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Color  作者: 九尾 蜥蜴
8/9

第8話『捜し求めていた真の彩。』

Happy end...?

ツクヨミ「………ちゃん…」

ツクヨミ「ボっちゃん!!!!」

サクヤ「……?」



珍しく、ツクヨミに叩き起こされる…時刻は…まだ早朝の6:00だ……


ツクヨミ「早く起きてください!!一大事なんです!!」

サクヤ「なんだ…騒々しいな…」

ツクヨミ「い……イロハ様が…」

サクヤ「…?イロハがどうした?」







ツクヨミ「イロハ様が…何処かへ行ってしまわれました…」






サクヤ「は、はあ!?行方不明ってことか!?」

ツクヨミ「このツクヨミ、一生の不覚…真夜中に私めが休息を取っている間に、この家を抜け出していったようなのです…」

サクヤ「そ、そんな……」



“この事はどうか忘れて下さい”



サクヤ「!……まさか……」






そうか…そういう意味だったのか……










アイツは…『私と過ごした時間の全て』を忘れてくれって言っていたのか…!!







サクヤ「一刻も早く探すぞ!!ツクヨミ!!!」

ツクヨミ「わ…わかりました……ボっちゃんはどこを探されます!?」

サクヤ「俺はいつかの景色が良い丘の方へ行ってみる…ツクヨミは商店街を見て来い!!」

ツクヨミ「わ、わかりました…!!」




俺は着替えもせず、裸足のまま家を飛び出していった。




サクヤ「……何処だ!?何処にいるんだイロハ!?俺には……俺には……」





サクヤ「俺にはお前が必要なんだ!!!」

















…しばらく走っていくと、緑の丘に辿り着いた。

…初めて俺が、イロハと出会った場所だ。






イロハ「…………」

サクヤ「い、いた…!イロハ!!!」

イロハ「!……」

サクヤ「なんで何も言わずに出ていっちまうんだよ!?心配かけさせやがって!……」

イロハ「サクヤさん…どうして……」

サクヤ「だ……だって……」




サクヤ「俺が…お前を忘れる事なんて出来るわけないだろ!!!」


イロハ「………」


サクヤ「俺もお前と同じ!!ずっと孤独だったんだ!…だが…お前がウチに来てから、全てが変わった!!!…俺は……初めて家族の温かみを知ることができたんだ!!!」


イロハ「……………」


サクヤ「だから…今更忘れる事なんて…」


イロハ「……サクヤさん…」


サクヤ「それに……家族というか……その……」


イロハ「……?」


サクヤ「………俺には……お前が必要だから……」


イロハ「……え?」


サクヤ「だ……だから…………」


イロハ「…………」






サクヤ「あああああああ!!!もうわかんだろ!!!察しろよ!!!俺はお前が好きなんだよ!!!!」


イロハ「…………え?」


サクヤ「何をやるにしてもお前が頭の中から離れねえ!!…色の無い俺はもう…完全にお前に染まっちまったんだよ!!!」


サクヤ「だ、だから……これからも……」


サクヤ「俺と一緒に居てくれないか…?」

イロハ「そ、そんな……本当に私なんかで良いんですか……?」

サクヤ「お前じゃなきゃ…ダメなんだ。」

イロハ「…………!」



(バスッ!!)



イロハは大粒の涙をこぼしながら、精一杯の力で俺を抱きしめた。



サクヤ「!!……」

イロハ「私も大好きです!!!サクヤさん!!」






そうか……これだったんだ。


本当に俺が探していたものは……


千咲せんざき 彩花いろは」…お前だったんだ。




天にも上るような気分だった。

後悔したくなければ……これ以上読み進めてはいけません。あなたは彼らの未来を知る必要はありません。

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