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Trival Tweet  作者: fulldrive
序章 つぶやき
7/20

Get up and look at the true.


若者は走った。

自らの運命から逃れるため、



これから‘’死ぬ‘’という運命から逃れるため。


何がいけなかったのか何を間違えたのか若者には思い当たる事は一つもなかった。


否、逆だ。


、、、、、、、、、、、

思い当たる事が多すぎて一つに絞れなかったのだ。

それに気づいたところで後ろから迫ってくる刺客は足を止めることは無い。

寧ろ、速度を増して若者を確実に殺せる距離まで詰めようとしてくる。


若者は手にした拳銃グロックで迎撃を始めた。

しかし、彼の放った弾丸は虚しく装甲に弾かれてしまう。


装甲?若者は疑問を感じた。


追ってきているのは、

、、、、、、

人間では無いのか?


確かに足音は聴こえず、ただモーターが回転する音が聞こえるだけである。


若者は盛大に舌打ちし、刺客を倒すことを諦めまた全力で逃げることにした。


倫敦ロンドンの狭い街路をひたすら逃げ続ける。

それが彼に赦された唯一の抵抗だった。


が、


ズガガガガガガガガガガガガ!!!


若者は足元の石畳が吹き飛ぶのを目の当たりにして刺客が発砲したのだと悟った。

しかし、若者はその事実が分かっただけてどうすることも出来ない。


あっという間に余波で吹き飛ばされてしまった。

背中から地面に叩きつけられ、肺から息が絞り出される。


ここまでか――若者は‘’死‘’を確信した。


しかし、彼は追ってきた刺客を見て驚愕した。


ロボット、その表現が正しいだろうか?

無骨な蒸気機関(何故蒸気が吹き出る音がしなかったのかはわからないが)で動いているらしき人形の機械だった。


モスグリーンのカラーリングが施された機体の肩には先ほど若者を狙って撃ったであろう7.62㍉ガトリングが付いていた。


そしてその右手には、


スチャ、


若者が持っているグロック17のフルオートモデルのグロック18cが握られていた。

確かグロック18cは民間人の所有は認められていなかったはずだからこの機械は少なくとも公的機関が所有するロボットなのだろう。


グロックの銃口が額に押し付けられる。


若者は既に諦めていた。

グロック18cは9㍉弾を恐ろしい速度で発射可能な大火力の拳銃だ。


鍛えていない人間がフルオートで弾をばらまいたならまだ生存できる可能性はあったが、ましてやこいつは機械である。

反動でブレるなんて殆ど無いに違いない。


『お前は知ってしまった。話してしまった。書いてしまった』

ロボットが何やら言い始めた。


『だから』

たぁーーーん




『Rest in peace.』






















私はすぐにこの肩を抱いてきたいけ好かない男に対してアクションを起こした。


腰からスーパーショーティーを抜き、12ゲージで粉々にしてやる為に男の腹に銃口を突きつけた。

が、


何故か私の視界ビジョンがぐるりと180°回転した。

一瞬何が起こったのか分からなかったが、地面に叩き付けられて『投げられたのだ』と悟った。


すぐに身を起こして胸元のホルスターから超震動ナイフを取り出し、反撃を試みたが男は目の前から消えていた。


「こっちだよ、カワイコちゃん」

「!!」

いつの間にか背後に回り込まれていた。

振り向きざまにナイフを振るったが、男は華麗なバックステップでそれを回避した。

そして、男は私にバレルが細い拳銃ルガーを構えた。


私もすぐに得物をナイフからFive Sevenに切り替える。

明らかにこちらが有利だった。


ルガーは命中精度が高いものの口径が小さい為急所を当てない限り、一撃で敵を殺すことは難しい。

対してFive SevenはP90と同じ弾を使用している為、防弾ヘルメットぐらいなら簡単に貫通できる。オマケにあっちは装填数7発なのに対し、こちらは14発だ。


私と男はほぼ同時に発砲した。

男の銃口の角度から狙っている位置が何となくわかったため(こいつは素人か)、

体を捻り、弾丸を回避しながら男に向けて撃った。

私は勝利を確信した。そう、この時までは





バキン!!



私は耳を疑った。


普通の人間なら撃たれて硝子みたいな音を立てて割れ、砕けたりしないはずである。

しかし、この男は割れた。

否、砕け散った。


呆気にとられ暫く男の残骸を見つめていると誰かに肩をトントン、と叩かれた。


むにっ、


一瞬私には何が理解出来なかった。

頬を人差し指でつつかれたのはわかった。

だが、その主が...



「やーい、ひっかかった〜!」




、、、、、、、、、、、、、、、、

先程砕けたはずのあの男だったのだ。




私は混乱した挙句、情けないことに気を失ってしまった。




















ロンドン橋、お〜ちたっ!!







「ふぅー満足満足......って、あれ?」

僕は少女が気を失っていることに気づいた。


どうやら死んだダミーがまた現れたのが凄いショックだったようだ。

反省しないとね!テヘペロッ!


え?何?

いや、そもそも僕の得物はルガーじゃないよ、『ワトソン』君!!


ベレッタを使ってるって前から言ってたでしょ?


聞いてないって?そんなのぼかぁ知らないよ!

小さい頃、先生に言われなかったのかい?

わからないことがあったら聞けって...





...え?そもそも武器持ってたことすら知らなかったって?


じゃあ、仕方ないか!ごめんね!



...いやいや、ジュードーぐらい出来るよ

!当たり前じゃないか、探偵なんて常に命を狙われてるようなもんだから護身術ぐらい身につけなきゃやってけないよ?こんな仕事。


あ、因みにそこら辺にある安物のエセジュードーじゃなくてニッポンの有名なジュードークラブで黒帯とってるから技術に関しては心配は無用だよ!



疑わしいって...じゃあ、投げられてみる?




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