331/341
331
救急車が病院に到着すると、白井と安永あかりはすぐに救急室に担ぎ込まれた。
もはや一刻の猶予もなかった。
血清は爬虫類展の関係者とともに病院に運びこまれていた。
どの血清をどの被害者に打つのか、短い時間で入念に確認された。
その最終決定は堀田が行った。
すぐに、白井と安永あかりに血清が打たれた。
堀田は、里奈をタクシーに乗せ帰らせた。
里奈自身は2人の側に居ると言って聞かなかったが、堀田は聞き入れなかった。
堀田だけが病院の待合室に残された。
じりじりと時間が過ぎ、ようやく医師が堀田の元に来た時には、深夜1時を回っていた。
かなり危険な容体ではあったが、白井は何とか一命を取り留めた。
しかし、安永あかりが意識を取り戻すことはなかった。




