳥肌が立った。

 順番に並べ替え――身体の熱がさっと下がっていくのがわかる。


 "この界隈をよく荒らすやつがいる"

 "女をみた。おんぼろの外套を着た女だ"

 "最近王城の仕事をしているらしい。裏門をよく使う"

 "行動時間は夜"

 "明日 6 森"


 会話形式のようにもとれるこの紙の中身は、どうやら自分のことを言われているとしか思えなかった。

 ナヒロがここへ来たのが今日が初めてになる。

 だから、この界隈を荒らすやつ、には該当しない。

 それなのに。

 オンボロの外套、王城の仕事、裏門を使うことや、行動時間まで、ほぼナヒロの事と一致してしまう。

 ナヒロが調べているのは、ホラルダのこと。

 この紙切れ、まさか――。



 ドキン、ドキン……。



 心臓が嫌な音を立て始めた。

 手から、足の裏から、暑いわけでもないのに冷や汗がじんわりと出る。

 内密で動いていたことが、相手に気がつかれていることが、こんなにも恐ろしいなんて知らなかった。

 相手が気づいているなら、こちらから仕掛けなくとも、相手が何かしら仕掛けてくる可能性がある。

 ナヒロの手の中にあるこの紙切れが、相手が仕掛けてきた罠。

 これが、奴等を捕らえるチャンスになると転換できるほど、ナヒロの思考は出来ていない。

(巻き込んでしまう。アカリを。他の人たちも。どうにかしないと!)

 このメモには王城と書かれている。ナヒロが女官が使う外套で城から出たせいか。

 ただ、城から離れてから、自身が使い込んだ外套へ着替えてから夜の街を歩いていた。

 周囲を警戒していたのだが、ホラルダはナヒロの警戒の範囲に入らないところから、見ていたのだろう。

 ナヒロが自身の行動が相手にバレていないと思っている、呆れた能天気的態度にほくそ笑みながら。

(悔しい!)

 メモを手のひらで握りつぶした。

 悔しい。

 見つかっていないと思い込んでいた自分の甘さに。

 ぐちゃぐちゃにして放り捨てたい衝動を抑える。


 このメモには、明日と書かれている。‘6’が時間を指しているならば。

 城に迷惑はかけられない。

 これはナヒロの問題。ナヒロの甘さが生んだもの。

(彼方が仕掛けてくる前に、私が!)

 考えに耽るナヒロの後ろから、右肩を強く掴まれた。

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