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「広報の中田です。
まだ調査中ではありますが、事件の概要についてお伝えいたします」
中田と名乗った男は手帳を開くと、書かれてある内容を読み始めた。
その段階になっても、徳丸はまだ、ボーっとした表情を浮かべていた。
横に立つ里奈は、徳丸の態度にイラついていた。
中田は、被害者の名前、当日の行動、死亡推定時刻などを読み上げていった。
「まだ検証段階なので、よく分らんのですが・・・・・・」
中田がそこまで言うと、その場にいる記者たちは、中田の言葉に一斉に耳を傾けた。
ただし、徳丸だけは何もせず、半分眠っているような顔をしていた。
里奈は、徳丸の体のどこかを、つねってやろうかとも思った。
「まあ、その、被害者の死因は窒息死であると思われます」
中田は手帳を見たまま言った。
「それは、誰かに鼻と口を塞がれた、ということですか?」
記者の1人が手を挙げて尋ねた。
「何と言いますか、その・・・・・・、巨大な生物に呑み込まれたような」
「巨大な生物に呑み込まれただとー?」
突然、徳丸が大声を出した。
隣にいた里奈は、「ヒッ」と声を上げ、両肩を上げた。




