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「僕を殺してください」
この物語はこの文章から始まる。
新聞社に送られた茶色い封筒。
封筒の中には手書きの手紙。
「拝啓」
「僕を殺してください」
「突然のお手紙及び意味のわからない文頭で申し訳御座いません」
「しかし、イタズラでお手紙を送った訳ではないので、信じてください」
「今、世間を騒がせている快楽殺人鬼Xの正体は僕です」
「僕は二重人格で、夜になると快楽殺人鬼Xになってしまいます」
「もう1人の僕の名前はコンです」
「自殺も考えましたが、コンがいつも邪魔をします」
「僕は人を殺したくありません。助けてください」
「証拠物としてコンの殺した人の遺留品を送ります」
「敬具」
「東京瓦版支社様」
快楽殺人鬼Xは、男性、女性問わず、子供を含めて発見されているだけでも21人は殺害している。
その他に快楽殺人鬼Xの犯行だと疑わしき事件が12件起きている。
警察は全力で快楽殺人鬼Xを追っている。