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第8話 初めての魔法

 ――半年後。


「今日から魔法の練習を始める。」


この半年間、私は毎日、魔力循環を続けてきた。


1週間に1度、マノンさんに魔力循環を見てもらう。

これが上手くできないまま魔法を使おうとすると、暴走する確率が高まるらしい。


と言っても、ものすごく地味な訓練だ。

だからか、まだ未熟なものが魔法を使って、魔力を暴走させるという事件が年に数回あるらしい。


しかし、魔力循環が上手くなると、魔力の消費効率や魔法の威力が上がる。

つまり――

魔力循環の訓練は、ものすごく大事な訓練なのだ。


「手本を見せるから、よく見とけ。――『草生(エルブ)』」


マノンさんの魔力が手に集まる。

そして、呪文を唱えた瞬間、スイートピーの花が一斉に咲き誇った。


私はその動きを真似て魔力を手に集める。

これは、半年間の訓練のたまものだろう。

すぐに達成することができた。


魔法の呪文は少し独特な発音で、練習する必要がある。

これも、少しずつ、この半年間で練習してきたからできた。


・・・魔法を使ったわけではない。


魔法の発動には、大きく3つの段階を踏む必要がある。

意識して魔力を集め、イメージし、呪文を唱える。


練習し続けると、呪文を唱えるなくても発動できるようになるらしい。


ともかく――

私は初めての魔法に成功した。


私が出した植物はおとうさまが各地から採取してきた魔法植物のうちの1つ、『笑草』。

花粉を吸い込むと、笑いが止まらなくなるらしい。


・・・なんでこんな他人事なのか?

それは、私は花粉を吸わなかったから。


私が出したのは蕾の状態のものだった。

おとうさまに見せてもらったものが蕾だったからだろう。


それを、マノンさんが隊員に渡して、おかあさまの執務室に置いていたらしい。


そして、その翌日。

おかあさまとマノンさんがその部屋で会議をしていたとき――

蕾が開いた。


・・・あとはご想像におまかせする。


ただ、普段めったに笑わない2人しかいないはずの部屋から延々と笑い声が響いていたためだろう。

その日、誰も部屋に近づこうとしなかった、とのことだ。

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