表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キラーB  作者: 獅子奉篁
325/341

325

「あの子を絶対に守りたい、彼はそう言っていたわ。

彼は死んでしまったけど、彼が妹に瓜二つで守りたいと言っていたあなたを守ることが出来た。

それを果たせたことだけは良かったと思ってる」



そう言った安永あかりの顔は、晴れ晴れとしたものに見えた。

だが、それはほんの一瞬で、すぐに瞳から涙がこぼれ落ちた。

やがて、身体を震わせ、嗚咽を漏らし始めた。



「これで復讐は終わった。

でも、でも、何て空しいんだろう。

彼も死なせてしまった」



堀田は負傷した片腕を押さえたまま、白井の側にそっと近づいた。



「自殺するかもしれん。気をつけろ」



堀田の囁きに、呆然としていた白井はハッとして顔を上げた。

堀田も銃を抜いた。



堀田は里奈を見た。

里奈も半ば放心状態になっていた。

そして、彼女を囲んでいた2匹の蛇の姿が消えていた。



「しまった!」



堀田が思わず声を出し、銃を構え振り向いた。



赤と青の2匹の蛇は、今にも安永あかりの足首のあたりに咬みつこうと、鎌首をもたげていた。

安永あかりは、テーブルの上に顔を伏せたままだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ