愛しい再会
掲載日:2019/04/01
悲しいほどの変わりのない今日。
きっと既視感に、目が眩む。
だって、そうでしょう?
まるで永遠に繰り広げられる、いさかいと懺悔。
手にした端末が、すべてを解決してくれる。
誰かに接触しても、誰も悪くない。
ここでは、初めて出会う人はいない。
雑音も折り重なれば、心地いい。
愛しい再会は、心に秘めて。
電話をすれば、誰かは答えてくれる。
変えたいはずの今日、知らない誰かに会いたい。
すれ違いの時、一瞬心はさざ波たてる。
愛しい再会は、心に秘めて。
心象は凪を抱いて、鏡と知る。
震えたまま、休まる場所へ。見たことのない今日のため。
痺れた足を抱いて来て。初めて出会う人へ。
震える指が、恥ずかしくも愛しい。
愛しい再会は、望まない。
開かないドアを軽々と開き、記念日が誕生する。
考えもしなかった、愛しい再会は果たされる。
覚えのある抱擁が、私の身体を優しく縛る。
今日が、記念日に生まれ変わる。




