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キラーB  作者: 獅子奉篁
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「さっさと女をこっちに渡せ!

そうすりゃあ、命だけはたすけてやる」



「いや、お願い、たすけて。

私、殺される」



私はその人にしがみついた。



「それはまずいぜ。

こいつが誰かにしゃべったら、面倒なことになる」



「それもそうだな。

あんたにも死んでもらうぜ」



男たちはそんなことを言っていた。



「一つ聞きたいことがある」



その人が男たちに向かって口を開いた。

絶望的な状況なのに、動じている様子はまったく無かった。



「妹がこの近くの館に連れ去られた。

そこまでは調べた。間違いない。

妹はまだあの館にいるのか?

知っているなら教えてくれ」



その人は真剣な顔で言った。

それを聞いた男たちは、馬鹿にするように笑い出した。



「けっ、そんなことか」



「あの館に連れ込まれた女たちはな、みんな殺されたよ。

散々犯された後でな」



男たちはどっと笑いだした。



「何だと!」



低く唸るように言った彼の体が、震えているのがわかった。

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