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キラーB  作者: 獅子奉篁
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203

「この時、あなたにはそのワシが見えていたんだね?

この写真には写っていないワシが」



堀田は、再び里奈の顔をのぞき込んだ。



「はい、徳丸先輩も見たはずです」



里奈がきっぱりと言った。

堀田は徳丸に目を向けた。

徳丸はだらしない恰好でソファーに座り、写真を頭の上にかざして見ている。



「見ましたよ、オウギワシは。

でも、こいつがちゃんと写真に撮ったかどうかまではわかりませんねえ」



徳丸は他人事のように言った。



「この写真、少しの間借りしてもいいかね?」



「問題無いと思いますよ。どーぞ、どーぞ」



徳丸が言うと、白井はビニールの袋に写真を入れ、鞄の中にしまった。



「それじゃ、次は遅刻してきた徳ちゃんの話を聞こうか」



堀田が徳丸に体を向けた。



「あっ、写真に写らないといえば、他にもありました」



不意に里奈が口を開いた。

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