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ミッション;ハル先輩&健太

ミッション08;ベランダの鉢に咲く朝顔の色ごときに惑わされず精進せよ

作者: 黒坂 志貴

なろう小説大賞6に参加させてもらってます。

なんとなくシリーズ化した8作目、お題は「ベランダ」

初めてのハル目線です。

「見て、お姉ちゃんの先にさいたよ。キレイな青」


窓越しに聞こえた声に近づくと、妹がベランダのアサガオ鉢に水やりしていた。

小1で持ち帰った鉢と毎年とれる種で、今も育てている。マメだなぁ。


「わ!青は『儚い恋』、『短い愛』だって、何それー」


片時も離さないスマホで花言葉を調べながら、紫だと冷静、白が固い絆、ピンクは安らぎに満ち足りた気分、って白かピンクなら良かったのに!と、しゃがみこんで文句を言っている。

そこまで乙女趣味じゃないクセに、唐突に気になったらしい。

私もベランダに出ると、スマホ画面とアサガオ鉢を見比べながら、隣に座った。


「ま~、受験生には関係ないけど。気を付けてね、お姉ちゃん」


チラリと視線を向けられ、


「心配無用、順調です」


そっけなく言い放った。


健太との時間は大事にしてるよ。どこまで進展したとか結婚とか、目に見えた結果が安心に直結するとは限らないの。

誰かと競う必要も無いし、憧れとか形ばかり追いかけても満たされる訳じゃないのは学習済み。


「揺れないんだ」


へ~、と感心したような顔が面白い。


「リスクはあるな、って思う。職場だから」


「でも、好きなんだよね?」


「そうだよ。いつも一生懸命でね、私も元気もらえるんだ」


「・・・その笑顔、妹の私から見てもカワイイ。眩しい」


なんか、生意気。年が離れているから、一方的にお世話した記憶しか無かったんだけど。


「はいはい、ありがと。どうでもいいけど、時間、大丈夫なの?」


「まだ余裕。朝練で鍛えられたから、早起き得意だし」


可愛くないよね?ここで焦って、お姉ちゃん駅まで乗せて~、なんて言えば可愛げあるのに。

ゆっくり立ち上がって部屋へ戻る妹を見送り、一人でアサガオを見つめる。


花言葉、か。

全く揺れない訳ないよ。好きだなんて曖昧な感情、持て余す事もあるし。

だいたい花だって人が勝手に後付けした意味なんて、考えてないよ。

精一杯キレイに咲いてるんだから、見てると励まされるよね。


大きく伸びをして部屋に入ると、新しく買ったワンピースに着替えた。今日は健太と映画を観に行く。

気になってたアニメだけど、チョイスに引かれるどころか乗り気で嬉しい。



映画館を出てマナー解除すると、妹からメッセージが1件。


ー相談あるから話聞いて欲しいー


「どうかしました?」


聞いてくる健太に、


「大丈夫。お腹空いたね、なんか食べようよ」


笑ってしまうのは嬉しいから。いっぱい話そうね。

読んで下さって、ありがとうございます。


かなりペース危ないんですが、お題全部をクリアすべく頑張ります。

なんかこの足掻き感、昔のコ〇ケ前の気持ちと似ているような・・・。

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