表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キラーB  作者: 獅子奉篁
225/341

225

「あのカメラマンの女性に泣きながら言われました。

警察に知らせなかったら、死なずに済んだんじゃないかって。

それがつらくて、苦しくて」



白井はうなだれた。



「仕方なかった、仕方なかったんだよ。

そういえば、容疑者は外国人だそうだな」



「はい、アジア系の男です。

後から情報を教えてもらったのですが、気が抜けてしまっていて、ほとんど憶えていないんです」



「俺が聞いたところでは、殺した動機もムシャクシャしてたとか、幻覚が見えてたとか、二転三転してるそうだ。

ズボンのポケットからは覚せい剤が出てきた。

今回の件は、薬物中毒による突発的な犯行ということで片づけられるようだ」



「そんな・・・・・・。

あいつを待ってる車が止まってたんですよ。

組織的で計画的な犯行に決まってます。

それは書類にも書いたのに」



「握りつぶされた、か。

あっち、大阪で聞いたんだが、犯罪歴のある外国人がどんどん日本に入ってるらしい。

そいつらに巨額の報酬で仕事を頼む連中がいるそうだ。

殺人を一件こなせば、一生遊んで暮らせる金が手に入るし、バックの組織にも金が入る。

たとえ今回みてえに捕まってもムショで何年か過ごせば、国に帰って成金生活ってわけだ」



「そんなの、やりきれませんよ、こっちは」



「今度の事件はその線で間違いないだろう。

あの桐原って男が、どうして殺されたかはわからんが」



「命を狙われる理由があったってことですね。

多額の報酬を払ってでも」



白井は大きなため息をついた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ