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その日の夜、事件を知った堀田が、予定をキャンセルし、大坂から東京に戻った。
署に戻ってみると、白井がうなだれたまま、自身の席に座っていた。
「大変だったな」
堀田が声をかけると、白井は顔を上げた。
その目は赤く腫れあがっていた。
「あの桐原という男を死なせてしまいました。
すみません、本当にすみません」
白井は肩を落としたまま立ち上がると、頭を下げた。
「まさか、こんなことになるとはな。
本来なら、もっと人員を割きたかったんだが、俺の独断で出来るのはこれが精一杯だ。
それにしても、あの状況で、よく犯人を逃がさず、生きたまま捕まえた。
十分、よくやったよ」
堀田は白井の肩に片手を置き、軽く揺すった。




