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キラーB  作者: 獅子奉篁
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202

「そうなのか?」



堀田は徳丸を見た。



「ああ、そういえば。

確かに、あのでかい屋敷の外に居た時、オウギワシを見ましたね。

それに、写真を撮れ、とも言いました」



「その写真はあるか?」



堀田は前のめりになって尋ねた。



「私、探してきます」



里奈はすぐに立ち上がると、部屋を出て編集室に向かった。

里奈が自分の机の引き出しを開けると、写真の束があった。

里奈は、それをパラパラとめくり、数枚を取り出した。



「一応、これだと思うんですけど」



部屋に戻った里奈は歯切れ悪くそう言うと、テーブルの上に写真を数点置いた。



そこに写っているのは、高い塀とその上にある真夏の空だけだった。

オウギワシはおろか、他には何も写っていなかった。

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