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キラーB 7
「一体、何があった?」
堀田が、先に来ていた警官に尋ねた。
「マル害一名、奥の寝室です。詳細については、今のところ分かっておりません」
マスクをした警官は、小さく頭を下げた。
「これは何だね?」
堀田が床の液体の跡を指差して尋ねた。
「そちらも詳細はまだ不明です」
警官は答えた。
堀田は奥へと向かい、慎重に廊下を進んだ。
進むにつれ、異臭はさらに強烈になった。
玄関から入って一番奥が寝室となっていた。
液体は廊下から、さらに部屋の中へと続いていた。
部屋のドアは半開きになっていた。
堀田はドアノブに目をやった。
そこにも、べったりと液体が付着していたが、発見者か、あるいは警察関係者か、ドアを開けるために触れた跡があった。
堀田は慎重に部屋に入った。




