いざ、転生!
投稿が遅くなりました。文章を考えるのは難しいですね……。
私は自分の耳を疑った。え?異世界ってあの、異世界転生して勇者になりました〜的な異世界?今から私達が転生する?なんで?
「ふむ、混乱しているようじゃな。」
なんてことを神様が言っているが当たり前だ。「君達は死んだ」って言われてからまだ5分ぐらいしか経ってないのに今度は転生なんて混乱しない方がおかしいよ!なんて思っていると
「死んで転生するなんてぇ〜まるで夢を見てるみたいだねぇ〜」
いた。マイペースの極みであるひなたちゃんはあまり混乱してなかった。むしろ楽しそうに笑っている。
「笑い事ではありませんわ、ひなたさん。」
「そうだよ、ひなたちゃん!」
改めてひなたちゃんのマイペースの凄さが分かったような気がする。そういえば静華ちゃんは…
「もういいです。認めます。それで?私達が転生する理由があるのですか?」
おぉ!静華ちゃんが認めた!そう、それだ。なんで私達が転生するのか。それが分からなかったんだ。
「実はのぅ、君達が転生する先なんじゃが魔法や剣の世界での、当然魔物や魔族なんかもおるわけじゃ。」
おぅ、よくあるやつだね。あれ?ってことは私も魔法が使えるかもしれないってことだよね⁉︎やったー!!
なんてことを思っていると、
「じゃがひとつだけ、問題があってのぅ。」
「問題、ですか?何があるんですか?」
「うむ、魔王が生まれそうなんじゃ。」
魔王ってあの悪さをしたりする魔王のことだよね?それは大変だろうけどそれがどうかしたのかな?すると神様はとんでもない爆弾を落とした。
「魔王が生まれれば、人類に勝ち目はない。」
「「「「えっ…」」」」
思わず声が出てしまった。だって普通魔王とかが生まれてもそれを倒す勇者とかがいるでしょ?人類に勝ち目がないってそんな世界に私達は転生しなきゃいけないの?私がそんなことを思っていると、
「勘違いしないでほしい。今は勝ち目がないだけじゃ。魔物だけなら冒険者達でも何とかなるが、魔族だったらかなりの危険度なのじゃ。それも上位魔族の悪魔や吸血鬼なんかが出たら国がかなりの被害を覚悟する程なんじゃ。魔王が生まれたらそれらの力が上がってしまう。事実、今も少しずつ力が上がってきているのじゃ。」
なるほどね。なんか神様が言いたいことが分かったような気がする。あっちの世界の人は魔物に対して応戦出来る戦力を持っていない。でもそれはつまり、強ければ十分応戦できるということだ。じゃあ、私達は……
「私達がその世界を救う……?」
「その通りじゃ、舞よ。」
ああ、やっぱり。私がそんなことを思っていると、
「事情は分かりましたわ。ですけど、わたくし達は魔法などがない地球の、比較的平和な日本で生まれ育った、女子中学生ですわ。あまり戦力にはならないと思うのですけれど?」
美優ちゃんの言う通りだ。私達がその世界に行ったとしても、戦力にならないだろう。それに…
「そうそう、美優ちゃんの言う通りだよぅ〜。それにぃ〜私達はぁ〜その世界のこと、何も知らないんだよぉ?すぐに負けちゃうよぉ〜」
私が言いたかったことを今度はひなたちゃんが言った。そうだ。私達はその世界のことを何も知らない。言葉すら分からない。そんな世界に行ってもすぐに死んでしまうだろう。すると神様は、
「その点は問題無い。まず、言語だが普通に君達が話しても通じるようにしておこう。読み書きもじゃ。戦力に関してはあちらの世界には1人ずつステータスがあってのぅ、その中には【加護】と言う生まれつきあるものがあるのじゃ。それ中でも最高レベルのものを君達には授けておこう。常識についてはこれじゃ。」
そして私達は片手サイズの小さな手帳のようなものを渡された。
「これは?」
「これは、君達がこの手帳に向かって話しかけたり、念じたりすると、わしがそこに文字を浮き出して答えられるようにしておる。実質、会話しているようなものじゃ。しかもこれは、汚れないし破けない。なくしたり盗まれたりしても自動的に使いたい時に手に戻ってくるようになっているのじゃ!」
おお!辞書的なものか!これは助かる!じゃあ……
「さっき言っていた【加護】とはなんなのです?」
「ふむ、それはじゃな……」
静華ちゃんの問いに神様が答えかけたところで突然周りが白く光り出した。
「っ!いかん!時間じゃ!すまん、とりあえず詳しくは手帳を使って確認してくれ!転生の時間じゃ!」
「ちょ、え、ま、待ってください!!」
私がそう叫んだ直後、周りが見えなくなる程光った。
(まだ私、心の準備ができていないのに〜!!)
そうして私の意識は途絶えていった。そして……
「ここどこ……?」
私は草原に立っていた。