表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
栄弥荘の魔女  作者: 石垣日暮
第1章 ファースト・ウィッチーズ
1/18

契約者


──契約者。


 世界の魔術師たちが初めてその名を使ったのは、今からちょうど二年前のことだった。


 きっかけはとある魔術師見習の発言である。

「教会から魔術師が消えている」と。


 はじめは皆、その言葉の意味が分からず、「また見習いのバカが訳の分からないことを口走っていやがる」くらいの反応だったが、時が経つにつれ他の魔術師たちもやがて気づき始める。


 確かに、消えている。比喩ではなく、辻褄が合わないのだ。


 任務のために殉職する魔術師の数、教会を追放される、または逃亡する魔術師の数。その度に教会が調整のために補充する魔術師の数。どうしても数が釣り合わない。


 謎が謎を呼び、遂に噂は教会の上層部の知るところとなったが、この奇妙な事態を誰も説明できない。そのまま数か月の月日が流れ、教会七不思議にでも加えられようかという時に、ふと、誰かがこんな仮説を立てたのだ。


 人の存在を全く消してしまう魔術師がいたとすれば。


 もちろん、そんな魔術は存在しない。あったとしてそれは魔術ではない何かだ。

だから、何かと契約したもの。その力の突拍子のなさから、魔術師たちはその存在Xを〝契約者〟と名付けた。それが契約した何かとは、悪魔だと言う者もいれば、神だと言う者もいる。


 問題は、そう名付けた途端、行方不明になっていた魔術師の存在が次から次に確認されたことだ。最終的に魔術師たちは、契約者についてこう結論付けた。


一、契約者は人をその存在ごと消すことが出来る。

二、契約者に消された人間は、それが契約者の仕業と知る者にしか認識されない。

三、そして、その存在は極東──日本にいる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ