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キラーB  作者: 獅子奉篁
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表示には、『ボア・コンストリクター』と書かれてあった。

男は立ったまま、じっとその蛇を眺めている。



「大きいですね」



里奈は、横から声をかけた。

50㎝ほど、微妙な距離をおいて立っていた。

なぜか、それ以上近づいてはいけない気がした。



「そうでもないですよ。人々が見たいのは、もっと大きな蛇でしょう。綺麗ではありますが」



「たしかに綺麗ですね、模様が」



里奈は中腰になり、蛇を撮った。

ベージュの下地に、黒、白、茶が幾何学模様を織りなしているように見える。

恐ろしげな蛇を見ているというのに、里奈は宝石を思い浮かべた。

なんとなく返事をしたが、見ているうちに、この蛇が本当に美しいと思えてきた。

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