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小学生の未練  作者: 伊藤純穂
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女子力ノート

私の好きなタイプってなんだろう、と、ふと考える時がある。

まず、痩せてる人がいいな。

勉強もそこそこできて欲しい。

英語がペラペラ話せたらかっこいいだろうな。

あ、スキーが上手、っていうのも外せないね。

それと、身長が高くなきゃ無理かな。

だって、私、身長高いもんね。

そうじゃなきゃ壁ドンしてもらえないし…(^_-)

まあ、こんなもんかな。

こんな条件に当てはまってる人いるのかな、って思う。

こんなダメな女のくせに、って思う。

でもこの条件は翔琉が唯一果たしている。

結果としては、好きになった人がタイプってもんだけど。

でも、翔琉はどんな人がタイプなんだろう。

翔琉は、痩せてる人がいいんだろうな。

かわいいよりかっこいい、静かより面白い人。

よく笑う人。

肌がきれいで、健康的な人。

スカートとかじゃなくて、ジーパンをかっこよくはいてる人。

周りへの気遣いができる人。

こんな感じだろうか。

書きだしたら、きりがないと思う。

そして自分を自分で否定し続けるだろう。

こんなことを考えながら私はいろんなことをした。

まずは女子力ノートを書いてみた。

簡単にできるダイエット入浴法、赤ら顔を治す肌ケア、日焼けした肌のアフターケア。

きれいな肌になるために、ニキビ予防は朝晩徹底的に。

入浴後は、リンパマッサージで美脚マッサージ。

化粧水で保湿して、小顔マッサージもした。

毎日、水を2ℓも飲んだ。

おかげで、3キロも減った。

好きな人の効果って、すごいんだな。

でも、私立の中学校に進学する私は、もうこの恋をあきらめなければいけないのかもしれない。

塾に行っている翔琉は、金曜日の二人の約束、犬の散歩もできなくなっていた。

それでもあきらめない。

まだ1月だ、3月の卒業式まで1か月以上あるんだ。

もう先生の評価なんて気にしないで、弾けようじゃないか。

そう思って告白した、それから1週間。

返事はもらっていなかった。

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