表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キラーB  作者: 獅子奉篁
231/341

231

陽が沈んで、それほど過ぎてない。

ここ六本木で人が増えるのはこの時間帯からである。



数え切れぬ程の店がひしめく界隈に、欧州の宮殿を模した外観の高級クラブがある。

会員制で、それなりの金を持つ者しか入ることは出来ない。



この夜、一人の客がタクシーで乗りつけた。

店内に入ると、すぐに一人の女が出迎えた。

胸元の開いた派手な赤のロングドレスに身を包み、茶色の髪は高く巻き上げられている。

名前を伝えると、男はすぐに店の奥へと案内された。

店内は赤と黒で統一されている。

女について廊下を進むうち、照明は徐々に薄暗くなっていく。

男は、一度入ったが最後、2度と出られぬ魔界に足を踏み入れたような気がした。



女は、男を一番奥に設けられた個室に案内した。

この高級クラブでもVIPだけが入室出来る、特別な部屋だと言われた。



ノックの後で女がドアを開けると、一人の男が待っていた。

玉川勝正だった。

イタリア製オーダーメイドのスーツに身を包んだ玉川は、満面の笑みで案内された男を出迎えた。



「杉尾さん、本当にありがとうございました」



案内された男は、警視庁副総監の杉尾だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ