異世界召喚と与えられた能力
どうも、気分屋のあcけyデス
早速だが、今やもう二次元の世界じゃありふれた異世界転移の話をしていきたい。
何か特別ってわけでもなくただただ普通のクラス転移もの。ただひとつ他と違う点を挙げるとすればそれは、今から言うことは全部、僕自身に実際にあった話ってことだ。
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「お前、またマー○ルかよwいい加減飽きねーの?」
「失礼だな。まるで僕がマー○ルしか観ないみたいじゃないか。この前はトランス○ォーマーだって観たし、その前はワイルド○ピードだって観た。最近だと次はTopG○nも見る予定だし」
「で?最後のは置いといて他の奴らは何周してんだ?」
「5周あたりから数えてないけど多分20周くらい?」
「数えるの諦めるの早えーよwてか、やっぱりそればっか観てるじゃねーかw」
某都内の(一応理系進学校な)高校の昼休み、二年生に上がりクラス替えを機に仲良くなった俊太と僕、雨霧リクはそんなどうでもいい話に盛り上がっていた。僕たち二人は別にクラスの中心人物ってわけではないけど、クラスメイトとは普通に遊ぶし、俊太に至っては彼女さんだっている。部活は入ってないけど帰りにカラオケで友達と歌いまくることだってある。僕が他と違うのは昔からヒーローに憧れて今でも好きだってこと。もちろん本気でヒーローになろうとか異世界転生しないかなって妄想は中二でやめた。、、、ごめん嘘ついた。今でもたま〜にするけど本気ではしなくなった。そんなありふれた日常。
でも、そんなものはなんの前触れもなく消え去った。
「え?」
急な浮遊感。さっきまで教室でいつものように話していたのが嘘かのような静けさ、、、いや、そもそも音が聞こえない。あるのか、ないのか判断がつかない。周りを見ればただただぼやけた白。光があるのかないのかなんて関係ない、ただ白という概念を具現化したかのような光景。なのになんでこれほどまでに落ち着いていられるんだ?
「やぁ。雨霧くん、雨霧リクくん。混乱はしていないだろう?そういうふうに設定したのだから」
「、、、誰です?、、、いや、多分神様とかか、、、」
「あぁ、今はその理解で十分だ。さて、君の置かれた状況について簡単に説明しよう。と言っても、君の知識には似たようなものがわんさかある。いわゆるラノベでよくある状況だ。クラス転移、魔王討伐、剣と魔法のファンタジー、、、もちろん私からのプレゼントもある。何か質問は?」
「国の名前や向こうの知識などは?」
「それらは向こうに行けば自ずとわかる」
「、、、それもそうか。なら、どんなプレゼントが貰えるんだ?」
「ふむ。私とて生物だ。めんどくさいことはしたくない。だから、何か好きな能力、道具、その他、欲しいものをあげよう。もちろん明らかに世界のバランスを崩すようなものは無理だが、私が面白いと思えば幾つでもあげよう」
「、、、ほんとか?」
「なんだ、嬉しそうだな。言うてみろ」
「なら、まずは魔法の適正だ。どんな魔法も知って行使できる能力」
「それは少し行き過ぎているな。もちろん人間には魔法を極めたと曰うものもいるが、魔法とは本来私の力を魔法陣や魔力などの媒介を通して発現させているだけだ、それを自由に使えるとなればもはや私と同等の存在と言っていいだろう。もう少し抑えたものはないのか?例えば、貴様の友人の中には魔法陣を描いたり詠唱しなくても魔法を扱える能力を欲した者もいたぞ?」
「、、、そうか、、、なら、物を動かすときに魔力で好きに動かしたり、その内部でのみ好きに魔法を使える能力が欲しい」
「なるほど、、、使用に制限をかけたか、、、しかし。いいのか?それではほとんど魔法は使えないのと同じになるぞ?」
「もともと地球では魔法なんてないにも関わらずあれだけ強力な兵器がわんさかあったんだ。どうにかする。それでこれならいいのか?」
「あぁ、問題ない。他に欲しいのはあるか?」
「それじゃぁもう1つ。材料さえ揃えていればそれをどんな形状にもイメージできる限り変化させられる能力が欲しい。化学結合だろうとなんだろうと好きに作り替えられる能力。どうだ?」
「そうか、確かに貴様の所望した先ほどの能力との相性は抜群だな。面白い。いいだろう。ついでだ、貴様のその能力、どこまでやれるかなかなか興味深い。少しだけそれぞれの能力を強化しておこう。だが、あくまで特別だ。バランスは崩れない範囲だと言うことは理解しておけ。他にはあるか?」
「いや、ない。ありがとう」
「そうか、では、頑張り給え」
そんな長いようで短い、、、いや、そもそも時間というものを感じることのなかったやりとりを終え、俺は異世界へと旅立った。
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「おっ!リクっ!やっぱりみんないるんだな」
「ああ、俊太。意外と落ち着いてるのな、お前」
「いやいや、そんなことないぞ?あの爺さんの前でそれはもう長いこと悩んだからな。とは言ってもあそこで過ごしていても、長いだとか短いだとか感じなかったけどな。お前もそうだったろ?」
「ああ」
「勇者諸君。我らが世界からの召喚に応えていただき感謝する。我が名はルイス・クロ・アーベルセンⅢ世である。アーベルセン王国の現国王である」
「私からも感謝いたします。今代の聖女であり今回あなた方を召喚する魔法を行使いたしましたアウロラでございます。皆様方は先ほど神の間にて状況の説明を受けていらっしゃると存じます。そのため、単刀直入に本題に入りますが、皆様にはこの王国にて心身を鍛えていただき魔王の討伐を請け負っていただきたいのです」
「ちょっといいか?」
「はい。なんでしょう?」
そう言って荒々しく前に出る一人の生徒、確か名前は、、、
「国王陛下と聖女様を前に無礼であるぞ!まずは膝をつき、名を名乗るのが礼儀であろう!」
「あぁ?テメェこそ礼儀がなってねぇんじゃねぇかい?この荒木様を前に俺より高い位置でモノ喋ってんじゃねぇぞ?」
そうそう。荒木だ荒木。不良で有名だが今日に限って学校に来ていたようだな
「まずは這いつくばえ」
「なっ!?」
そういうとさっき荒木に突っかかった兵士が何かに押しつぶされるようにその場に跪いてしまった
「はっはっは!いいね!これぞ俺にふさわしい力!『狼王の覇気』、気に入った!あのジジイもやるじゃねぇか!、、、あ?でもなんでそこのおっさんとねぇちゃんは跪いてたいんだ?」
「それはあなたのレベルが足りないからでしょう。しかしさすがは勇者。末端とはいえ王宮兵を最初から倒しますか」
「ッチ!」
なるほど。奴の能力か、、、そしてレベル、、、少なくとも王宮兵とやらを威圧1つで制圧できる能力をレジスト出来るくらいにはあの二人は強いってことか
「今回は初めての謁見ということだから”多少の”無礼には目を瞑るが、次はないと思え?」
「っち、、、おいっなに見てんだよ!?」
そういうと足速に暮らすの最後尾に下がっていく荒木。きっとこの世界じゃ、まだ俺らの実力は上位どまりなんだろう
「さて、トラブルはあったが、次は各々の能力を測っておきたい。まずはそれぞれのスキルについて教えてくれ」
、、、さて、どうしたもんか。