第9話 魔力測定
「リリス様、行ってらっしゃいませ!」
「行ってきます。」
私は見送りに来てくれた使用人たちに手を振り、おかあさまとおとうさま、3人で馬車に乗り込んだ。
私は先月、10歳になった。
そう、今日は――
魔力測定に行く日なのだ。
私は1度魔力測定をしたのだが、10歳になったら必ず測定しなければいけないらしい。
そのために、私たちは王城の近くの教会に向かっていた。
協会には7人の子供とそれに同伴している大人が集まっていた。
後ろの方に両親と座る。
しばらくすると、神官が奥の扉から出てきた。
「それでは、今月の魔力測定を開始いたします。名前が呼ばれた方から、この測定機に触れていただきます。」
そう言って神官が指さしたのは、1年前に使った機械だった。
「さて、それでは、ソフィー・ベルナール。」
最初に呼ばれたのは、小柄な少女。
彼女は「はい。」と小さな声で返事をして立ち上がる。
そして、おずおずと前に歩み出た。
神官に促されて機械に触れる。
すると、白い石が淡く、青色に輝く。
「・・・魔力量25、適性は水です。」
これが、何度も繰り返された。
結果は――初級相当が3人いたのみ。
ようやく、私の番になった。
他の子はみんな測定が終わった後である。
「それでは、リリス・デュポワ。」
「はい。」
私は返事をして、椅子から立ち上がる。
そして、以前と同じように石に右手を置いた。
石がまぶしいほどに輝く。
「おぉ・・・!素晴らしい魔力量です!」
しばらくすると、光が徐々に収まっていった。
私は光をじかに見てしまったから、まだ視界が真っ白だ。
目を瞬かせていると、すぐそばから神官の声が響いた。
「魔力量・・・344、適性は緑です!!」
教会内がどよめきに包まれる。
私はようやく元に戻った視界に、機械を映した。
たしかに、344だった。
前の測定時は251だったから、かなりの増加量だ。
ちなみに、344は上級相当の魔力量である。
機械を見つめていると、突然、足が宙に浮いた。
「すごいなぁ、さすがリリスだ!」
「待ったく・・・。さっさと手続きを済ませて帰りましょう。」
私はお父様に抱き上げられ、お母様が書類にサインをするのを眺める。
その間も、教会内はざわざわとしていた。
「それでは、女神のご加護があらんことを。」
そんな言葉を背に、両親と共に教会を出た。




