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玉川は店の女と先程の部屋に居た。
仰向けの女の上で体を重ねたまま、スマートフォンを握っていた。
どちらも、全裸だった。
不意に、玉川が立ち上がった。
女は、どうしたの?という顔で、見上げた。
「悪いが、電話する用件が出来た。
少しの間、出て行ってくれないか」
女は何も言わず上体を起こし、派手なドレス一枚を直接裸体に羽織ると、部屋から出て行った。
一人になると、玉川はすぐに電話をかけた。
3分ほど話した後、
「くれぐれも殺さないようにお願いしますよ。
使い道はありますので」
そう告げ、電話を切った。
玉川は、再び女を部屋に呼び入れた。




