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***

 沈み込む精神。

 理性ではどうにもならない我が意識は、もはやdrugに頼るしかなかった。

 精神状態は高揚、沈む周期の繰り返しに突入していった。

 投与するdrugが日増しに増加する。

 いつしか、精神状態の変動の周期は短くなり、遂に意欲が全く削がれ、動くことが出来なくなってしまった。

 状態改善への展望が全く見えない状況に常に身を置かされる。

 日々襲う絶望と自己存在の虚無感、無価値、無意味。

 暗く出口が全く見えない非常に長い、時間の経過すら感じさせないトンネルが、ただひたすらに続く。

 一方で、容赦なく襲ってくる現実という俗世間の出来事。

 今の僕はそんなくだらないことに構ってられないんだ!

 自分の精神に止めどなく湧き上がってくる負の内的な感情に一瞬一瞬、立ち向かうだけで精一杯だ!

 そう、それしか目にも入らなければ、それしか考える余裕が、もはやないんだ!!!


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 君は本当の精神高揚を体験したことがあるかい?

 本物は実に凄い。

 否定されるものは微塵もなく、あらゆるものが肯定され、多幸感が僕の精神をおおい尽くす。

 一時足りとも動かずにはいられない著しい活動意欲、他人との意識共有化欲求。

 しかし、まだこれは序の口。

 その先は……

 もう自分では歯止めがきかない精神高揚がピークに達すると、この世界の全存在の一つの象徴が、自分の中に舞い降りてくる。

 万能感の確信、創造意欲……

 その行く末は……

 恐らくその象徴と同一化したまま、自分は燃え尽きてしまうのだろう。。。


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